渓流で逢いましょう 
フライフィッシングつれづれ日記
 



順番がどうなんだ??と思うのですが

再び工房咲来的ランディングネット製作その2

昨晩一本内張りを曲げたので
今回は内張り編ということで(^^;

ただ、やってて思ったんですが
今回は感覚的なことが殆どで本当あんまり参考にならないかも・・
でも、いっか(^^;



では、内張り編

ランディングネットの強度を上げるのには内張りはとてもよい方法ですね

グリップ材を上下からフレーム材ではさむわけですから
フレームとグリップの接着強度は増すわけです。。

あとは、外見上、
たとえば3枚のフレーム材を外2、内1で使うのと
外3で使うのとでは同じシルエットか受ける印象は随分違ってきます。
外に3枚使う、ということは両端で(通常1.5~2㎜厚のフレーム材として)
3~4㎜おんなじシルエットであればグリップ材を細くする必要があるわけですしね。


僕としては内張りを使ってシルエットをシャープに抑えて
強度も保つ方を選びます

だから内張りは欠かせません。。


で、今回の素材はコチラ



外張りとグリップの内側形成が終わったものです
内張りは黒檀を使います
完成形は コチラ 
グリップはバンブーを黒檀ではさんだバージョン

グリップの口径部が狭い内張りにはチトきつい形状ですね。。
黒檀は2㎜厚です。。


黒檀は接着面を板ヤスリで傷つけています(接着強度を稼ぐため)

一般的に黒檀は曲げの難しい部類に入るのだと思うのですが
確かに硬いけれど、硬い中に粘りもある素材です

内張りの材を選ぶときに、たとえば同じロッドの材であっても、その中から素性のよいもの、曲げやすいものを選ぶのは、作業をスムーズに行う第一条件で
かなり重要な要素です。。
無理に曲げ辛いものを曲げて折っちゃう事はないんですよね

両端を持って軽く曲げてみると手に掛かってくる感触で、見分けられると思います



そして、、材を決めたらその材の中でもまた曲がりやすいところを見極めます
この材も曲げてみると上の画像のように繊維が斜めに走ってる部分と
平行に走ってる部分があります
分かりづらいけれど、上の部分は、よじれるように曲がり
下の画像はぶれずに素直に曲がります

モチロン下の画像のような部分が内張りには適していますね


フレーム材を曲げる前に、よく一晩お湯につけておくとありますが
僕はそこまでの必要は無いかな?と思います
フレームは適度の水分と高温で曲がるものなので
折角乾燥が進んだ材を必要以上に給水させるのは、のちのち材の狂いを生じる原因になる可能性をはらみます

僕も色々な曲げ方を試しましたが
今のところ何年かはこの方法で曲げています
ちと小技もありますが今回は省いて筋だけ紹介しますね。。




僕がフレームを曲げるのは内も外も流し台です(笑

使うのは瞬間湯沸かし器。。(笑

まず、全体を軽くぬらしたら
一番高温のお湯を曲げたい場所にかけます
両端にテンションをかけてお湯にあてると『フワ、、』っと抵抗が軽くなる境がありますので、材の動きに合わせて軽く力を加えて曲げて行きます
無理かな??折れるかな??
と思ったら無理に曲げてはいけません
一箇所に力が掛からないようにテンションを掛ける場所を逃がすように
説明が難しいのですが曲げるポイントをずらしながら全体的に曲げるという感じで
形を作っていきます


この画像の場合だと右手で押して左手で引くという感覚でお湯のあたっている場所を曲げているんです。。

で、なんとなくこんな形になるようにしてからフレームにはめ込みます


余分な部分をカットして、この隙間のある状態のまま
ゴムひもをグリップとフレームのあたる部分に間隔をあけて何度か巻きます




そして
その状態のままお湯に当てて
紐を引いて締め付けます

このときに矢印方向にフレームを押しながら紐を引くんです
×印のほうからは動かしません
作用点をずらすように、力の掛かる場所を分散しながら紐を引き、
全体的に曲げて行きます。。

途中で紐をまわしてはお湯をかけ紐を引くを何度か繰り替えします。

でも、この作業はアマリ時間をかけないように
無理せず一気にが基本(矛盾していますが)
時間をかけすぎると材が割れてしまうこともあります。


で、


2㎜の厚みの内張りがすっきり収まりました
上手いことまがりましたね。。

あとはしっかり乾燥させます

この時期なら僕は、薪ストーブの傍らにおいて、遠赤外線で余計な水分をしっかり飛ばすんですよ(笑


ちと曲げが難しいような材なら型を使ったり
テープを外側に貼ったりしますし
曲げにくい材を曲がりやすい薄い材で挟んで曲げたり(コレはけっこう効果的です、、特にトラ系には)
ストーブの煙突を使ったり
と、その場の状況で
臨機応変にはするんですけどね。。

本当は高温の蒸気と型を使って曲げるのがいいかな、、って
思ってるんですけどね
コチラはシステムただいま考案中(^^

ということで
内張り編でした
あんまり参考にならなかったでしょ?(^^;


ただ、最近ふと思うのですが、、
内張りを入れてなお破損する場合、大概はフレームの骨折です
でも、内張り無しの場合は剥離で済むことも、、
なら、ある程度壊れ所を持たせるのも修理を容易にするならば有効な事なのかなあ、、などと思ったりして(笑
でも、やっぱり内張りがあったほうが丈夫ですから
そっちを選んじゃいますけどね。。
普通に使っていたら壊れるなんて滅多な事ではありえませんから・・




では、またそのウチニ。。

コチラは現在製作中のタモ虫食いグリップ
天然オイルで仕上げるとこうなります~画像です。。



天然オイルと合成オイルの一番の違いは
硬化が遅いので、深く浸透する事と
さわり心地ですね。。
しっとりと手に吸い付きます。。
オイルの硬化が進むと脆かったタモ材も随分シッカリした感じになりましたよ。。











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