知らない世界へ帰りたい(日本探求)

自分の祖先はどんなことを考えていたのか・・・日本人の来し方、行く末を読み解く試み(本棚10)。

英雄たちの選択「女王・卑弥呼 “辺境”のサバイバル外交」

2015年10月10日 17時15分46秒 | 歴史
 NHK-BSで1年以上前(2014年4月)に放映された番組です。
 私が持つ卑弥呼のイメージは「半分伝説上の人物でシャーマンでもある怪しい女王」でした。邪馬台国の位置も未だに諸説紛々ですし。
 しかしこの番組では、卑弥呼の存在を“史実”として捉えようとしており、危うい地位を維持するために当時の近隣各国との間の外交を有効に利用したとか、詳しく分析していることに驚かされました。
 
■ 英雄たちの選択「女王・卑弥呼 “辺境”のサバイバル外交」
 邪馬台国の女王・卑弥呼。魏、呉、蜀が争う三国時代に突入した大陸の動向を見据え、卑弥呼は巧みな外交戦略を展開した。卑弥呼の選択に“辺境”国家の外交の原点を探る。
 3世紀、倭国とよばれた日本に君臨した邪馬台国の女王・卑弥呼。同じ頃、中国大陸では、魏、呉、蜀が争う三国時代に突入していた。卑弥呼は、倭国の安定のため、北方の帝国・魏に朝貢し、「親魏倭王」の称号を得たと史書は伝える。しかし、当時の倭国は、南方の呉とも交流し、卑弥呼には別の選択肢もありえたという。卑弥呼の選択は、その後の日本にどのような影響を与えたのか?“辺境”国家・日本の外交の原点を探る。
【司会】磯田道史,渡邊佐和子,【出演】里中満智子,松木武彦,宮崎哲弥,中野信子,【語り】松重豊


 日本では3世紀に“倭国大乱”という大きな内戦があったのですね。
 それから、弥生時代は祭祀に青銅器が用いられており、卑弥呼の活躍した古墳時代には“鏡”を用いるようになり、“魔鏡”という使い方もあったという情報は新鮮でした。

 昔も今も、近隣諸国(中国・朝鮮半島)との関係は平穏ではなく、その勢力図の中で複雑な駆け引きして日本は生き抜いてきたのですね。
 それにしても、マンガ家の里中満智子さんは博識ですねえ。

川瀬巴水木版画集

2015年10月01日 20時34分35秒 | 日本の美
 欲しかった木版画集をとうとう手に入れました。
 作者は川瀬巴水で、明治~昭和期に活躍した版画作家です。
 数年前に「なんでも鑑定団」に登場し、日本の郷愁をピシピシ感じさせる作品群に私はノックアウトされました。
 江戸時代の北斎や広重の魅力と昭和期のイラストレーション、双方の魅力を微妙にブレンドした印象ですね。
 
 展覧会のカタログはいくつか手元にあるのですが、私がねらっていたこの木版画集は30cm×43cmの大判。
 昭和54年(1979年)発売当時の定価は54000円、しかし人気&希少価値で程度のよい中古は20万円します。
 時々ネットオークションに出品され入札するものの、10万円を越えるとあきらめてきましたが、今回は10万円を割る価格で落札できました。
 まあ、本物の版画は1枚数十万円しますので、それを考えると安いかのもしれません(笑)。

 一部を紹介します;