無知の涙

おじさんの独り言

キャプテン翼

2018年04月07日 | 漫画やアニメ

4月からキャプテン翼のアニメが新たに始まってビックリ。OHAOHAアニキ最終回のCMで流れていたのを観て知ることができたが、観てなかったら完全に知らなかったよ。

オリジナルといえば良いのか、昭和の連載当時に放送されていた最初のアニメは劇場版も含めてほぼ全部観てました。

ただ観てるだけで不思議と自分もサッカー上手いような気になり、実際にサッカー部に入って嫌というほど現実というものを味わう事になり、小学生にしてドロップアウトという嫌な社会性を叩きつけられてしまうという恐ろしい作品。

これまでも何度か?リメイクアニメやってたと思いますが、絵の感じが違ったり、妙に内容を端折ったりしていて観る気が起きなかった。

今回はわりとオリジナルに忠実な感じがするので観てみようかと思ったら、放映時間がド深夜。誰に見せたいんだよ。オリジナル観ていたオッサンたちに見せたいのか。

まぁ観るけども。

昭和モノのアニメをリメイクするにあたって難しいのは、当時は許されていた表現も今では許されなかったりするところだろう。以前は毎日やってた昔のアニメの再放送が突然プッツリとなくなったのも、そこらへんの背景があるのではないかと個人的に思っている。ストレス社会でみんなピリッピリしてるのだ。

原作冒頭シーンの翼がトラックに撥ねられるやつなんか今やろうものなら、いやいや衝突の衝撃がボールに吸収されたわけではないから内臓破裂して死ぬでしょ、とか、撥ねられた後もボールを離さず地面に落ちた衝撃もボールで防いでいるがどんな握力してるの、とか、子供がマネするでしょ、とか大変な事になる。ピリッピリしてるのだ。

そうして実際にアニメが始まり(録画)、そのシーンを固唾を飲んで見守っていると、きちんとその場面は再現されていた。撥ねられてから地面に落ちるところは尻からふわっと着地。この作品は全体を通して物理法則に寛容的なところが多い。

翼くんがよく言うボールは友達!というフレーズもなんかこのご時世にあっては物議をかもしそうな気もするが、まぁボールが友達と言ってるわけではないし、友達はボール!でもないから大丈夫かな。

そんな翼くんは原作通り移動中は必ずドリブルをしている。壁パスしながら颯爽と街を駆け抜けてゆく。時には散歩中の犬を飛び越えてみたり。散歩中の犬を飛び越えるシーンなんて原作になかったけど、ライン際ギリギリどころか、完全に割ってる感があるが、攻めるねぇ。

次のシーンも原作通り石崎が年上の部活先輩連れて若林に勝負を挑むところ。石崎がキャプテンを務める南葛小が若林率いる修哲小の2軍に10-0で敗れたため、共同サッカー場を奪われてしまったのだ。

若林もその勝負を受ける。天才GKの若林はどんな球技のどんなシュートであっても、ペナルティエリアの外からは絶対にゴールを割らせない自信があるからだ。

そうして勝負が始まり、ペナルティアークの所から様々な球技のキャプテンがシュートをしてゆく。ラグビー、ハンドボール、テニス、バスケット・・・バスケットがどんなシュートしたのか是非見てみたいところではある。普通にドッヂボールみたいに投げたのだろうか。まさか3Pシュートしたわけではあるまい。

最後に野球のピッチャー。エースなのか、これで入らなかったら野球部辞めてやるぜと啖呵を切って登場。さすがに野球は分が悪い。球は小さいし、中学生とはいえ100km近い速度だ。ゴールの左隅を狙われたらいくら天才GKでも取れないだろう。しかしさすがに小学生相手にそれは大人げないと思ったのか、ほとんど若林の立つド真ん中に投げ込み、微動だにせず若林にキャッチされてしまう。退部ですね。

確か原作ではここで先輩たちが逃げ帰ってしまうと思ったが、なんとアニメではもう1人追加で登場。陸上部。走って体当たりする俺を止められるかとかそんなこと?と思ったら、もっとヒドイ。槍投げ。原作に忠実どころか、まさかの原作を超えてきた。球技関係なくなっちゃたよ。

ちゃんとした勝負、しかも手加減されたにも関わらず大敗してグラウンドを明け渡したにも関わらず、ゴネて年上たくさん連れてきて勝負などとのたまう石崎もさすがにこれにはドン引きした様子で、それは危険なんじゃ・・と正論を吐く。

大丈夫だ、安全の為にゴムを付けてる、と陸上部先輩。確かに槍の先にゴムが付いてる。なんのゴムなんですかね、それ。

いたって真面目な本人はそのゴム付きの棒をめいっぱい力任せに若林に向けて放つ。ゴムつけてようが槍の重量と速度と距離を考えれば直撃したら大事故である。朝のワイドショーで小学生GKの練習で陸上の槍を投げて取らせようとした中学生の心の闇に迫る、とか騒がれる。ユーチューブにも動画が上がるかもしれない。だが若林は槍を避けるどころかその槍に向かって突進し、槍の下に入り込み、槍の腹を空手キックで蹴り上げる。

その頭悪そうな勝負の一部始終をグラウンドの外で見ていた翼は若林と勝負したいと石崎に申し出る。そして崖の上から若林の自宅へ挑戦状ボールを蹴り込む。

原作だとけっこうな距離だったが、今回わりと近めの距離で描かれてました。

そして若林と出会い、例の走るバスの下を這うシュート。ここらへんも今では物議を醸しそうだが、どうだろうか。いや、あの頃でも問題あるけどね。

そこらへんで終わり。

観る前はあまり期待してませんでしたが、表現を抑えるどころか越えてくるくらいの勢いがあり、なかなか良い印象。

もしかしたらスカイラブハリケーンとか、スカイラブハリケーン対策でコーナーキック時にゴールポストの上で待機とかの空中戦が見られなくなるのかと危惧していたが、大丈夫そうですね。そもそもたかがアニメなんだからそんなにムキになるのがおかしい。ある程度は言いたい奴には言わせておけばいいというスタンスでいかないと、みんな同じようなことしかできなくて何もかも詰まらなくなってしまう。

表現する事は自由。子供がマネする云々は虚構と現実をしっかり判断できるように教えてあげれば良い。まぁ教えたって分からないから、自分で学ぶしかないのだけど。スカイラブハリケーンを実際に教室でやって、おもいっきり痛い目にあって、やって良い悪ふざけとやってはいけない悪ふざけを身体で学び、みんな大人になってゆくのである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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