こころがかるくなる心理カウンセラーかきかわのブログ

山口市で心療カウンセリングルームを営みながら日常のエピソードをまじえて泣いたり笑ったり感情を動かすお話を掲載しています。

嫌われることが怖い人へ

2015-06-19 02:12:49 | 日記
昨年とても大ヒットした書籍、「嫌われる勇気」をご存知でしょうか?
実際に読まれている方、タイトルだけは聞いたことがある方も多いと思います。

この本を手に取られた方は、「嫌われる勇気」を持ちたいと願っているのではないかと推測します。
「他人にどう思われているかが気になる」「とにかく嫌われたくない」こうした思いにとらわれ、自分が不快でも他人に合わせ、ニコニコする。
そのうち、ストレスが溜まり、少し年配の人からは、「世間なんてそういうもの」と言われて、納得できない・・・でも、打開策が見つからない。

ここ数年、個性を伸ばす教育、そして自分の意見を言える人を重んじる風潮がある一方で、実際に自由奔放にふるまう若者に対して、「ゆとり世代」は・・・
と折り合えない。そのような声をお聴きしています。

若者だけが未熟なのでしょうか?昨今は、奥さんが、「行ってらっしゃい。家族のことは何も心配しなくていいわ。外で存分に仕事をしてください。」なんて送り出してもらっている人がどれほどおられるでしょうか?

シングルの人も増え、結婚しても、共働き世帯が増え、家事を分担するのが当たり前の時代になりました。奥さんがいないと、身支度ひとつできない中高年世代が成熟していて、若者だけが未熟と言うのはアンフェアにも思えます。

多くの方々とカウンセリングを通じて関わっていて、方法論を言えば、物事のとらえ方さえ、変えられれば、問題解決。確かにそれは、すべてとは申しませんが、間違ってはいません。

しかしながら、昨日まで大切にしていた、ご自身のポリシー、道徳観、価値観を変えることは並大抵でないことをご自身が当事者になられたつもりでお考えいただきたいのです。

「言わぬが花」と、余計なことは言わないのに限るというポリシーで長年過ごして来られた方に、思っていることを話してもらうのはその方にとってとても勇気がいることです。

勇気を持って行動に移しても、必ず上手くいくわけでなく、葛藤は必ずと言って良いほど生じます。

私は言わなくても察する。かゆいところに手が届くようなおもてなし。そうした日本の文化はとても素晴らしいと思っています。しかしながら、西欧文化が入ってきて、実際に観光大国になり、他の価値観を持つ人々にも理解していただく必然性が出てきた現代です。

人によって傷ついたならば、人によって癒されるはず。どうか、周囲の人に関心を持ってください。自分がどう思われているかを気にすることは致し方がありませんが、一人一人が、ほんの少しでも他人の気持ちを相手の立場で察する気持ち。想像する努力を怠らないでください。

我々日本人にはそれができるはずです。優れた薬物療法により、症状を抑え、日常生活に適応しやすくなりました。
しかしながら、根本的に、その人自身の「孤独感」を癒さない限り本当の意味での解決には至りません。

どうか、悩んでいる当事者だけでなく、家族、職場の方など、関わる方がSOSを発信してください。
私は関わった方全員に、全力でサポートできるよう、微力ながらおせっかいをやかせていただきます。

梅雨時は、低気圧が居座る状態。メンタル状態も良くない時期です。どうぞ、お気軽にお訪ねくださいますよう。(^^)

山口市宮野、県庁近くの静かな住宅地で営むカウンセリングルームです。
かきかわ統合医療相談室

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする