Sweet Dadaism

無意味で美しいものこそが、日々を彩る糧となる。

うたあそび(2006秋_2)

2006-11-12 | 春夏秋冬
◇詞書
   秋のはじめ、こめかみ痛き夕べによめる


からだ病む折ばかり濡る わが袖は こころ痛きに いとどさやけき

(男、かへし)
病む君に 降り注ぎゆく秋ひさめ 我が身にこそ 降りかかりこよ

(女、かへし)
誰が掛けるおもひ深くも 我がそらに舞い散らすらむ つゆも染まらじ



◇詞書
   秋のあらしの宵によめる


折に吹く巌風受けて つぼみ傘 氷雨に惑う人ぞ 哀しき

(女、かへし)
窓際に きらり煌めく秋雨の ふぶくあらしも 溶くる宵闇



◇雑歌

待ち侘びた 秋の夜長もいつになき騒々しさよ 虫の音も無きに


珈琲の深き色味に 肩に咲く華を浮かべて くすりと笑ふ