こころがかるくなる心理カウンセラーかきかわのブログ

山口市で心療カウンセリングルームを営みながら日常のエピソードをまじえて泣いたり笑ったり感情を動かすお話を掲載しています。

秋の憂うつへの対処法

2017-10-13 13:33:47 | 日記
毎年9月の半ばから11月頃にかけての時期は、このままで良いのか迷い、一歩も進めないというような相談が多いです。

たとえば進路決定の前の学生さんだと、この時期は受験する学校を最終的に決める段階にあると思います。

社会人の場合は、4月から夏頃までの時期は新しい仕事、人間関係など育てて行く時期です。秋になると成熟した実を収穫する、いわば一つの答えが出てきている頃かもしれません。

この時期になり、居ても立っても居られないような気分に陥るとすれば、ありのままを受け取ることへの抵抗と言えるでしょう。

なぜ抵抗が起こるのかというと、現在の自分の状態は、自分あるいは自分にとって影響力のある人々の価値観からみた理想の自分とはギャップがあると感じるからです。

私たちは成長段階で、様々な価値観の刷り込みがなされていて、「常識的な人間にならないといけない」「常識的であることとは周囲の人から受け入れられていること」というようなことが挙げられます。

周囲の人から受け入れられるとは、誰もがよく知っていて信頼される職業に就いているとか、有名な学校を出ているというふうなブランドイメージは特に地方都市には根ざしている考えだと思います。

また、もう一つの問題があります。
私たちが欲するものを手に入れたとしても、幸福だと感じられないことがある点です。

・収入が多い
・結婚している
・若い
・健康
・高等教育を受けている
・知的レベルが高い

このような条件について、満たしていれば幸せであるとは必ずしも言い切れません。

この50年間で豊かな国々での購買力は倍以上になっているにも関わらず、生活満足度が変化していないという調査結果があるそうです。

むしろ実収入のあらゆる水準で何よりもお金を最優先する人は、自分の収入や生活に対する満足度が低いと言えるでしょう。

皮肉なことに物質主義が幸福度に対して逆効果にも見えてきます。

生産年齢(15歳以上65歳未満)の人の多くは、上記のことが、幸福度に直結するか否か疑問を持ち始めていて、そのためどのように生きるのが良いのか?混迷しているのだと思います。

そして子どもたちは混迷している先輩世代を見て、さらに迷っているのではないでしょうか?

秋が深まるこの時期の悩みについて、成熟した実を納得して受け取ることが出来ない人は、まずは今の状況について何ら評価することもなく感情を取り除いて見つめてみてください。

私たちは、ある見方だけに偏る習性があり、違う見方を同時にすることが出来ないのです。

近くがよく見える老眼鏡をかけていては遠くが見えなくなるのと同様、こうあるべき、こうあってほしいという思考を退けて床の間に壺を飾るような感じで、ただ置いてみてください。

それがどのような形であれ、唯一無二の作品に相違ないのです。

収入が多いから幸せなのではなく、お金を生かすことが出来るから幸せ。

結婚しているから幸せなのではなく、社会性が増してより充実感が得られるから幸せ。

というふうにある条件をどう生かすかで、変わるものなのです。

今からすぐに出来る自己暗示の方法をお伝えします。

「私は今、とっても幸せ。なぜならば.....」

この「.....」の言葉を考えて声を出して言ってみてください。

これが、実りを受け取る方法です。

かきかわ統合医療相談室

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