永遠のシジフォシア
そこは虚無に塗られた世界
風にとけた黎明の光が
何もない砂の大地を
ぼんやりと照らし出す
胸にうずくまる
孤独をなぞりながら
人は何もすることができず
ただ考えている
なぜこんなことになったのかと
おお 愚か者よ
おまえは
嘘と本当のどちらをとるかと
神に問われたとき
何も答えることができなかったのだ
嘘から生えてきた
幻の花園に目がくらみ
黄金よりも確かな
神の真実を否んだのだ
愚か者よ
情けない愚か者よ
それはきのこに生えた
かびよりもはかないものだと
神の言うことを
なぜ信じなかったのか
逃げることはできない自分から
逃げ続けることが
すべての愛を断ることなのだと
なぜわからなかったのか
永遠のシジフォシア
日もなく月もなく星もない
灰色の空を見上げながら
人はしびれる後悔をなめ
何もすることができない
重たい自分を抱き続ける