カウンセリングでは、具体的なことではなく、性格的なことでのお悩みをお聞きすることがあります。
書籍やメディア、インターネット等で調べて、過去の成育歴や色々な経験が、ご自分の性格に影響を与えているのではと感じられはじめ、
具体的にどうすればいいのかわからず戸惑っておられる方が多いです。
カウンセリングでこうした問題を解決していくには、漠然と“自分の性格”とひとくくりにするのではなく、どういう場面で、どういう感情
になり、どういう言動をとって、結果どういう影響があり、どうなるのか? ということを、しっかりと分解して考えてもらいます。
本日のテーマ、「 自分を好きになれない、自信が持てない。」というようなお悩みで来られる方はそんなふうに感じてしまうのが辛くなる原因だと
考えておられるようですが、それは原因ではなく、結果としてあらわれている影響なのです。
~☆~
『 たとえば、とても仕事で頑張ったけれど、上司からやり方が悪いと頭ごなしに怒られ、何も言えなくなり、結果、自分はどんなに頑張っても
認められない人間なのだと思い、自信がなくなった。』
というような、ストーリーがあったとします。
今の例を、分解して考えてみてください。客観的に分析していきます。
“ とても仕事で頑張った ”
これは、私を主語にした思いであり、主観だと言えます。そのこと自体に良いも悪いもありません。
あるいは、同僚や上司からも一目置かれるほど、(誉める言葉を言われるなど)頑張ってきたとしても、その時の状況における評価です。
“ 上司からやり方が悪いと頭ごなしに怒られ ”
ここでは、出来る限りどのような状況であったのかを思い出してもらいます。また、“ 頭ごなしに怒られ ” も主観ですね。
どんなふうな言動をとられたのかを客観的な事実と主観に分けます。
“ こんなまとめ方では、何が言いたいのかよくわからないじゃないか? 君はこの仕事について理解しているのかね?
やり直しなさい。”
と言われたとします。
そして、なぜ、“ 頭ごなしに怒られた ” と感じたのかを考えます。
大声で、早口で言われたから。遅くまで残業して頑張っていて上司もその状況は知らないはずはないのに、ねぎらう言葉もなかったと
いうことから感じたとします。
さて、ここからが問題です。少なくとも、相談者と上司の間には役割期待のズレが生じています。
つまり、相談者が上司にこう反応してほしいと思ったようにはならず、それは上司にとっても相談者に対して期待した通りにならなかったと
いう事実に焦点をあてましょう。
まず、相談者は上司に何を期待していたのでしょう?
“ 一生懸命にやったことだから、そのことを認める言葉がほしかった。 ”
のだとします。
次に、その期待は相手にとって妥当(可能)なことなのかどうかも考えてみます。この上司は普段どんな人でしょうか?
他の人にどのような対応をしていますか?認める言葉、褒める言葉を言うタイプの人でしょうか?
相談者や特定の人に対してのみ、対応が異なる場合は、どういうタイプの人にはどういう対応をするのかという点も検証してみましょう。
そして、まず、感情論は別にして、上司が自分に求めていることが何かを理解するよう努めます。それが、自分にとって可能な事ならば
そこで事実関係だけは解決がつくと思います。あるいは、不可能な事ならば、どこまでが可能でどこまでが不可能なのか、きちんと
整理して、伝える必要があります。
たとえ、自分の実力では出来ないことがあっても、素直にありのままを認めてください。
結論から言うと、自信が持てない人の共通点は、物事の解決を先送りして、自分のストレスボックスに溜めてしまっているということです。
必要な情報を聞き、必要な情報を伝えるということに集中してみてください。
相手にどう思われているのか?ということを考えすぎるより、自分が相手に何を伝えたいのか? 相手が何を言おうとしているかを
よく聞くのです。
そして、自信が持てないことが重なると自分が好きになれなくなることもあるでしょう。
対人関係を避けるようになられている場合もあると思います。
子供のころに、褒められることが少なかった。親に話を聞いてもらえなかった。学校の先生に、決めつけるようなことを言われて
ショックだった・・・など、現在の性格に影響を与えることがあったとしても、今の自分の言動を変える努力をすることで、今の
自分は癒せます。
~☆~
私たちは、多くのことを許されて生かされています。
あなたの年齢は、おいくつですか? 35歳だとします。お母さんが60歳だとするならば、お母さんが25歳の時にあなたを
お産みになられたのですね。25歳の自分を振り返ってみてください。今から10年前です。
あなたが、3歳の時、5歳の時、小学校1年生の時、お母さんは今のあなたの年齢に達していなかったのです。
あなたは、完璧な人間ですか?
私は44歳です。この年齢になって、思うのは、まだまだ大人になりきれていない。人間として未熟であるということです。
お母さんに怒られて、妹や弟に八つ当たりしたことはありませんか?
人の嫌がることを絶対に言わなかったと言い切れますか?
動物植物の命をいただき生かされているにもかかわらず、好き嫌いをして、残して捨ててしまったりしたことはないでしょうか?
人間は誰でも罪が深いのですが、自分の目に見えないところで許されているから生かされているのだと思います。
あなたが、誰かを許せないと思う時、自分を許せないと思う時、自分が許されて生かされていることを思いだしてください。
それを感じられれば、決して孤独ではないはずです。あなたが今、一人で過ごしていても、あなたの身の回りにある物の多くは
誰かが作り、あなたの元に存在します。すべては繋がっています。
自信を持ち、自分を好きになるには、あなたの心の奥底に必ず存在している優しさを引きだすことが大事です。
この頃のカウンセリングルームから見える景色は、一雨ごとに緑が濃く美しくたくましく、来訪される方々のお心を安らげてくれることでしょう。
自宅で営む心療カウンセリングルーム
かきかわ統合医療相談室
書籍やメディア、インターネット等で調べて、過去の成育歴や色々な経験が、ご自分の性格に影響を与えているのではと感じられはじめ、
具体的にどうすればいいのかわからず戸惑っておられる方が多いです。
カウンセリングでこうした問題を解決していくには、漠然と“自分の性格”とひとくくりにするのではなく、どういう場面で、どういう感情
になり、どういう言動をとって、結果どういう影響があり、どうなるのか? ということを、しっかりと分解して考えてもらいます。
本日のテーマ、「 自分を好きになれない、自信が持てない。」というようなお悩みで来られる方はそんなふうに感じてしまうのが辛くなる原因だと
考えておられるようですが、それは原因ではなく、結果としてあらわれている影響なのです。
~☆~
『 たとえば、とても仕事で頑張ったけれど、上司からやり方が悪いと頭ごなしに怒られ、何も言えなくなり、結果、自分はどんなに頑張っても
認められない人間なのだと思い、自信がなくなった。』
というような、ストーリーがあったとします。
今の例を、分解して考えてみてください。客観的に分析していきます。
“ とても仕事で頑張った ”
これは、私を主語にした思いであり、主観だと言えます。そのこと自体に良いも悪いもありません。
あるいは、同僚や上司からも一目置かれるほど、(誉める言葉を言われるなど)頑張ってきたとしても、その時の状況における評価です。
“ 上司からやり方が悪いと頭ごなしに怒られ ”
ここでは、出来る限りどのような状況であったのかを思い出してもらいます。また、“ 頭ごなしに怒られ ” も主観ですね。
どんなふうな言動をとられたのかを客観的な事実と主観に分けます。
“ こんなまとめ方では、何が言いたいのかよくわからないじゃないか? 君はこの仕事について理解しているのかね?
やり直しなさい。”
と言われたとします。
そして、なぜ、“ 頭ごなしに怒られた ” と感じたのかを考えます。
大声で、早口で言われたから。遅くまで残業して頑張っていて上司もその状況は知らないはずはないのに、ねぎらう言葉もなかったと
いうことから感じたとします。
さて、ここからが問題です。少なくとも、相談者と上司の間には役割期待のズレが生じています。
つまり、相談者が上司にこう反応してほしいと思ったようにはならず、それは上司にとっても相談者に対して期待した通りにならなかったと
いう事実に焦点をあてましょう。
まず、相談者は上司に何を期待していたのでしょう?
“ 一生懸命にやったことだから、そのことを認める言葉がほしかった。 ”
のだとします。
次に、その期待は相手にとって妥当(可能)なことなのかどうかも考えてみます。この上司は普段どんな人でしょうか?
他の人にどのような対応をしていますか?認める言葉、褒める言葉を言うタイプの人でしょうか?
相談者や特定の人に対してのみ、対応が異なる場合は、どういうタイプの人にはどういう対応をするのかという点も検証してみましょう。
そして、まず、感情論は別にして、上司が自分に求めていることが何かを理解するよう努めます。それが、自分にとって可能な事ならば
そこで事実関係だけは解決がつくと思います。あるいは、不可能な事ならば、どこまでが可能でどこまでが不可能なのか、きちんと
整理して、伝える必要があります。
たとえ、自分の実力では出来ないことがあっても、素直にありのままを認めてください。
結論から言うと、自信が持てない人の共通点は、物事の解決を先送りして、自分のストレスボックスに溜めてしまっているということです。
必要な情報を聞き、必要な情報を伝えるということに集中してみてください。
相手にどう思われているのか?ということを考えすぎるより、自分が相手に何を伝えたいのか? 相手が何を言おうとしているかを
よく聞くのです。
そして、自信が持てないことが重なると自分が好きになれなくなることもあるでしょう。
対人関係を避けるようになられている場合もあると思います。
子供のころに、褒められることが少なかった。親に話を聞いてもらえなかった。学校の先生に、決めつけるようなことを言われて
ショックだった・・・など、現在の性格に影響を与えることがあったとしても、今の自分の言動を変える努力をすることで、今の
自分は癒せます。
~☆~
私たちは、多くのことを許されて生かされています。
あなたの年齢は、おいくつですか? 35歳だとします。お母さんが60歳だとするならば、お母さんが25歳の時にあなたを
お産みになられたのですね。25歳の自分を振り返ってみてください。今から10年前です。
あなたが、3歳の時、5歳の時、小学校1年生の時、お母さんは今のあなたの年齢に達していなかったのです。
あなたは、完璧な人間ですか?
私は44歳です。この年齢になって、思うのは、まだまだ大人になりきれていない。人間として未熟であるということです。
お母さんに怒られて、妹や弟に八つ当たりしたことはありませんか?
人の嫌がることを絶対に言わなかったと言い切れますか?
動物植物の命をいただき生かされているにもかかわらず、好き嫌いをして、残して捨ててしまったりしたことはないでしょうか?
人間は誰でも罪が深いのですが、自分の目に見えないところで許されているから生かされているのだと思います。
あなたが、誰かを許せないと思う時、自分を許せないと思う時、自分が許されて生かされていることを思いだしてください。
それを感じられれば、決して孤独ではないはずです。あなたが今、一人で過ごしていても、あなたの身の回りにある物の多くは
誰かが作り、あなたの元に存在します。すべては繋がっています。
自信を持ち、自分を好きになるには、あなたの心の奥底に必ず存在している優しさを引きだすことが大事です。
この頃のカウンセリングルームから見える景色は、一雨ごとに緑が濃く美しくたくましく、来訪される方々のお心を安らげてくれることでしょう。
自宅で営む心療カウンセリングルーム
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