残像モノクローム

遠い記憶の彼方にある故郷。
そして今、こころに渦巻く断片の想いを。
と、思い始めたのですが・・・。

12月の読書

2013年12月26日 13時02分58秒 | Weblog



● 凍原 桜木 紫乃/著

湿地に足を取られて死んだ者は、土に還ることも出来ず、永遠に水の中を彷徨っている-。
釧路湿原で発見されたサラリーマンの他殺死体。
被害者が開けてしまったのは、64年も前に封印されたパンドラの箱だった。
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★★★★☆
この作家さんは渋いなぁ。面白いです!





● パンとスープとネコ日和  群 ようこ/著

母を突然亡くしたアキコは、永年勤めていた出版社を辞め、
母が経営していた食堂を改装して再オープンさせた。
安心できる食材を使い、手間ひまをかけるのがアキコのこだわりだ。
そんな彼女の元にネコのたろがやって来て…。
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★★☆☆☆
この作家さんのテイストなんだとは思うんですが、
ピタッとはまるとサイコーに面白いんです。
でも、今回は残念賞でした。








● 和菓子のアン 光文社文庫 坂木 司/著

デパ地下の和菓子屋で働きはじめた梅本杏子、通称アンちゃん。
個性的な同僚と、遊び心に満ちた和菓子に囲まれた、忙しい日々がはじまります。
謎めいたお客さんたちの言動に秘められた意外な真相とは?
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★★★☆☆
のほほんとした日常ミステリー。

和菓子のちょっとしたお勉強によろしいかと思います。








● あん ドリアン助川/著

千太郎のどら焼き店のバイト求人をみてやってきたのは、
70歳を過ぎた手の不自由な女性・吉井徳江だった。
徳江のつくる「あん」のうまさに舌をまく千太郎は彼女を雇い、店は繁盛しはじめるのだが…。
限りなく優しい魂の物語。
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★★★★★
ほんとに、優しい魂のお話し。
ドリアン助川という作者の名前に一抹の不安を持ちつつ読んだんですが
ところがどっこい、素晴らしい。

おすすめ!





● 硝子の葦 桜木 紫乃/著

母の愛人だった男が、私の夫。
愛なんて、最初からなかったはずなのに…。
愛と憎しみは相殺できるの? 
本能の咆哮、崩壊への欲望。夫の事故を引金に、心の暗黒が溢れ出す。
ノンストップ・エンタテイメント。
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★★★★★
この本もアタリ!

すっかり桜木紫乃ワールドにはまりました!







● 恋肌 桜木 紫乃/著

がんじがらめの人間関係、繰り返される男女の性愛…。
30歳まで女を抱いたことがない牧場の一人息子が、
日本語を話せない中国の娘を迎え入れる表題作ほか、全6編を収録。
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★★★★★
北海道の人間が風景画を描くと
空は薄暗いグレーが多いと言います。

そんな北国の、哀歌が漂う短編集でした。

暗くて、寒いっしょや

2013年12月26日 12時14分24秒 | Weblog
21日はヒレンジャクがやって来たと
お気に入りプログで見つけ、恵庭に走りました。



シメのようです、逆光ではっきりと確認できませんでしたが。(トリミング)



アカゲラ君です。(トリミング)



分かりづらいですがキバシリちゃん。(トリミング)

他にもシジュウカラ、ヤマガラ、ハシブトガラもいましたが
この日はどんよりと暗くて、ほとんどシルエット状態。



ナナカマドの木の下には
木の実の混じったレンジャクの落とし物がかなりありましたが
本人の姿は発見ならずです。



代わりに蝶々(?)発見。

この後は長都沼へ。



風も強く空は相変わらずの厚い雲。



サギとハクチョウ。
夏場、背が高く邪魔だった草や葉もすっかり成りを静めて
見晴らしが良くなりました。



オナガガモ、カルガモ、ヒドリガモたち。





奥にはサギとハクチョウにまぎれてヒシクイも。



それにしても風が強くて、
寒いよぉぉぉぉぉ。

今日も「おつう」はいなかった・・・

2013年12月09日 14時47分59秒 | Weblog
先週に続き、再度鵡川へ「おつう」探しに出かけました。

やっぱり朝焼けも見たいので
朝の5時出発です。



ウトナイ湖。
2日前には3,600羽のマガンがいたとのことで
もしかしたら、まだいくらか残っているかなと思ったのですが
残念賞でありました。

鵡川到着です。



この写真から撮影の設定を暗い朝焼けの設定にしたまま
写真を撮ってしまいましたので
ピンが甘いのですがご勘弁。



ハクチョウ、ダイサギ。後は厚真の発電所です。





この日も期待のタンチョウヅルは見つけられず
帰り道「おつう~ぅ、帰ってきてくれぇ」と!

温泉が開くまで少し時間があったので近くの漁港へ。

ここでやっとシャッタースピードの設定に気づき修正しました。



シノリガモ。
なんでも、「しのり」とは朝焼けや、夜明けのこと=美しいカモの意味とのことで
ホントにキレイなカモです。



スズガモ。
背中が白っぽいグレーです。



ヒドリガモ。顔の部分が緋色です。


漁港脇の空き地に、ん?



なんと、コクガンです!

幼鳥のようで、これから首の所に白いラインが出てきます。

横の船揚場に飛んでいったので後を追うと



3羽がせっせと海草をついばんでいるところへ
セグロカモメの子供が何か言いながらやって来ました。

おっ、ケンカ売っているのかなと見ていると
どうもその逆のようで

「オイラと遊んでおくれよ」と言っているようです。



コクガンの子供「・・・」(食べるのに忙しい)

カモメの子「無視しないでよ、一緒にたべていい?」



コクガンの子供「・・・」(やっぱり食べるのに忙しい)

カモメの子「だめ・・・・?」



カモメの子「・・・・ガックリ」



カモメの子「さびしいなぁ・・・・」

と、トボトボ歩いて行きました。

ししゃも、うまし!

2013年12月04日 10時07分09秒 | Weblog
8時前になんとか鵡川到着です。

道の駅から河口へ。



草藁の奥からハクチョウの「コォーコォー」と
たくさんの声が聞こえてきますが、姿は見えません。

飛び立つハクチョウのシルエットばかりです。



そしてカモメ。

タンチョウやシギを探しながら河口を探索です。



樽前山を背景にハクチョウが。



河口の影に隠れていたらしく
人間の姿に驚き
慌ただしく逃げていきます。



ハクチョウとカモメだけです・・・・



やっと見つけたチュウヒ(?)



ハクチョウの声がする方へ進みますが
湿原の草に阻まれ水辺で佇む姿は全く見えません。



1時間半ほど歩き回りましたが
お目当ては見蹴られませんでした。

帰り際、出口付近で出会った方によると
ツルはここ数日姿を見せておらず
シギも11月は数が少ないとのこと。

それでもあきらめきれず
近所を探索していると・・・



む川の岸辺にダイサギの群れを発見。

草陰に隠れながら
ジワリと距離をつめていきますが



発見されました!

ほんとに敏感な奴らです。



11羽の群れは上空を旋回し



中州へ。

この後は冷えた体を
鵡川四季の湯温泉で暖めて
特産のししゃもを土産に帰路へ尽きました。
(試食のししゃも、2匹も喰いました)

なんとも残念な鵡川旅。

ウトナイの朝

2013年12月03日 12時10分16秒 | Weblog
鵡川に丹頂鶴がいると鳥好きさんたちのブログで知り
それは見にいなくてはと
日曜の朝、5時半出発。

向かう途中朝焼けがキレイで
ウトナイ湖で寄り道撮影。



デッキに到着しあたりを見回してもほとんど鳥がいません。

と、西の方からマガンの群れらしきものが。



あっと言う間に美々方面へ飛んで行ってしまいました。



その後は、ずーーーーーーーっと奥の方に
カモの群れがあるだけ。



ヒヨドリかな?

他は静かなモンです・・・・。



ウトナイの朝焼けを後にして
さぁ、鵡川に行くどぉ!

11月の読書

2013年12月02日 13時48分53秒 | Weblog


● ゆらしぃ島のスローライフ 金丸 弘美/著

本当のスローフード、スローライフとは何か? 
東京から遥か南の島、徳之島へ引っ越した著者一家が、島で知った「本当の贅沢」とは-。
食環境ジャーナリストが鋭い観察力で島の魅力を綴るノンフィクションエッセイ。
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★★★★☆

奥さんの提言から徳之島へ移住。
移住と言っても、奥さんと子供たち、作者は東京で作家活動をし、
時間を見つけてはの徳之島通い。

それでも、島の生活は素晴らしいとのことだ。

それは当然でしょうと、思いつつ読むも
うらやましいものだ。

出来るのなら、このような暮らしがしてみたいもの。






● 本物を伝える日本のスローフード 金丸 弘美/著

食べることを大切にし,地域の食文化を守る「スローフード」運動は日本でも定着してきた.
昔ながらの方法での塩作り,郷土料理を給食に導入している学校,
地元素材だけを使ったレストラン,アイガモ農法の復活など,
日本のスローフードの現場や地域の食文化にこだわる人々を訪ねる.
健康な食生活にもとづく豊かな暮らしを提案.
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★★★★☆

いま、有名ホテルや料亭など食品偽装・誤表示が騒がれている。
放射能汚染、農薬や化学肥料におびえながら食べる魚貝、農産物。
本物の食事、本物の食材って何なんだろうと思う。





● 原発ホワイトアウト  若杉 冽/著

再稼働が着々と進む原発。
しかし日本の原発には国民が知らされていない致命的な欠陥があった! 
ハニー・トラップ、エネルギー基本計画の罠、デモ崩し…。
現役キャリア官僚によるリアル告発ノベル。
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★★★★★★

リアルです! ホントに!!

一体どの時期に筆を置いて出版したのか、
初版発行9月ですよ、なのにこのリアル感。

報道や政府の動き、なんと言っていいのか
本書の通りに原発再稼働は進んでいるように見えてなりません。

この本を読んで
この通りに政府が動かないように
一人でも多くの人が監視していけるようになって欲しい。





●  氷平線 桜木 紫乃/著

こころも身体も乾いている-。
跡継ぎを作る重圧、ムラの男に身体を売る女性、東南アジアから嫁として買われてきた少女など、
北海道の生活観溢れる性を女性の視点から淡々と描く。表題作ほか全6編収録。
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★★★★★

なんだろう?
するすると読めちゃう文章構成。
そして内側に染みてくる。

この作家さん、超オススメであります。