私の野草図鑑

草花と語ろう

アレチハナガサ と ヒメヒオウギズイセン

2014-09-29 23:53:23 | 宮崎

(京都議定書)

(写真はアレチハナガサ)


いつ頃からだろう、山が欲しいなと思うようになったのは。

それほど昔ではない、まだ1年もは経ってないはず。

ある日島で、脇道に入って海を見下ろす斜面のところ、

下からの風が涼しい場所で、カメラを構えていると

リュウキュウウマノスズクサの花が目に入った。

突然、ああ、こういう斜面が自分のものだったらという思いがよぎった。

(これが、アレチハナガサなら、島で見るあれはダキバハナガサに違いない。

花の数や咲き方が全然違うし、もっと華やかだもの。)

 

その為には軍資金がいる。通帳を眺めたり、宝くじも買ったり。不動産に頼んだこともある。

だが具体性のないまま時が過ぎた。

ある日、山を貰った。だが、島でないところ。

この奥だ。ずっと奥、航空写真を見せてもらい、現地に案内してもらった。

地図には小さな水路があり、確かに見下ろすような斜面になっているが、養鶏場が隣接している。

残念ながら、汚染されている可能性もある。

幼い頃、家族で間伐に入った記憶がある。すっかり変わってしまった。

あきらめるしかなさそうだ。そっと、胸の中にしまっておこう。

いつの日か入れる日が来るかもしれない。

人生は予測不可能だ。そのことを何度も経験してきた。

道外れには ヒメヒオウギズイセンが咲いていた。

途中にある口蹄疫で閉鎖された牛舎跡が寂しげだった。

もしかしたら屍がどこかに埋められているかしら。

外れ道を出ると 目の前に自衛隊のフェンスが見えた。

ここも出来事の絶えない町だよなあ。マムシのいない真冬にもう一度来てみよう。

 

今はもう、その山の存在だけで十分です。48歳で亡くなった父の山でした。


だが、山との出会いはこれで終わらなかった。