人間が
どんな馬鹿なことをしても
許して愛してくれる
そんな愛はあったが
人間はそれを自分で滅ぼしてしまった
美しく高い愛を
コンビニで買えるおにぎりのように
手軽なものにしようとして
全員で天から引きずり落そうと
あらゆる愚かなことをして
すべて壊してしまった
もう二度とその愛は
人間のもとに帰ってくることはない
人間はあの愛が欲しくて
すべて欲しくて
でも
自分の方からは
愛していると言いたくなくて
そんなことを言わずとも
愛を手に入れられる世界を作ろうとして
馬鹿なことばかりして
それでも愛してくれていた愛を
とうとう一ミリの破片もないまでに
壊し尽くしてしまった
もう何もない
高楼も
宮殿も
都市も
市場も
戦争も
すべては
あの愛を
手に入れるために
やったことだったのに
もう二度と
あの愛に
会える日は来ないのだ
愚か者よ