無知の涙

おじさんの独り言

あの金の行方

2008年02月24日 | 思い出

子供の頃というのは、自分で稼ぐことが出来ないので、
常に金欠病でした。

毎月もらえる小遣いなんて、高が知れていますし。

しかし子供の頃の物欲というのは止まるトコを知らず、
108の煩悩さながらに膨れあがっていきます。

駄菓子、ゲーム、マンガ、キン消し、ビックリマン、ミニ四駆、メンコ、などなど。

そーなると、自分で稼がなければなりません。

僕が一番よく行っていたのは、ビン集め

そこらへんに落ちてるジュースのビンを酒屋に持ってくと、いくらか返金してもらえるのです。

それを掻き集めてました。たいした金にはなりませんでしたが。

あとは落ちてる金を見つける、ですね。

そんなに落ちてないだろう、と思うかもしれませんが、
これがけっこう落ちてるもの。

1万円を2回拾ったことあります。小5、小6のときかな。

千円単位しか知らない当時の僕にとっては、すげー大金
バブリーな時代だったのですね。

その金はモチロン警察へ届け
るワケもなく、僕のミニ四駆のチューンナップ代になりました。
ちなみにサンダードラゴンです。

拾ったからには、
お前のものも俺のもの。
すもももももももものうち。

そんなジャイアニズム宣言をしていました。

なので、上を向いて歩こう、という歌がありましたが、
僕にとってはナンセンス。
上を向いて歩いていても金は落ちてないでしょう・・・
と思ってしまうギザギザハートな少年時代を送っていました。

そんなある日、学校で休み時間にケードロをやって遊んでいました。
僕は泥棒役で、迫り来る追ってから逃れる為に、
学校の敷地内にある林の中に身を潜めました

林の中は薄暗く、落ち葉が散乱していました。
警官の連中はまだ校内にいるハズ・・・。
昼休み残り時間も少ないし、ここでやり過ごそう。
と思って足元を見てみると、何やら皮の生地が落ち葉から見えます。
僕は落ち葉を払って、隠れている物体を見ました。

サイフです。黒い長サイフでした。

大抵こういう状況でサイフを拾っても、中身が無いとか、そんなオチ。
でも、その時は違いました。
何やらサイフはぶ厚く、持ってみるとズッシリ
中には札束がギッシリ
カードやら何やらがゴッソリ

そんなズッシリ・ギッシリ・ゴッソリの三拍子揃った、
完璧なサイフに、

うおおおおお! 無力な少年の叫び。

1万円以上の現金を持ったことのない僕にとってソレは、
もはや神のサイフ

幾らあるのか見当もつきませんでした。

どうしよう!!

この場合は基本的にどうしようも何もないのであるが、
やはりどこか頭の片隅にネコババの四文字が見え隠れするもの

でもネコババするには、ちょっと度胸がいる額です。
1万円なら良いけど(良くない)、それ以上は犯罪(1万円も犯罪)。

そんな苦悩に耐え切れず、職員室に持っていきました。

その後、なんの連絡もなし。

あの金はどこに行ったのだろう。


 

 

 


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