知らない世界へ帰りたい(日本探求)

自分の祖先はどんなことを考えていたのか・・・日本人の来し方、行く末を読み解く試み(本棚10)。

「京都・庭の物語〜千年のことがはぐくんだ空間美」(NHK-BS)

2018年06月21日 17時14分00秒 | 日本の美
NHK BSプレミアム 2015.2.23放送

<番組紹介>
 素朴な石が美しい枯山水、水うちされた茶室の露地、紅葉に彩られた寺の庭…。日本庭園で過ごす静かなひとときを求めて、多くの人々が古都・京都を訪れている。正月の朝にふさわしい、美しい京都の庭の世界をじっくりと紹介し、その奥深い世界を探訪する。
 日本庭園は、岩や木々、池などが、一見無造作に配置されているように見える。しかし、いかにも自然に見えるその姿は、実は庭の作り手たちによる緻密な計算が生み出した人工美である。自然石を仏や山河に見立て、池と木々の巧みな配置で小さな空間に立体感を持たせる。こうした法則や計算の上に作られた日本庭園には、自然を敬う日本人の美意識・文化・宗教が溶け込んでいる。
 今回は、京都の代表的な庭園を次々と探訪。金閣寺、龍安寺、天龍寺、醍醐寺など、人気のスポットを観光客のいない贅沢な映像で、たっぷりと堪能していただく。
 そして歴代の天皇や武士などの権力者たち、茶人や庭師など、千年にわたって庭を作り出してきた様々な人物にもスポットをあて、庭ができるまでの人間ドラマを描く。


私が視聴したのは再放送で、初回放送は2006.1.1のようです。

京都に住む貴族は、現代のように気軽にあちこちへ旅行する機会はなかったのでしょう。
自然の美しさを身近な庭に凝縮して楽しむこと見いだしました。
それ以降、各時代・各個人の美意識が象徴化された様々な庭々が生み出され、現在も残っています。

番組の中で紹介された庭は、

1.足利義満が作庭した金閣寺庭園は海に浮かぶ日本をイメージして鏡湖池に葦原島を浮かべました。
2.夢窓国師が作庭した天龍寺「曹源池庭園」は石組みにこだわり満載で「鯉魚石」(鯉が滝を昇って竜になる伝説を象徴)が配されています。
3.作者不明の竜安寺石庭は仏教の禅文化の影響を受けた枯山水の代表作で、海に浮かぶ島々にも見えますし、見る者の視点により様々に変化します。
4.大徳寺の大仙院の庭園も枯山水で、川の始まりから都へ、あるいは海へ続く壮大な流れがイメージされています。
5.豊臣秀吉が作庭した醍醐寺「三宝院庭園」は、彼の“石”に対するこだわりが随所に発揮されています。天皇を招待するために作庭しましたが、その願いが叶わぬうちに彼は生涯を閉じました。
6.千利休が作庭した裏千家の“露地”は山里をイメージした鄙びた雰囲気。
7.一乗寺・詩仙堂の庭園では、海と波と島をイメージ。江戸時代の作庭で、“両手ばさみ”が発明され、さつきが刈り込まれているのが特徴です。

ほかにもいくつもありましたが・・・忘れました。

私が実際に行ったことがある場所は、

1(中学の修学旅行)
2(高校の修学旅行)
3(いつか不明?)
4(社会人になり出張の合間に)
5(同上)

あらら、なんだかんだでけっこう訪問済みですね。

私は海より山の方が好きなので、一番印象に残ったのは千利休プロデュースの露地でしょうか。
露に濡れた石畳をつらつら歩いて行くと、木々に囲まれた涼しげな風景が広がり、その先に茅葺きの茶室が待っている・・・いいですねえ。
この茶室に座り、木々が風にそよぐ音や小鳥の鳴き声を聞くことを想像するだけで、心が癒やされます。
海をイメージした庭を見ていても、今ひとつピンときませんでした。

詩仙堂のところで「紅葉は夕日をイメージしている」と紹介され、なるほどと思いました。

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