にわか旅

先週焼き残した野焼きをやってしまいたいとの要望を受けて

今週も子供と二人田舎へ出かけた。

自宅で夕飯を取った後、土曜の夜に出発した。



とりとめのない話をしながら車を走らせて

９時過ぎには到着した。

彼のおかげでわが家族はなんとか家族の態を保てている。

妻には何一つ夫らしいことができていないだけに

そんな思いもよぎった。




夜半過ぎに雨が降り出した。

雷もなっていた。

夜が明けると雨は上がっていたが、靄がかかっていた。



作業は昼から行うことにして

まずは朝食前にお墓参り。

手を合わせて、親兄弟の健康と平安を呟いた。

戻って朝食をとってから夏休みの宿題。



昼の少し前になると、外に明るさが戻ってきた。

昼食後に作業に入った。

野焼きは息子に任せ、こちらはいつもは両親がやってくれていた

家周りの草刈り作業。




雨上がりということもあり、野焼きは不発。

燻るだけで燃やしたい太めの木々を

燃やしきるには、今回も至らなかった。




作業後は二人で風呂に入った。

温水プールをイメージして冷たさの残る温度設定。

思ったよりも長い時間風呂に入っていた。

そろそろ第二次発毛期かぁ、生意気さに拍車もかかるわけだ

と思ったりもした。




蟻だ蛇だと騒いでいる都会へ戻ったのは夜の８時。

田舎では蟻はまだ黒いのが幅を利かせている。

蛇は三角頭なのを警戒すればこと足りている。

ちょっとした国外旅行気分になっていたのに気づいた。

拙きエール

栄養失調が原因で身体はだるくなり、
食が満たされていてもだるくなる。

一年を振り返り、事態はむしろ悪くなっていた。

不安と焦りの中、冷や汗と恥をかき、
浅はかな知恵と馬鹿な頭で考え
行動した末の、この歓喜なき刹那。

五臓六腑を麻痺させるにも
骨身に亀裂と断裂の陰を落とすにも
充分だ。

新たに加わる数々の介なき汗と涙は、
望む方へか望まぬ方へか
その何かへと私を近づけている。

一般に努力と呼ばれているものが、
漏れなく成功と結びついているなら
世の中はもっと平和なはずだ。

男は辛い時こそ笑顔。
ここでパフォーマンスを落とす訳にはいかない。
わき起こるあらゆる現象を
降りかかる火の粉を
このだるさを
静かに受け止めよ

そして恐れず進め

虫+単

雨の季節が過ぎ、蝉の季節が真っ盛り。

滝のように注がれ続ける鳴き声に

ただただうんざりしているうちに

気が付けばまた新たな月が生まれようとしている。





どの蝉もきっと命を削って叫び続けているのだろうけれど

そして、個々にはあれこれと争いもあれば、

悲喜こもごもな話もあるのだろうけれど

全体として別な生き物の鳴き声のようにも思えてくる。




先にデビューを迎えたと思われるのは

早くも腹を天に向けて固まっている。

喧騒の中で蝉の死骸を見ていると、蝉の個性を探したくなった。

体の大小はわかっても、同じ顔にしか見えない。

足の長さや花の高さ目の大きさに違いがあるんだろうか・・・

と考えているうちに、音もなく風に吹かれて転がっていってしまった。

胃腸以外にも、ガタが来てるなぁ

少し曇りがちだったけど、

草刈りをしに田舎へ行った。

もし、来週行けなかったら、

次はお盆休み前になってしまう事もあり

仕事の都合で草刈りをせずにお盆を迎える可能性が強くなる。




それが心残りとなったまま休んだなら、

身体は休まるが心は休まらない。

あるいは草刈り作業を残したまま休みに入ると

ただでさへ慌ただしく過ぎていく休暇が

更に慌ただしくなってしまう。



腰の調子も気になるけれど

とにかく出発した。

息子が野焼きを手伝いに同行してくれた。




この季節は草の生命力が増す時期だから

いつもの倍近い時間がかかった。

昨年よりは蛙が増えたようだった。

蔓類の植物は、冬に随分伐採した事もあり

しぶとく木々に巻き付いていたが、

新たに絡んでいたのは、昨年よりは細くなっていた。




草刈り機もエンジンの調子不良な一台あり。

エンジン音が不安定になると、

一度エンジンを切り、

燃料キャップを一度開けて閉め直すと

また暫くは安定した。




腰痛は明日が気掛り。

作業後入浴も終えてスポーツドリンク
をガブガブやって

ビールをやって再び発汗しながらくつろいでいると

左足の人差し指が２回、薬指が一回つった。

いったい

かえり道

散歩につれられた犬が近づいてきた。

すると

「あぶないよ」

と飼い主は犬に向かって言った。

えっ？！

・・・おれって一体どう見られてるんや？




まぁいいか、と、しばらく歩くと

「犬の糞はちゃんと飼い主が片付けよう」

の看板。

おぉ⁉っと「糞」の字に改めて不思議を感じた。

わざわざ「米」と「異」をくっ付けてこう読ますなんて

その昔に、一体何があったんだろう。