知らない世界へ帰りたい(日本探求)

自分の祖先はどんなことを考えていたのか・・・日本人の来し方、行く末を読み解く試み(本棚10)。

「神道 感謝のこころ」(葉室 賴昭 著)

2017年06月26日 05時37分38秒 | 神社・神道
神道 感謝のこころ
 葉室 賴昭(はむろ よりあき)著
 春秋社、2000年発行
 


<内容>
 「葉室神道シリーズ」で圧倒的な読者の支持をうける著者が、自由自在に〈本当の人生〉を語るユニークな短篇エッセイ集。全てのものと一緒に生きる「共生」という考えによって、豊かな自然観・人間観を育んできた日本人。その原点に復って素晴らしい日本人の「こころ」に目覚めるエッセイ集。じんわりとしみわたる54話を収録。


 「神道」論は好きではなくあまり読んでこなかったのですが、この本の著者は医師なので視点が異なるかな、と期待して読みはじめました。
 うなずける記述が散見されますが、基本的な考え「宇宙は神さまの意思で造られている」が根底に流れており、受容できない文言が多く、辟易したまま読了。

 私には「今の若者は・・・」という説教節に聞こえてしまいますが、この内容を「ありがたい」と読む人も多々いるのですねえ。

 なるほど、と思った記述;
「女性ホルモンは命をはぐくむ女性に神さまが与えた長寿ホルモンである。しかしその女性らしさに気づかず、男性の真似をすることが男女平等と勘違いしている人たちが多いのが残念である。自分のことだけでなく、子どもや孫、未来のことまで考えて行動して欲しい。」


<備忘録>

□ マインド・コントロールから目覚めるために
 地球上のほとんどの人間が“知識”という宗教によってマインドコントロールされ、それから抜け出せないでいる。「自分の目で見えないから、今の科学では証明されないから、信じない」は典型的。

□ 誇りを忘れた日本人
 神道では、自分が汚れていると、その汚れを尊い神さまに移すかもしれない。それでは申し訳ないからと、神さまに汚れが移らないように自分を祓う。お祭りで行うお祓い、神社にお参りするときの手水、これもみな神さまのために清めている。神さまとともに生きようという姿勢が、神社ではお祭りになる。

□ 女性の体の素晴らしさに目覚める
 老化の原因の一つは過酸化脂質であり、女性ホルモンはこれを防ぐ効果があり、女性ホルモンは女性が病気にならないように守ってくれる大切なホルモンである。そのため、世界中のどこの国でも女性の法が男性よりも長生きである。すぐに病気をしていたのでは立派な子どもを産み育てて命を伝えることができないため、神さまがそうなさっている、女性は大いに守られている。
 その仕組みを知らずに、女性が男性と同じ事をするのが男女平等だと行って、わざわざ男性の真似をする人がいる。これで一番被害を受けるのは子どもたちである。現在のこと、自分のことだけで物事を判断するのは止めて、子どもや孫、未来のことを考えて、女性は本当のことに目覚めて欲しいと思う。

□ 「お母さん」がこの世を救う
 最近は「お母さん」がいなくなってきた。子どものために自分を捨て、無我になって子どもを育てることのできる人。
 私は「日本の女性よ、我を出さないで本当のお母さんになってください」と叫んできた。
 すると「古くさい」「マザコン」「男だからそんな都合のいいことが言えるのよ」などと言う人がいるが、私はただ、宇宙と自然の真実の仕組みを言っているだけのこと。