<中国ブログ>中国サイコウ 元/上海駐在日本人が綴る日中経済の状況など

中国駐在時代の経験・知識をもとに、
最高(サイコウ)の日中関係の再構築を目指し、
日本と中国を再考(サイコウ)する

西友での中国産米の販売を駐在員的視点で考える

2012-03-18 | 中国ビジネス

今回はちょっと時間が経ったネタを取り上げたい。
それは、西友の中国産米の販売開始。



西友が扱うのは中国東北部の吉林省産で、国産米と同じジャポニカ種。
中国東北部は、中国国内でも有数の穀倉地帯。
特に吉林省や遼寧省が多いですね。

価格のほうは・・・というと、5kgで1,299円(約100人民元)。
低価格の国産米より2割以上安い価格なんだそうだ。

西友は、中国産米の発売理由を「東日本大震災後に国産米が高騰し、低価格帯の商品が品薄のため」と説明しているが、環太平洋経済連携協定(TPP)交渉など、貿易自由化の流れを踏まえての対応であることは間違いないだろう。

他の大手スーパーが「外国産米を扱う予定はない(イオン)」と話すなど、至って静観の構えの中、なぜ西友だけがこうした動きに出たのか?
これは、おそらく親会社となっているウォルマートの判断が影響している可能性が高いだろう。
ウォルマートは、言わずと知れた「国際的なハイパースーパーマーケット」。
日本のスパーマーケットが日本の消費者心理に縛られる中、他社に先駆けて先手を打ったと見て間違いなかろう。


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では、実際のところ、この中国産米は日本で受け入れられるのか・・・?
発表後、早くもネット上では賛否の声が交錯しているようですね。
まあ、日本の消費者にはあの餃子事件の残像が未だ消えていないでしょうから。。。

ただ、日本の食材を見渡してみると、意外なほど中国産の食材が増えていることに皆さんはお気づきでしょうか?
例えば、震災の影響で品薄になったワカメなどはいち早く大連産に切り替わったりしていますし、意外なことにうどん等は「国産小麦使用」と謳っていない限り、原料の小麦粉は中国産になっていたりしています。これ、蕎麦粉も同様のようです。。。

こうやって考えると、米だけ例外として考えるのは無理があるのかも知れません。
勿論、米は主食で毎日口にするものだから・・・という論理も理解できるが、そもそも日本で作っている米も「無農薬」で栽培するのは極めて難しいワケなので、日本の技術をしっかり入れれば日本の消費者に十分受け入れられる可能性がありそうだ。
筆者個人としては、日本の米農家の皆さんに頑張ってもらいたいところだが・・・。


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中国で暮らす私たちは、選択の余地なく「中国産米」を食べるしかありません。
だって、日本から輸入した米なんて高すぎて買えませんから・・・。
ちなみに、新潟魚沼産のコシヒカリは、2kgで298元(約3,800円)です。
毎日食べられなくなってしまいます。。。

じゃあ、どんな米を食べているのか・・・。
中国の一般庶民は10kgで50元(約620円)くらいの米を食べていますね。
でも、コレ、すぐパサパサになるし、ニオイも独特の臭みがあるので、世界一おいしいと言われる米を食べ続けている日本人にはちょっと無理なレベルの代物。。。
ということで、前述のとおり、日本の技術を導入した無農薬栽培(と謳ってある)お米を購入する家庭がほとんど。
コレ、5kgで110元(約1,400円)なので、さっきの西友のお米よりも高いということになりますね。。。
味のほうは・・・まあ悪くないです。
というか、他に選択の余地も無いんですけどね。。。

中国産の米が日本の消費者に受け入れられるのか・・・?
これは他の食材輸入にも大きく影響を与える問題ですからね。
今後も注意深くウォッチしていきたいと思います。

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