こころがかるくなる心理カウンセラーかきかわのブログ

山口市で心療カウンセリングルームを営みながら日常のエピソードをまじえて泣いたり笑ったり感情を動かすお話を掲載しています。

自分らしさとは?

2014-01-26 00:57:52 | 日記
自分らしさとは何でしょう?
自分が何をしたいのか、よくわかりません。
思ったことを素直に言っても構わないと言われますが、意味がよくわかりません。

こうした疑問を持つ人が多いようです。

現代人は、個性や自分らしさを求められ、その反面で、他者との比較において自分の立ち位置を確かめつつ、他人にどう見られているかを気にしています。

あたかも、ありきたりであることがいけないような気がする。何かが足りない。その何かがよくわからない。現代人特有の悩みではないでしょうか?

そんなとき、どうすればよいでしょうか?
私の場合は、タイムマシンに乗って、過去に旅をします。

カウンセリングルームを開設してもうすぐ3年です。起業すると、不安は今でもたくさんありますが、したいことをしているので不満は払拭されました。勤めている時とは悩みが真逆ですね。

今年一年の目標。三年先の目標。十年後の目標は自分の中に明確にあります。それらの目標に向かうために日々行うことも微調整しながら着実にすすめていると思います。

それでも、自分らしさについては日々、悩むところです。

過去に旅をするとは?

夫と結婚した当初、友人から結婚祝いにいただいた品が、大きめのコタツと、電気ポットでした。ポットはすでに劣化して買い換えていますが、コタツは今もリビングにあります。

しかしながら、コタツは今では部屋の隅で物置台になっていて、室内犬がいるので、3畳のホットカーペットの上には何も置かないようにしていました。

そのコタツを復活させて、新婚当初の住まいに近づけてみようとしました。

そのような行動に至った理由は、私が本当に望んでいる暮らしについて考えたかったからです。

今では着用することがなくなった割烹着。編みかけのマフラー。押し入れを開けると、懐かしいものがたくさん出てきました。

私が目指していた自分像とは、家庭を大切にしながら、仕事を続けることでした。

スケジュール帳がビッシリ埋まるほど、仕事もしたいですが、締切に追われながら、パソコンに向き合いながらも、キッチンでは圧力鍋で、煮込み料理をしつつ、インターフォンが鳴れば、クライエントさんを迎え、カウンセリングを行う。

疲れたら、コタツでうたた寝。時にはすべて忘れて編み物をする時間も愛おしい。

具体的には過去への旅とは、主たる居場所であるリビングを整理することでした。

加齢とともに、微妙に似合う色が変わり不要になったメイクグッズを処分したり、仕事関連の資料に埋もれて、見なくなっていた料理のレシピ本をすぐに手の届くところに配置し直したり、仕事関連の本は、ジャンル別にすぐに取りだせるように置き換えたり、コタツライフを復活させたり、自分にとって何が必要で、何が不要なのかを感じることだったのです。

本当は好きだったことを、あきらめ続けていると、本来の自分らしさから離れてしまうような気がします。

もちろん、専業主婦だった時と、今では暮らしは激変しているのです。同じようにやりたくても、時間的にも体力的にも不可能なこともあります。大切なことは、すでに卒業したことについては、きちんと気持ちの上でも卒業証書を受けとり、継続したいことは、自分の現在のライフスタイルと折り合えるよう、調整することではないでしょうか?

家の中を整理する上では、一人暮らしならば、好きにして構いませんが、家族がいる場合は、自分本位ではいけません。物の配置も、人によって、最適な方法は異なります。夫が現役で会社員だったころは、キッチンの整理はすべて私が行っていましたが、今では、夫の利便性を第一に考えます。(笑)

あなたが、今、些細なことでイライラしたり、何が不満というわけでもないけれど、モヤモヤしているのならば、過去への旅をおススメします。自分らしさとは、自分が大切にしていること、人、物、考え方、価値観などを明確にしていくことだと思います。

自分らしさと自己主張は、まったく異なるものです。もし、「自分らしくしなければならない」というような強迫観念が、あるのならば、その地点で「自分らしさ」からかけ離れていると言えるでしょう。

何が好きだったのか?何が大切なのか?を明確に出来た時、様々なことで断捨離が出来るでしょう。次のステップに進み、新たな何かを得るためには手放す勇気も必要です。

どうぞ、楽しんで、自分さがしをなさってください。1月~3月は、そうした時期かもしれませんね。

気持ちの整理は、話すことから。
山口市緑ヶ丘(グリーンヒルズ)の森に囲まれた静かな自宅で営む心療カウンセリングルーム

かきかわ統合医療相談室



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心のむなしさとどう向き合うか?

2014-01-03 16:03:02 | 日記
新年あけましておめでとうございます。

あらたな年を迎えて、希望に胸躍る人もいれば、豪華な旅行、食事など、他人のエピソードを見聞きしたり、メディアで流れる情報で、疎外感を抱く人が少なくないのが、お盆やお正月、ゴールデンウィークではないかと思います。

私自身も、そのうちの一人です。
昔のお正月(幼い日のこと)を思い出すと、大勢の親戚知人が集まり、ご馳走がならび、お年玉をもらって、有名な神社に初詣に行っていました。

厳格な両親から、お盆やお正月はこのように過ごすべきという観念を刷りこまれてきました。

数年前までは、この刷りこみに対して嫌悪感がありました。ご馳走や初詣は、出来るとしても、大勢の親戚知人が集まるという状況は、昔通りにはいきません。

夫婦ふたりだけで過ごすお正月は、昔のように長期休暇がなく、生活習慣病も気になり、食べる量もメッキリ減った今では、大量の料理を作ってもどうしようもないのです。

それは、それでいい。身の丈にあった過し方をすれば済むことなのですが、頭の中に刷りこまれたこうあるべき姿というものは、なかなか変えにくいものなのですね。

「ジグソーパズルのピースを埋めるように、このピースさえ埋まればこの絵は完成する」

こうした思考を他人や周囲の環境に求めることから、「心のむなしさ」が生まれます。

「お金さえあれば」、「家族が揃っていれば」、「休暇がもっとあれば」、「パートナーがいれば」といった思考です。カウンセリングでは、自分の内面との対話ができるようサポートするのですが、こうした思考は自分の内面と向き合い過ぎることから生まれるとも言えます。

昔のその瞬間、自分の心が満たされていたとすれば、有るものに対して目が向いていたからです。足りないものに目が向いている時は「心はむなしさ」を感じます。

あるいは、今は有ることが当たり前になり、満足感が得られなくなり、「なぜ満足感が得られないのか」と考えてしまうからでしょう。

「心のむなしさ」を感じる人は、昔はなくて、今はあるもの。あるいは、昔から今に至ってあり続けるものを挙げてみてください。

私にとって今年のお正月にあるものは、「どう使っても構わない時間」です。実は、3が日、持病の腰痛の悪化で、石段が多い神社に詣でることさえ出来ませんでした。買い物も、人ごみを避けて必要最小限にとどめていました。

薬との折り合いもなかなか難しく、副作用で食欲不振が出現し、お正月料理もほとんど手をつけられない状態でした。

その代わりに、温かい部屋で心置きなく読書ができました。録画していた映画も観ることができました。

平素は、5時半には起床し、真夜中0時ごろまで動きっぱなしであったのが不思議です。色々と生活上の工夫を重ねながら、ほとんど休まず動けていることが凄いと思いました。

五月病と同様に、長期休暇のあとは、もとの生活に戻る不安、心身の拒否反応からおこる、適応障害が起きやすい時期です。しんどさを感じられた時は、肯定的に聞いてくれる人に自分の気持ちを話してみてください。

「心のむなしさ」は、頑張っているあなたに休み方を教えてくれているのです。そんな自分を嫌わないで労わってあげてください。

山口市緑ヶ丘(グリーンヒルズ)の自宅で営む小さな心療カウンセリングルーム
かきかわ統合医療相談室

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