遠くの花火を聞きながら

今年も７月が終わろうとしている。

敗戦の８月がやってくる。




米国に敗戦して進駐軍の支配を受けるまでは、

誰彼構わず我慢しろと言われた時代だったと聞いたことがある。




あれから73年。

今はどうなっているだろうか。




衣食足りて礼節を知る、とか言う。

足るを知り満足すれば、進歩しなくなる、とも聞く。



これからはどうなって行くのだろう。

暑中見舞い申し上げます

父の四十九日を前に田舎へ帰ってきた。

人生の大先輩が漏らした矛盾に、笑いたいけど笑えなかった。




医者には外出を控えるよう勧められ、

家人からは時間を選んで運動を続けるように勧められる・・・と。




医者も無責任なら家人も無責任だと怒っていらした。

医者なら田舎暮らしの実情を知っているだろうに、

マニュアル通りの事勿れ診断。

過疎化しているんだから、
年寄りが動かなきゃ、役所なんか待ってられない。

猿も鹿も猪も、毛皮で身を包んでいながら奴等は、熱中症とは縁がないみたいなんだ。



家の女連中と来たら、
兎に角視野に入るのが嫌なのかと言いたくなるほど外出を勧める。

その心配顔も見飽きて来た。
ワシ等は早朝から野良仕事を兼ねて十分運動はしとる。

まちと違ってスポーツジムなんて空間もない。

昔とは違う言うけど、夏暑いんわ昔からや。
普通に過ごしたいだけなのに、それがなかなかやわ。

行動と感情と信念と

できる限り、いやよっぽどの事がない限り

協力的に接している。

そのような人から、こちらからの協力要請に対して

露骨に嫌な顔をして、何故協力が必要なのかをあれこれと聞かれる。



その度に、憤りと共に悲しくなる。

このような人の為に骨を折ってきたのかと言う思い。

こちらも助けて欲しいんだからと言う下心。

困った時はお互い様という祈り。




もうそろそろ非協力的になってもいいのかもしれない。

これはこれで、きっと上手に悪口を拡散されるとしても、

この人と同じレベルに合わせれば、楽でいい。




同じような経験から、この人もこうなったのかもしれない。

鼻から見下されているだけかもしれない。

種類は違うが辛いという点では同じとも言える。

教訓

あっつい夏。

地球が体内のウィルスや雑菌と戦っているみたいだ。

海水温度の上昇が主な原因とよく聞くが、

対策は排水ではなく温室効果ガスだと言う。




水害の報道が喧しい夏。

都市開発のあり方は報道されず、

異常気象対策ばかりが叫ばれている。




そろそろ各地では夏祭りが催されている。

生かされた者達が燃やす歓喜の炎に照らされて、

祭りは本来の他の意味合いを失って、狂喜の顔で歌って踊っている。





戦時下に非国民のレッテルを貼っては小鼻を膨らませた人達がいたと聞く。

そんな人達が今生きていたなら、

何に対してどのような警鐘を鳴らしていたのだろう。

不真面目

必要最小限度な事と、失敗から生じる取りこぼし。

これに一生懸命になっていると、
なんだか無駄なものがないような錯覚と心地良さを感じる。

会社は決算期を過ぎ、有難い事に人手不足な毎日が続いている。
他方では亡き父の法要とその準備がヒタヒタと迫って来ている。



やらねばならない事と、手付かずな事の食い違いから来る危機感は、
確実に毎日芽生えるのだけれど、
目前の課題との格闘からくる解放感とも充実感ともつかない感覚に埋没してしまう。

テレビやラジオは、被害の大きな水害の様子を伝え続けている。

まだまだ、
同じ民族に起こった突然の不幸や
たびたび訪れている我が身のラッキーの取扱いすらわからない。

答えはきっとひとつじゃない。
ひとつだったらいいのに、
と感じながら疑わないと発見できない私を見つけた。

救出できるだろうか。