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アレグラ(フェキソフェナジン)長期服用なら医療機関受診がお得

2021-02-21 12:30:03 | 治療薬
抗アレルギー薬のトップランナー、アレグラ(フェキソフェナジン)深堀りパート3 
院内処方での支払額は?編です!!

医療機関を受診してアレグラ(フェキソフェナジン)の処方を受けたら、その支払額は幾らになるのかシュミレーションしてみました。

3割負担で計算しています。2割負担なら2/3に、1割負担なら負担額は1/3になります。
レセプトは非常に複雑なシステムなので、この通りにならない場合も多くあるかと思います。大きくは変わらないとは思いますが・・・この試算はおよその料金だと考えてください。15歳以上の方が、平日診療時間内(18時以前)に初めて受診(初診)した場合を想定しています。


先ずは、本家本元のアレグラ錠60㎎ または アレグラOD錠60㎎

14日分処方  ¥1,730   @¥123.6
28日分処方  ¥2,150   @¥76.8
56日分処方  ¥2,990   @¥53.4

オーソライズドジェネリック(AG)のフェキソフェナジン塩酸塩錠60㎎
「SANIK」



14日分処方  ¥1,560   @¥111.4
28日分処方  ¥1,810   @¥64.6
56日分処方  ¥2,320   @¥41.4

一般的なジェネリック フェキソフェナジン塩酸塩錠60㎎「サワイ」


14日分処方  ¥1,480   @¥105.7
28日分処方  ¥1,640   @¥58.6
56日分処方  ¥1,980   @¥35.4

市販薬のアレグラFXを通販などでは、㏠単価@¥90程度で手に入れることが出来ます。医療機関を受診した場合、(初診の場合)処方日数が14日以下だと市販薬の方が安上がり。28日以上の長期処方になると医療機関を受診して処方された方が安上がり。特に56日処方となると、オーソライズドジェネリック(AG)でも半額以下、一般的なジェネリックだと1/3近くに下がると言う結果になりました。(もっと安いジェネリックも存在します)

薬局で市販薬を買う場合に比べると、処方日数が長くなればなるほど医療機関を受診された方が安くなる。初診の場合、損益分岐点は2週間以上4週間未満。最初から長期処方は無理かもしれません。薬が合うかどうか分からないので。我が医院では、毎年来られる方などには、前年と同じ薬を長期処方することが多いですが、初診の場合は14日か長くても28日。次からは症状が長期にわたる様ならば56日処方しています。
長期の処方が必要になる方、点鼻薬や点眼薬も必要な方は、面倒でも医療機関受診されるのが料金的にはお得だと思います。体調の良い時に、マスク、出来れば保護メガネも着用の上、受診してください。花粉症対策にも、新型コロナを始めとする感染症対策にもなりますから。








院内処方と院外処方

2021-02-21 10:19:27 | 治療薬
抗アレルギー薬アレグラ を医療機関で処方してもらった場合のコストを検討するのですが・・・・院内処方と院外処方では支払額が違う事に気が付きました。今では院外処方が多数派です。

我が坂根医院(奈良県中部の田原本町にあります)は、基本的に院内処方です。ですが、希望されれば、躊躇なく院外処方に切り替えます。ですが、外来患者さんの99%程度の方が、院内処方を希望されます。院外処方を希望されるのは、処方箋薬局の関係者等特別な理由のある方に限られています。(在宅患者さんは、逆にほとんどの方が院外処方とさせていただいています。24時間麻薬処方にもにも面倒な点滴の無菌調剤にも応じてくれる薬局があって、その上配達もしてくれるので、とても便利に使わせていただいています。)

何故、外来患者の殆どの方が院内処方を希望されるのか?それは、院内処方の方が面倒が少なくて安いからだと思います。私は決して院内処方への誘導などしておりません。ですが、99%以上の患者さんが、院内処方を望まれます。

院内処方では、診察を受けた医療機関で、直接薬を受け取ることができます。
一方院外処方では、診察を受けた医療機関で処方箋を発行してもらい、院外の調剤薬局で薬を受け取ります。
最近では医薬分業が進み、多くの医療機関で院外処方を採用していますが・・

■院内処方のメリット
  • ・調剤薬局への手数料等がないため、自己負担額が少なくてすみます。
  • ・薬局に行く手間や時間が節約でき、会計が一度ですみます。
  • ・その場で薬を受け取って、点検することが出来ます。
  • ・当院の場合、担当医師(私です)が直接患者さんに薬剤の説明をするので、より的確に服薬の必要性などを説明できます。

■院外処方のメリット
  • ・複数の医療機関から処方のある場合に1件の「かかりつけ薬局」で調剤を受ける際は、重複処方の回避や飲み合わせのチェックができます。(医療機関の近くにある門前薬局で薬を受け取る場合は、このメリットは殆どありません。)
  • ・残薬整理がしやすい?(院内処方でもしてますよ!)
  • ・院外薬局は院内薬局よりも豊富な種類の薬を取り扱っているため、ほぼ同等の効果でより安価な薬
    (ジェネリック医薬品)に変更してもらうことが比較的簡単(院内処方でも、信頼できるジェネリックにする努力はしております)

院外処方のデメリット
  • ・医療機関から薬局へ行く手間、待ち時間の重複、費用は確実にかさみます。
1処方の平均的な技術料が、院内処方で940円に対して院外処方では2900円と約3倍の格差があると言われています。


院内処方の方が患者さんにとってのメリットが大きいと思われるのに、多くの医療機関が、院外薬局制度を利用しているのは、何故?? それは医療機関にとって、院外処方の方が経済的なメリットが大きいからです。

 我が医院の様に院内処方を続けていると、薬の在庫が膨れ上がります。当院の場合は600万円以上です。薬価差と言う利益がわずかにありますが、使用期限が来れば廃棄しなければなりません。利率がゼロかマイナスの貯金を600万円している様なものです。利率がゼロ、マイナスであっても、貯蓄額が増えると、税務署は利益が出たとみなして税金を掛けます。
 院内処方を続けていると その上、レセプト一枚当たりの単価が高いと言って厚生局のブラックリストに掲載され、個別指導と言うイジメの対象になったりもします。

 それでも私は院内処方を選択しております。それは、患者さんにとって、院内処方の方が圧倒的に便利だと思っているからです。(患者さんに選んでいただくというメリットも勿論考慮しています)そして、患者さんが、院内処方、院外処方を自由に選択できるのは、基本的に院内処方を継続している医療機関だけです。私は、今後も院内処方を継続するつもりです。

アレグラ裏情報

2021-02-21 00:10:42 | 治療薬
すみません、予告とは違った内容になってしまいました。
横道にそれてばかりいるのが私の人生でございまして・・・
横道ばかりにそれてしまいますが、お付き合い下さったら幸いです。

抗アレルギー薬のトップランナーであるアレグラ
アレグラには、市販品としてはアレグラFX錠、とアレグラFXジュニア錠の2種。医薬品として、アレグラ60㎎錠、アレグラOD60㎎錠、アレグラ30㎎錠、アレグラOD30㎎錠、アレグラドライシロップ5%の5種が存在しています。

アレグラFXジュニアと、アレグラ30㎎錠は流通経路は違うものの、中身は全く同じものであると私は認識していました。(今もそう思っていますが)

中身は多分同じなのでしょうが・・・・価格も効能も、対象年齢も全て異なることが判明しました。

話は、相当にややこしいです。市販品のアレグラFXジュニアは、主成分であるフェキソフェナジンが30㎎含まれています。そこは医療薬であるアレグラ30㎎錠、アレグラOD30㎎錠と全く同じです。OD錠というのは口腔内崩壊錠と言いまして、水なしで口の中で溶けて飲むことのできる便利な錠剤です。色々な薬のOD錠が存在しています。溶け方は違いますが、成分はほぼほぼ同じです。

OD錠を解説しだすと面倒なので、一旦それは置いておいて・・・・

アレグラFXジュニアは、16錠で¥1,300程度が最安値の様です。大手ドラッグストアでも、通販でも、私が調べた範囲では、ほとんど変わらなかったです。1錠¥82弱、1日当たり¥163程度ですね。
一方、医薬品のアレグラ30㎎錠(OD30㎎錠も同じです)の薬価は¥41.4で、1日当たり¥82.8です。

先の記事で、市販薬のアレグラFX、最安値で1錠¥45程度でしたよね。アレグラFXジュニア高すぎます。医療機関を受診して処方してもらえば、相当安くなることは次の記事で述べますが・・・・それが面倒でも・・・・・裏技があります。

この裏技を使えば・・・・
かなーリ安くなります。

その裏技とは・・・・・
アレグラFX錠を半分に分割するという何とも簡単な方法です。
錠剤によっては、半分に割ってしまうと問題が起こる薬もありますが・・・
アレグラFXでは、そんな問題は起こらないと思われます。(上手に割って下さいね)
ピルカッター、色々なタイプあります。ネットで簡単に購入できます。

アレグラFXジュニアは、最安値でも1錠¥81以上、それが、15歳以上用のアレグラFXを半分に割るだけで、1錠(半錠)¥23程度になります。1/3以下ですね。

価格以外にも、アレグラFXジュニアとアレグラ30㎎錠には・・・以下の相違が存在しています。

アレグラFXジュニアは7歳から14歳まで 
アレグラ30㎎は7歳以上12歳未満

アレグラFXジュニアは アレルギー性鼻炎にのみ適応があり
アレグラ30㎎錠は 
  • アトピー性皮膚炎のそう痒
  • アレルギー性鼻炎
  • 湿疹・皮膚炎のそう痒
  • 蕁麻疹
  • 皮膚疾患のそう痒
  • 皮膚そう痒症のそう痒
に適応があります。

価格も、対象年齢も、適応症も、すべて異なるのですねぇ!!!

何とも不思議な薬の世界です。