気遣いというと、疲れるものと思われがちですが、自分も疲れずに相手にも「安心感」をプレゼントできる方法があります。
特に夫婦間、親子間など親密な関係性で悩んでカウンセリングに来られる方々は、「一生懸命相手のことを思って話しているのに伝わらない」と言われことが多いです。
実はこの時、ちょっとした見方の角度を変えるだけで、これまでのアプローチが劇的に変わり、自分も相手も楽になります。
「一生懸命相手のことを思っている」と感じる時、あなたが本当に気になっていることはなんでしょうか？
「一生懸命相手のことを思っているからこういう答えが返ってくるはず。こういう反応が返ってくるはず。」
と捉われていませんか？
「相手のため」という視点が、「自分の思うようにコントロールしたい」「こういうふうに感じてほしい」と相手に対する要求になっていると、相手はそこに抵抗を感じてしまうのです。
相手があなたの助言で考えを変えたり言動を変える時は、あくまでもあなたが変えたのではなく、相手の変革の時期にちょうどあなたの助言が
当てはまったに過ぎない。このことを心のどこかで置いておくと、あなた自身が冷静になれる頓服薬になると思います。
私たちは、必ず親から産まれてきて、食事や環境を与えられ、基本的なしつけを受けて、生きていくためには守られることが必要でした。
いわば、依存する。その依存を受けいれる関係性は不可欠でした。
産まれて間もない頃は、親から、泣いている様子で、ミルクを欲しがっているのか、おむつが濡れているのかを感じとってもらい、無条件に与えてもらえることは大切なことでした。
もう少し大きくなると、「どうしてほしい」ということを言葉で要求できるようになりますし、直接的な要求をするのではなく、拗ねてみたり、
反抗するという本来の目的とは相反する行動に出て自分の欲求を満たすことも覚えます。幼い子供の表現方法でさえも、かなり複雑です。
また、目先の欲求を満たすよりも、我慢して取っておいて先の報酬を期待することもあります。
そして、人は誰しも、自分なりにしか考えられないので、どんなに柔軟なものの考え方をする人でも、「かたより」はあります。
気遣いをするためには、自分の考えには「かたより」があると認識して、事態が自分の思い通りにいかなくても、「そういうこともある」と
覚悟をしておくことが大切です。
自分も疲れずに相手にも「安心感」をプレゼントする気遣いとは、「相手のありのまま」を受けいれ、それを否定しないことです。
それでは、ものごとの解決にはならないのでは？と思われるかもしれませんね。では、ものごとの解決のためにはどのような要素が必要でしょうか？
例えば、「絶対に進学しないで就職する」という子供と「大学だけは行きなさい」という親。
ことごとく子育ての方針が異なる夫婦。
「あなたはそう考えているのね」とまずは、相手のありのままを受け入れて、十分に話せるようアシストしてあげてください。
「そのまま言いたいように言わせておけば、大変なことになる！！」と焦らず、また「相手の問題」を無理やり解決しようとせず、相手のタイミングで
必要な助言をするつもりで向き合えば、自然なかたちでコミュニケーションが取れるようになるでしょう。
「自分の問題」と「相手の問題」の区別ということは、とても大切です。
子供が不登校で困っているお母さんがカウンセリングに来られたとします。この時、困っているのは誰でしょうか？
カウンセリングでは、お母さんが抱えている問題。子供が抱えている問題。それぞれをきちんと区別して考えます。
とは言え、なかなかどんな問題も難しいです。人間の性（さが）ですが、事態をなるべく自分のコントロール下に置きたいと考えますから、
怒鳴る夫の行動、言うことを聞かない子供の行動を変えさせようとします。そのほうが、自分が安心できるからです。
「それが家族のため」確かにそうかもしれませんが、仮に事態は自分の思い通りになったとしても、相手の気持ちまでも完全にコントロール
できないので、「こう振る舞えば感謝される」「感謝しないのはおかしい」と怒りや悲嘆に暮れていてはきりがありません。
まずは、自分自身が相手のことを受けとめる心の準備をすることが大切ですね。そして、自分がどんな思考、感情を持っているかを知ることです。
「自分が安心安全」な状況であることが、相手の緊張をほどくことにも繋がります。自分癒しに取りくんでみてください。
山口市の市街地で営む小さな心療カウンセリングルーム
かきかわ統合医療相談室
特に夫婦間、親子間など親密な関係性で悩んでカウンセリングに来られる方々は、「一生懸命相手のことを思って話しているのに伝わらない」と言われことが多いです。
実はこの時、ちょっとした見方の角度を変えるだけで、これまでのアプローチが劇的に変わり、自分も相手も楽になります。
「一生懸命相手のことを思っている」と感じる時、あなたが本当に気になっていることはなんでしょうか？
「一生懸命相手のことを思っているからこういう答えが返ってくるはず。こういう反応が返ってくるはず。」
と捉われていませんか？
「相手のため」という視点が、「自分の思うようにコントロールしたい」「こういうふうに感じてほしい」と相手に対する要求になっていると、相手はそこに抵抗を感じてしまうのです。
相手があなたの助言で考えを変えたり言動を変える時は、あくまでもあなたが変えたのではなく、相手の変革の時期にちょうどあなたの助言が
当てはまったに過ぎない。このことを心のどこかで置いておくと、あなた自身が冷静になれる頓服薬になると思います。
私たちは、必ず親から産まれてきて、食事や環境を与えられ、基本的なしつけを受けて、生きていくためには守られることが必要でした。
いわば、依存する。その依存を受けいれる関係性は不可欠でした。
産まれて間もない頃は、親から、泣いている様子で、ミルクを欲しがっているのか、おむつが濡れているのかを感じとってもらい、無条件に与えてもらえることは大切なことでした。
もう少し大きくなると、「どうしてほしい」ということを言葉で要求できるようになりますし、直接的な要求をするのではなく、拗ねてみたり、
反抗するという本来の目的とは相反する行動に出て自分の欲求を満たすことも覚えます。幼い子供の表現方法でさえも、かなり複雑です。
また、目先の欲求を満たすよりも、我慢して取っておいて先の報酬を期待することもあります。
そして、人は誰しも、自分なりにしか考えられないので、どんなに柔軟なものの考え方をする人でも、「かたより」はあります。
気遣いをするためには、自分の考えには「かたより」があると認識して、事態が自分の思い通りにいかなくても、「そういうこともある」と
覚悟をしておくことが大切です。
自分も疲れずに相手にも「安心感」をプレゼントする気遣いとは、「相手のありのまま」を受けいれ、それを否定しないことです。
それでは、ものごとの解決にはならないのでは？と思われるかもしれませんね。では、ものごとの解決のためにはどのような要素が必要でしょうか？
例えば、「絶対に進学しないで就職する」という子供と「大学だけは行きなさい」という親。
ことごとく子育ての方針が異なる夫婦。
「あなたはそう考えているのね」とまずは、相手のありのままを受け入れて、十分に話せるようアシストしてあげてください。
「そのまま言いたいように言わせておけば、大変なことになる！！」と焦らず、また「相手の問題」を無理やり解決しようとせず、相手のタイミングで
必要な助言をするつもりで向き合えば、自然なかたちでコミュニケーションが取れるようになるでしょう。
「自分の問題」と「相手の問題」の区別ということは、とても大切です。
子供が不登校で困っているお母さんがカウンセリングに来られたとします。この時、困っているのは誰でしょうか？
カウンセリングでは、お母さんが抱えている問題。子供が抱えている問題。それぞれをきちんと区別して考えます。
とは言え、なかなかどんな問題も難しいです。人間の性（さが）ですが、事態をなるべく自分のコントロール下に置きたいと考えますから、
怒鳴る夫の行動、言うことを聞かない子供の行動を変えさせようとします。そのほうが、自分が安心できるからです。
「それが家族のため」確かにそうかもしれませんが、仮に事態は自分の思い通りになったとしても、相手の気持ちまでも完全にコントロール
できないので、「こう振る舞えば感謝される」「感謝しないのはおかしい」と怒りや悲嘆に暮れていてはきりがありません。
まずは、自分自身が相手のことを受けとめる心の準備をすることが大切ですね。そして、自分がどんな思考、感情を持っているかを知ることです。
「自分が安心安全」な状況であることが、相手の緊張をほどくことにも繋がります。自分癒しに取りくんでみてください。
山口市の市街地で営む小さな心療カウンセリングルーム
かきかわ統合医療相談室
