(京都議定書)
白い花が 森の中に咲いている。
いっぱいの緑の中に やさしく揺れている。
普通の花ではないかもしれない どこにでも見られる花ではないかもしれない。
もう そんなことはどうだっていい。
イジュは、豪雨によって一度斜面から滑り落ち、また立ちあがって 咲いた。
仄かな芳香を漂わせている。
花はすでに終わりかけていた。
停車しては探し、歩いては探し、また車を停め、 眺め、ふと見上げると、ぶら下がる白い花。
そうやって そんなふうに花と出会う。
花と私の語らい
ギョクシンカは 好きな花木
こうやって命尽きるまで 過ごせたらいいのに
どうぞ ここに 私を 埋めて下さい。