(京都議定書)
2014年6月、青天の霹靂が始まった。
取り急ぎ 疎遠だった故郷へと急ぐ。
高速は使わず、10号線をゆっくりと走った。おそらく20年ぶりくらいだったと思う。
小さかった、といっても家の屋根くらいだった道路沿いの木が、見上げるほどの大木になっていた。
切られずに残っていることの方が不思議なくらいの大きさだ。
用事を済ませ、生家を覘くと鍵が変わっていた。ああ・・・。
悲しくて、庭で途方に暮れた。
その時眺めたノウゼンカズラの花である。
後で聞くと何のことはない、鍵が壊れて変えただけのことだった。
猜疑心の膨らんだその時の私には、悲観的な思いしか浮かばなかった。
忘れがたき記念の花写真である。