逃げることはできない
自分から逃げ続け
遠い虚無の地平に
転がり落ちていく
哀れな馬鹿者よ
水のように冷たい寂しさが
おまえの心臓を覆う
もう誰も愛してはくれない
自分さえも
自分を愛してはいない
馬鹿者よ
万年の時を与えられながら
おまえは誰も愛して来なかった
自分だけの幸福のために
人を食い神を盗み
すべてを馬鹿にしてきた
その報いを受ける日が
とうとう来たのだ
おまえが
あまりにも愚かなので
すべての愛が
おまえを愛することを
やめる
神にすら嫌われ
おまえは
永遠の孤独の淵に
深く落ちてゆく
哀れな馬鹿者よ
しびれる孤独の水に浸かり
魂を凍らせながら
永遠に苦しむのか
無知の暗黒の中に
ひとり取り残されて