こころがかるくなる心理カウンセラーかきかわのブログ

山口市で心療カウンセリングルームを営みながら日常のエピソードをまじえて泣いたり笑ったり感情を動かすお話を掲載しています。

こころ打ち解ける聞き方とは

2012-09-18 21:55:00 | 日記
コミュニケーションは相手を慮る(おもんばかる)力であるとお伝えしてきました。

でも、例えば初対面でどうすればいいのだろう・・・と思った時に、緊張もしますし、何か質問をしても

無愛想な反応しかなかったとしたらどうしましょうか?


あいづちのパターンをたくさん持つこと。それも方法です。愛想笑い・・・これも有効なこともあります。

でも、必ず有効とは限らないのですね。


あまのじゃくな人もいて、

「 何笑ってるの?本当に私の言うことを理解しているの?馬鹿にしているんじゃないの?」

と思われる時もあり、思われるだけではなく実際に怒らせてしまうこともあります。


私の生業では、一度に何百人も初対面の人の前でお話したり、カウンセリングでは、それも初対面の人と

濃い話をするわけです。こんな仕事をしていても怖い時はあります。


カルテに記録をとっていると、いきなりクライアントさんが怒りだして

「 何勝手に書いてるのよ!!」

と叫ばれて、こころの中で冷や汗かいたこともあります。


ポーカーフェイスで(本人はそのつもり)、

「 物覚えがとても良いわけではないので、要点を記させてもらうことで的確にお話の整理をさせてもらうために

記録をとらせてもらっているのですよ。気になりますか?」



と笑顔でなるべくゆっくりとした語調でお応えしますが本当はビビッていることもあります。


こころ打ち解ける聞き方のコツは、あれっ!!思うようにいかない・・・と思っても、それは自分で作った

袋小路に過ぎないので、落ち着いてそこから脱出して、向き合い続ける勇気を持つことです。


“ なぜ、私の行動、言葉にそこまで神経質になられるのだろう。その理由はなんだろう。”

と冷静に考えられれば、苦手意識は消えます。


もし、ここで、意気消沈して何も言えなくなるとすれば、相手の対応のせいにしてしまわず、それでも

コミュニケーションを続けたければ、共感しあうためには何が必要かを感じることが大切です。


諦めないことですね。

究極は、相手はあなたに対してこころを開かない権利があります。それも認めてしまうことです。

そして、今日はそうであっても、次の機会は違うかもしれません。


貝のようにこころを閉ざしてしまう相手とコミュニケーションをとりたい時は、とにかく相手の話を

聞きます。話されない場合もありますが、それでも待ちます。


時には、それが何か月にも及ぶこともあります。それでも待ちます。いつでも構わないのよ・・・

あなたが話せるときまで待つからね・・・と信じ続けます。


それも、相手が拒否の時は仕方がないですが、何らかのコンタクト、それが悪態であろうと何であろうと

それは関わりたいサインです。


さて、どう受けとめていきますか?

あなたは、これからどうしたいですか?


人を好きになること。これはコミュニケーションを円滑にするコツです。


山口県山口市宮野の心療カウンセリングルーム

かきかわ統合医療相談室



  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

命を生かすのは人つながり☆ひとつながり

2012-09-15 20:48:49 | 日記
見出し画像は航空自衛隊防府南基地のメンタルヘルス講話、第二回目の様子です。

聴講される方がかわって、初回と同じお話をさせていただいたわけですが、私自身の緊張感も解けましてアドリブが増えて内容は

少々迷走してしまったと省みております。


大切な命を失わないために・・・

自殺防止について、この大きなテーマについて真剣に考え続けました。


前回のブログに引き続き、やはりその答えは人つながりの中にあり、ひとつにつながることに尽きると

感じております。


素直に言える環境づくり...

「 ありがとう。」

「 ごめんなさい。」

「 助けてね。」

「 よく頑張ったね。」



そうした、短い言葉でも、相手を思いやることができて、声を掛け合うことができれば・・・

とてもとても当たり前のことですが、大切だと思います。


お母さんが出産する時、無事に産まれてきたとき、心から言いませんでしたか?

「 産まれてきてくれてありがとう。」


人のライフサイクルの中で、0歳から誰にでも必ずある役割が子供であることです。

親になったことはなくても、皆さん子供だったことはありますね。


親から叱られたこと、“ ごめんなさい ” は数えきれないぐらい言ってきたかもしれません。

その中には、叱られるのが嫌だからとりあえずの、“ ごめんなさい ” もあったかもしれませんね。


幼い頃は諭されて、“ ありがとう ” や、“ ごめんなさい ” を言うことを覚えますが、大人になれば

他人から、わざわざ諭される機会が少なくなります。


人が自分で命を絶つところまで追い詰められた時、おそらくその人は

“ それしか道がない ” と感じているのでしょうか?


自殺を防ぐには、“ それしか道がない ” と思いこむところまで周りの人を孤独にしないようなネットワークづくりを

することが必要だと感じています。


これは、ストレスサインに気付き、ストレスの渦中にあるその人を救うことも、もちろん必要ですが、すべての人が

いつも両手を広げて、手をつなぐ意識を持つことは、それ以上に大切だと思います。


頼ったっていいじゃない?

迷惑かけてもいいじゃない?

恰好悪くてもいいじゃない?



神様は何度でも反省してやり直せるように、人間には言葉を話す能力を与えてくださいました。

素直に言葉にしてみませんか?

自ら死を選ぶことで意を遺そうとするのは、明らかに間違っています。


あなたは、あなたの行動で周りに何を知らしめようとしていますか?

それは、その方法でしか伝えられないことでしょうか?

今一度、感じてみてください。


そばにいる人に話すことが難しければ、そこを離れてまったく違う環境に身を置いても構わない。

“ それしか道がない ” ことはないはずです。

寿命が尽きれば必ず人は命を終える時がきます。

その時までしか生きられないのです。


講話では、簡単な心理テストなどで、ご自分の性格を知ってもらうこと。自分の思い癖に気付くきっかけになるよう

心がけています。

言われてみれば当たり前のことなのですが、同じ物事がおきても、人によって捉え方が違いますし、それによって

ストレスの度合いも異なります。


自分の思考はどのような行動に結びついているのか?

結果どのような状況を導きやすいのか?

そのプロセスを知ってもらうことは、人間関係を考える上でも大事ではないかと思います。


人は人との関わりの中で癒されもしますが、疲れもしますし、傷つきもします。


いつも、周りを非難したり、あるいは自己批判に陥りやすい人は、ほめるところから始めてみませんか?

何か1つでも構いません。近しい人をほめてください。そして自分をほめてください。


物事を悪い方に決めつける前に、それ本当?

って自問自答するゆとりを感じてみてください。


全部私のせい・・・

全部あいつのせい・・・

もうどうしようもない・・・

とりかえしがつかない・・・



深呼吸してみて、それでもあなたが今できることは他にはないと言えますか?

本当にありませんか?


カウンセラーが出来ることは些細なことです。何か1つでもヒントを得てもらえて、何かに活かしてもらえれば・・・

ただそれだけです。

言葉のサプリメントが効きますように・・・

願いを込めて丁寧に・・・


国の力、自治体の力、会社の力、各団体の力、学校の力・・・

すべては個人の力の結集です。

カウンセリング、心理講座(セミナー)では個人のストレスを癒し、眠っている力を引きだし、公に活かしていける力を培うことが

できる方法でもあります。


日曜祝日も休まずお問い合わせに応じております。

山口県山口市宮野の自宅で営む心療カウンセリングルーム

かきかわ統合医療相談室




  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

航空自衛隊防府南基地でのメンタルヘルス講話

2012-09-02 01:26:36 | 日記
先日、ご縁がございまして、航空自衛隊防府南基地でメンタルヘルス講話をさせていただきました。

ほぼ、今年度中は月に一度の予定で様々なテーマでお話しできるよう、私自身も勉強の日々です。


ちょうど、午前8時に基地に到着しておりましたので、8時15分の国旗掲揚を隊員の皆さまとご一緒に、

拝見しまして、心引き締まる朝の始まりを迎えることができました。


その後、基地内の資料館をご案内いただき、歴史や組織の仕組み、隊員様のお仕事、普段の生活のことなど

様々な事をお教えくださいました。


その後、参加者で教室の机の数が足りないほどギッチリと埋め尽くされ、およそ170名の方々がお集まりになられた一時間の講話で、テーマは

「 自殺防止のために。」ということで、日々人の命を守る職務につかれている皆様の真剣なまなざしに最初は圧倒されつつも

私なりに懸命に私自身の責務に応えようと務めさせていただきました。


厚生労働省の資料等々、様々な文献を研究しつつ、私なりにどうすれば自殺を防止できるのかを真剣に考えました。


救える命は何としても救いたい・・・

救いたくても救えない命をたくさん見てきて心の底から思うことです。


緩和ケアに関わること6年。多くの方の看取りにかかわり、それは天寿であっても遺された人の悲しみはいかばかりか・・・

人は等しく生まれくれば必ず死する日はまいります。

その天命を全うするべく、如何に苦しくても生かされているその時を生きるしかなく、楽しいことばかりではありません。


ある人が、こころ追い詰められる時、出口が見えなくなる時、道が閉ざされていると感じる時、確かに救いきれない時も

あるかもしれませんが、手を差し伸べることで救えることもあるかもしれません。


時に、手を差し伸べることで、差し伸べた人も背負いきれなくて苦しむときもあります。

その時は、手を差し伸べた人に、さらに手を差し伸べる人が必要なのです。


繋いだその手は、よく知らないご近所さんかもしれません。私のような職業の人間かもしれません。


人を救うのは人です。とはいえ、拒否されれば介入できないかもしれません。

たとえ、拒否であっても、人間の深層心理の奥底には必ず生きる力は備わっているはずであると信じたいです。


生活習慣病を防ぐために、運動や食べ物に気を配るように、メンタルも同様なのです。

がむしゃらに走っていると、疲れていることに気付かず、気付いていてもなかなかペースを緩めたり休憩することが

出来ない時もあります。


私さえ抑えていれば上手くいく・・・その通りで、抑えて上手くいくこともありますが、時に、伝えなければ

いけないところが必要なコミュニケーションがとれないために、何らかの歪みが生じて思わぬところに弊害が

おこることもあります。


あるいは、極端に白黒はっきりつけたい性格の人は、あいまいな態度に我慢ができず、周りに攻撃的になることも

あります。


面倒見がよくて、お人よしのタイプでは、周りの人の自立心を削いでしまったり、何でも一人で解決しようとしすぎて

浮いてしまったり、受けいれてもらえない時に過剰に傷つくこともあるかもしれません。


自殺防止とどう結びつくのだ? と問われれば、普通に過ごされている人々にとっては関係ないと思われがちですが

自分の性格を知ることで、自分の思考や行動が周りにどういう影響を与え、どんな時にストレスを感じやすいか?

あるいは、周りにストレスを与えてしまうのかを捉えておくことは、心構えとして皆様にご理解いただきたいところです。


そして、色々な性格の人が存在するということは、どう関わってほしいかも人によって異なるということです。

心理を学ぶことは、こころを知ること。私のこころと同じこころは存在しないことを知ることです。


どうすれば知ることができるのか?

聞くしかありません。自分のこころを知るには自分に聞きます。他人のこころを知るのも聞くしかありません。


心理カウンセラーはお見通しなのでしょう? とよく言われますが、それはあり得ません。

聞いても言葉にならない時は、共に過ごして感じます。五感をフルに働かせて懸命に共感しようとつとめるだけです。


個々がコミュニケーション能力を高めることで、気づきにくい、見えにくい自分のこころを他人と関わることで

知ることが出来ます。コミュニケーションは自他ともに救う自殺防止のサプリメントです。


誰もが他人事と思わず、他人に関心を持つ社会づくりをすることです。


山口市宮野の自宅で営む小さな心療カウンセリングルーム

かきかわ統合医療相談室

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする