残像モノクローム

遠い記憶の彼方にある故郷。
そして今、こころに渦巻く断片の想いを。
と、思い始めたのですが・・・。

1月の読書

2017年02月03日 11時53分43秒 | Weblog






● 裸の華  桜木 紫乃/著 集英社

舞台上の怪我で引退を決意した、元ストリッパーのノリカは、故郷で店を開くことに。
ダンサーを募集すると、2人の若い女性が現れて…。踊り子たちの鮮烈な生き様を描く。
『小説すばる』掲載を加筆・修正。
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★★★★☆

いつも作者は、どこかに人の暗さとか闇の部分を
彼女のテイストで潜ませてきますが
今回はいつもとちょっと違った感じがしました。

暗いのだけれど、ほのかに明るい。

そんな印象ですね。











●地の星/流転の海 第二部   宮本 輝/著 新潮文庫

五十歳で初めて子を授かった松坂熊吾は、病弱な妻子の健康を思って、事業の志半ばで郷里に引きこもった。
再度の大阪での旗揚げを期しつつも、愛媛県南宇和の伸びやかな自然の恵みのなかで、わが子の生長を見まもる。
だが、一人の男の出現が、熊吾一家の静かな暮らしを脅かす…。
熊吾と男との因縁の対決を軸に、父祖の地のもたらす血の騒ぎ、人間の縁の不思議を悠揚たる筆致で綴る。
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★★★★★







● 血脈の火―流転の海〈第3部〉   宮本 輝/著 新潮文庫

昭和27年、大阪へ戻った松坂熊吾一家は、雀荘や中華料理店を始めとして、次々と事業を興していく。
しかし義母の失踪に妻房江の心労はつのり、洞爺丸台風の一撃で大損害を被った熊吾も糖尿病の宣告を受ける。
そしてたくましく育つ無邪気な小学生伸仁にも、時代の荒波は襲いかかるのだった……。
復興期の世情に翻弄される人々の涙と歓びがほとばしる、壮大な人間ドラマ第三部。
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★★★★★







● 天の夜曲―流転の海〈第4部〉   宮本 輝/著 新潮文庫

昭和31年、熊吾は大阪の中華料理店を食中毒事件の濡れ衣で畳むことになり、
事業の再起を期して妻房江、息子伸仁を引き連れ富山へ移り住む。
が、煮え切らない共同経営者の態度に、妻子を残して再び大阪へ戻った。
踊り子西条あけみと再会した夜、彼に生気が蘇る。そして新しい仕事も順調にみえたが……。
苦闘する一家のドラマを高度経済成長期に入った日本を背景に描く、ライフワーク第四部。
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★★★★★

文句なく面白いですねぇ。
早く結末までたどり着きたいと思うのですが
いまも連載中とのこと。

本当に8刊で終わるのかなぁ?