残像モノクローム

遠い記憶の彼方にある故郷。
そして今、こころに渦巻く断片の想いを。
と、思い始めたのですが・・・。

5月の読書

2016年06月03日 13時28分30秒 | Weblog



● アフターダーク 村上 春樹/[著] 講談社

真夜中から空が白むまでのあいだ、どこかでひっそりと深淵が口を開ける-。
「風の歌を聴け」から25年、さらに新しい小説世界に向かう村上春樹の書下ろし長編小説。
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★★★★☆

自分が若い頃、「ヒツジをめぐる冒険」など何冊か読み
なぜか 羊男 が脳裏に残っていました。

改めて村上 春樹を読みましたが
カタッ苦しいですね(笑)











● 三人屋 原田 ひ香/著 実業之日本社

朝は三女の喫茶店、昼は次女のうどん屋、夜は長女のスナック。
三姉妹の店「三人屋」には、今日もひとくせある常連客たちがやって来る…。
人情エンターテインメント。『ジェイ・ノベルズ プラス』連載に書き下ろしを追加。
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★★★☆☆

面白いことは、面白いんですが
何か物足りなかったです。









● おいしい水   Coffee Books 原田 マハ/著   伊庭 靖子/画 岩波書店

携帯電話もメールもないあの頃、会いたければ、待つほかなかった。
知りたければ、傷つくほかなかった。
私は何ひとつ、あなたのことを知らなかった-。
80年代の神戸を舞台に、若い恋の決定的瞬間をたどったラブストーリー。
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★★★☆☆

喫茶店でコーヒーでも飲みながら読むのに丁度良い短編小説です。

挿絵が素晴らしい!











● 普通じゃない。 原田 マハ/著 角川書店

ひょんなきっかけで超大手都市開発会社に入社したしいな、26歳。
しかし社長から下される「普通じゃない」ミッションに彼女の運命は大きな転機をむかえて…。
『mixi』公式企画で限定公開された連載小説を書籍化。
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★★★☆☆

最初はグングンと引き込まれる物語の設定とハチャメチャ感。
おぉ!と引き込まれますが
後半は、あれ~?こんな感じになっちゃうの~って・・・。

マハさんの力量はこんなもんじゃ無いはずなのになぁ・・・。












● ルームメイト 今邑 彩/著 中央公論新社

育ちの良さそうな女性、麗子と部屋をシェアし始めた春海。
しかし麗子は別人のように変わっていき、遂に失踪。
彼女の足跡をたどる春海の前に、次々と明らかにされる麗子の別の顔。
そして死体となった麗子が…。
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★★★★★

多重人格者とは知らずにルームメイトになってしまったことから始まるミステリー。

しっかりと練られたストーリー、そしてタイトル「ルームメイト」に暗示されるある秘密。

オススメの一冊ですよ!










● おひとりさまの田舎暮らし  「いなか暮らしの本」編集部 宝島社新書

今、都会を離れ、ひとりで田舎暮らしを始める女性が増えている。
本書では、28歳から78歳まで23人のおひとりさまにインタビューし、
田舎暮らしの楽しみや苦労、仕事やお金、人づき合いまで、リアルな声を集めた。
人生をリセットしたくて移住した人、旅行で訪れた地に移り住んでしまった人、
ともに生きるはずだった夫や友人を亡くした人―。
歩いてきた道は違うが、彼女たちには共通点がある。
それは女性らしく自分らしく生きていること。そして笑顔が素敵なこと。
本書は、日本で唯一の田舎暮らし専門誌『いなか暮らしの本』の人気連載をまとめた一冊。
パワフルな彼女たちから、勇気とヒントをもらえるはずだ。
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★★☆☆☆


タイトル通りの「おひとりさまの田舎暮らし」を単に紹介した一冊。

深いところを掘り下げたところが全くなく
雑誌の一部を切り取った総集編といったところか・・・。










●ここに地終わり海始まる 上 宮本 輝/[著] 講談社

十八年前の療養生活を終えた志穂子は二十四歳を迎えるまえの日に、生まれて初めて電車に乗った。
病状に奇蹟をもたらすきっかけとなった一枚の絵葉書の差出人、梶井克也に会うためだった。
しかし志穂子は、その人物にまったく心当りがないのだった。
―そんな人が、なぜ、私に絵葉書などくれたのだろう。





●ここに地終わり海始まる 下 宮本 輝/[著] 講談社

志穂子は、親身になってくれたダテコや尾辻玄市のおかげで梶井克哉と会えたものの、
絵葉書の宛名が間違っていたことを知ってしまう。
しかし、人と交わる暮らしを始めたばかりの志穂子に運命のいたずらが授けた力は、
思い屈するすべての人に真っ直ぐ生きる勇気を与え、自らを「恋」の奔流へと導いていく。
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★★★★★

すごいなぁ、この作者。
どう、感想を書いたら良いのだろう?

体験できなかった18年間という時間を凝縮するかのように
たった1年で、自分のあふれる想い・悩み・苦しみ・恋・愛を見つめていく。


今までの自分から、新しい人生の一歩として
「ここに地終わり海始まる」という言葉が攻め込んでくる。