いやだと言って
自己存在を拒否している限り
自己存在は苦しみ続ける
それが存在痛というものである
自分が存在することそのものが痛く
すべてが厭わしい
人間は 長い長い時を
その苦痛の泥に染まってきた
あらゆるものは馬鹿だ
ないに等しいと言って
何もしてこなかった者も多数いた
だが 時と経験を食べ
魂はどうしようもなく成長する
感覚が洗われ
新しいものが自己の内部に入ってくる
人間は 解脱という
魂の新生の門を見る
そこをくぐれば
一切の苦悩の日々が
幻であったことを知る
自己存在とは
あまりにもすばらしく
あきれかえるほど美しく
黄金のようにまぶしいものであったのだ
それこそが不壊の真実なのだと
あらゆる人間が気づく
それが人間存在の進化というものである