● 凍原 桜木 紫乃/著
湿地に足を取られて死んだ者は、土に還ることも出来ず、永遠に水の中を彷徨っている-。
釧路湿原で発見されたサラリーマンの他殺死体。
被害者が開けてしまったのは、64年も前に封印されたパンドラの箱だった。
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★★★★☆
この作家さんは渋いなぁ。面白いです!
● パンとスープとネコ日和 群 ようこ/著
母を突然亡くしたアキコは、永年勤めていた出版社を辞め、
母が経営していた食堂を改装して再オープンさせた。
安心できる食材を使い、手間ひまをかけるのがアキコのこだわりだ。
そんな彼女の元にネコのたろがやって来て…。
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★★☆☆☆
この作家さんのテイストなんだとは思うんですが、
ピタッとはまるとサイコーに面白いんです。
でも、今回は残念賞でした。
● 和菓子のアン 光文社文庫 坂木 司/著
デパ地下の和菓子屋で働きはじめた梅本杏子、通称アンちゃん。
個性的な同僚と、遊び心に満ちた和菓子に囲まれた、忙しい日々がはじまります。
謎めいたお客さんたちの言動に秘められた意外な真相とは?
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★★★☆☆
のほほんとした日常ミステリー。
和菓子のちょっとしたお勉強によろしいかと思います。
● あん ドリアン助川/著
千太郎のどら焼き店のバイト求人をみてやってきたのは、
70歳を過ぎた手の不自由な女性・吉井徳江だった。
徳江のつくる「あん」のうまさに舌をまく千太郎は彼女を雇い、店は繁盛しはじめるのだが…。
限りなく優しい魂の物語。
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★★★★★
ほんとに、優しい魂のお話し。
ドリアン助川という作者の名前に一抹の不安を持ちつつ読んだんですが
ところがどっこい、素晴らしい。
おすすめ!
● 硝子の葦 桜木 紫乃/著
母の愛人だった男が、私の夫。
愛なんて、最初からなかったはずなのに…。
愛と憎しみは相殺できるの?
本能の咆哮、崩壊への欲望。夫の事故を引金に、心の暗黒が溢れ出す。
ノンストップ・エンタテイメント。
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★★★★★
この本もアタリ!
すっかり桜木紫乃ワールドにはまりました!
● 恋肌 桜木 紫乃/著
がんじがらめの人間関係、繰り返される男女の性愛…。
30歳まで女を抱いたことがない牧場の一人息子が、
日本語を話せない中国の娘を迎え入れる表題作ほか、全6編を収録。
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★★★★★
北海道の人間が風景画を描くと
空は薄暗いグレーが多いと言います。
そんな北国の、哀歌が漂う短編集でした。