早く起きろ

冬の入口が近づいてきた。

目覚ましを止めてからのひと勝負は、

１ラウンドで決着をつけられない日が増えている。





電車内も暖かい。

座席に座ろうが、吊り革につかまろうが、

電車が動き出せば、

瞼には心地好い重さがかかってくる。

短く激しくガクンとなったりする。





登校中の小学生が無邪気にみえて、微笑ましく感じる。

我が子を見れば、

もうしっかりと社会ズレしているのを知っているのに。

これも、スロースタートな朝に拍車がかかって来ているからか。




兎に角、早くあったまってくれ、

と時を待っていたら、

次から次へと夢の続きのように

いろんなモノが目まぐるしく脈略なく

現れては消えていった。

待ってりゃ良かったのか

眠り足りない感じが強かった。

重い体を引きずっていては朝食も進まない。

時間をかけた便通もよくなく、家を出たのも遅くなってしまった。




雨が近づいているのか、外の空気は柔らかく感じた。

寒さにも和らいだ感じがあったが、どこか不快でもあった。





それでも、日に一度くらいは精神的に整えるwarming upはできるだろう。

そう思い立ったものの、
ピークはどこへ、そこへどう焦点を合わせていくか。

これを考えていたが、何も出てこなかった。




代わりに電車で揺られる度に
「なんかヤバイなぁ～」という波に戻されていった。

何度か座り直して、話を振り直しても
閉塞感の目しか出てこなかった。




「まぁ、この空気感で行くしかないか」と
駅から会社へ歩き出した。

たかだか15分の道のり。

体が暖まり始めるにつれて、
重かった体からその重さは少しずつ消え失せていった。

眠っている間に凍り付いたいろいろなものも、
ようやく溶け始めてきた。

運命と意思と

暖かな光に包まれて

ガタンガタン、ゴドンゴドン

行き先はわからないが、決められている。




どこまでも行こう

どこへだって行こう

どうやって行こう




誰かが駆けよってくる足音がした。

「おはよう！もう行くで！」の声。

ねむい・しんどい・こわい。

いつもの奴等が迎えに来た。




即決即答や短期的な結果ばかりが、心身を焦がして行く。

どこで降りたって、乗り替えたって構わない。

行き先は初めから決められているのだから。

でもどうやって、行くか。

何をすべきかでもなく、何をしたいかでもなく

布団の中の居心地がより良く感じる季節となった。

家人は皆、まだ布団で寝息をたてていた。

スタートだけでも早めにきろうと、

カフェオレに菓子パンとバナナを朝食に

朝のひとときを味わった。




休みの日の朝はいとおしい。

先ず私的に言えば、

いつものトリオがあまりやって来ない。

そして週末や休日の通勤路や電車には、

平日にはない、柔らかな空気間がある。

一人一人からにじみ放たれるオーラが違うのだろうか。




また、自分の中の時間軸が勤続疲労から歪み、

一週間が一日の感覚になってしまったお陰だろうとも考えている。

噂には聞いていたこの感覚を得たという事は、

最早中年ではない、という証しでもある。




その証しへ免罪符的響きを勝手に忍ばせて、

新たなる覚悟みたいな顔をした、勲章風錯覚に酔い出したら、

いよいよ御迎えも近くなった潮時なのだろう。




今日は座禅体験なるものに出掛けるつもりでいたが、

本日会社へ届く荷物の受取と配付の為に見送った。

今はまだ機が熟していない様子。

またの機会を楽しみに待とう。

限界は考えない

飛び石連休中日の今朝を、月曜日気分で向かえた。

眠い、しんどい、怖い。
いつもの三拍子揃い踏みが、私を出迎えてくれた。

いつぞやの、あの夢のお告げ以降、
意識してみると胃に軽い痛みや違和感を感じるようになった。

生活習慣と重ね合わせれば、病の陰にも見えてくる。



その一方で、食欲は変わらず旺盛だ。

家飲みはもう一週間はやっていない。

通勤路の歩行だけでなく、軽い運動を始めようか

とも考えている。



増収増益へ向けて、結果を出さねばならない日が続く中、

相も変わらず連敗続き。

「明日こそは！」と励むはいいが、
恩返しは程遠く、罪滅ぼしどころか、迷惑の掛け通しだ。



こう言う時こそ、

笑顔。

こう言う時こそ、

胸を張れ。

こう言う時こそ、

生き様をちゃんと見届けていてやれ。