ジョンズ・ホプキンス大学の天文学者Brian Welchさんが率いる研究グループは、
ハッブル宇宙望遠鏡を使った観測の結果、観測史上最も遠い単一の恒星が見つかった
とする研究成果を3月30日付けの学術誌「ネイチャー」で発表しました。
はるか彼方の銀河の中に、これまでに観測された恒星の中で最も遠く、最も原始的で
あると思われる恒星が見つかり「エアレンデル(Earendel)」と命名されました。
Earendelは英語の古語で “morning star” とか “rising light.”の意味を持っています。
カタログ名称:WHL0137-LS
エアレンデルの発見はアメリカ航空宇宙局(NASA)と欧州宇宙機関(ESA)、それに
ハッブル宇宙望遠鏡を運用するアメリカの宇宙望遠鏡科学研究所(STScI)などからも
発表されています。
エアレンデルは太陽の50倍は大きく、何百万倍も明るい。初期の宇宙の大部分と
同じようにおそらく水素やヘリウムといった軽い元素で構成されている。
短期間に明るく燃え、おそらく100万年ほどで寿命を終えたと思われます。
NASAのジェイン・リグビー氏(Jane Rigby)は、「初期の宇宙に存在していた大質量星が
どのようなものであったのかを研究する絶好の機会となるでしょう」と述べた。
NHK総合テレビでは次のように報道されています。
最も遠い129億光年離れた星の観測成功 初期宇宙知る手がかりに | NHK
最も遠い129億光年離れた星観測 初期宇宙知る手がかりに|NHK 千葉県のニュース
上の2枚の写真はハッブル宇宙望遠鏡 撮影:2020-1-25
出典:「138億光年宇宙の旅」2019年12月21日~2月2日 明石市立文化博物館
Wikipediaでは次のように解説されています。
ハッブル宇宙望遠鏡(英: Hubble Space Telescope、略称:HST)は、グレートオブザトリー計画の
一環として打ち上げられた、地上約600km上空の軌道上を周回する宇宙望遠鏡である。
名称は、宇宙の膨張を発見した天文学者エドウィン・ハッブルに因む。長さ13.1m、重さ11トンの筒型で、
内側に反射望遠鏡を収めており、主鏡の直径2.4メートルのいわば宇宙の天文台である。
大気や天候による影響を受けないため、地上からでは困難な高い精度での天体観測が可能。
地球ドラマチック「ハッブル宇宙望遠鏡~宇宙の謎を探る30年の軌跡~」
BBC Studios(イギリス2020年)制作という番組が2020年10月5日(月)
0:00~0:45 NHK Eテレで放送されました。ハッブル宇宙望遠鏡について、
上述の番組では540km上空の軌道上を周回、90分で地球を1周すると解説。
詳細は下記ブログで書いています。
NHK Eテレ番組「ハッブル宇宙望遠鏡~宇宙の謎を探る30年の軌跡~」を視聴して - CHIKU-CHANの神戸・岩国情報(散策とグルメ) (goo.ne.jp)
ハッブル宇宙望遠鏡の後継機として、NASA(アメリカ航空宇宙局)などは2021年12月25日、
南米のフランス領ギアナの宇宙センターから、「ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JMST)」
を打ち上げています。
詳細は下記ブログで書いています。
ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の打ち上げ on 2021-12-25 - CHIKU-CHANの神戸・岩国情報(散策とグルメ) (goo.ne.jp)
JMSTによる観測(2022年秋以降)が順調に進み成果が出ることを願っています。
その他の宇宙望遠鏡としてスピッツァー宇宙望遠鏡やチャンドラーX線望遠鏡があります。
「138億光年宇宙の旅」2019年12月21日~2月2日 明石市立文化博物館より説明パネルと
写真を添付しておきます。
関連サイト
This is Earendel, the most distant star ever seen by humans - Los Angeles Times (latimes.com)
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