本日4月30日、当院2例目の新型コロナPCR検査陽性例が出ました。
4月24日に感冒様症状で他院受診。その時に新型コロナウィルス抗原検査を受けられ、陰性だったそうです。その後、軽度の発熱、咽頭痛などが続くため27日に当院受診されました。その時は、新型コロナに対する検査は「24日に受けたばかりだから」と、希望されませんでした。
本日、感冒様症状が改善せず、味が分かりにくい感じもして来た と、訴え再来院されました。
咳、呼吸困難感はなく、熱も37℃台前半でしたが、味覚障害の出現は、新型コロナに特徴的です。まず、PCR検査だけ施行したのですが
1時間経って、結果を見に行ったら・・・
1時間経って、結果を見に行ったら・・・
判定不能 エラーコード202
問い合わせたら、検体の粘度が高くて移動しにいエラーだそうです。
粘っこい検体が良い検体だと思っていたのですが・・・
仕方がないので、もう一度、検体採取させていただきました。
今度は、PCRに加えて抗原検査も!
綿棒2本を一度に鼻腔に突っ込ませてもらいました。
綿棒2本を一度に鼻腔に突っ込ませてもらいました。
15分で抗原検査、1時間でPCR結果が出ます
抗原検査の結果を以下に示します。
非常にわかりにくいと思いますが・・・
表題の写真も同じ写真なのですが・・・分からないですねぇ
Tの下にうっすらとしたピンク色の線が・・・
表題の写真も同じ写真なのですが・・・分からないですねぇ
Tの下にうっすらとしたピンク色の線が・・・
実物では、かすかですが、確かに分かります。
ハッキリと見える場合はこの様に見えるそうです。
こんなにハッキリした陽性、見たことないです。
24日、他院で施行された抗原検査、今日もとても弱い陽性だったので、多分偽陰性だったのでしょう。その日にPCRしていたら陽性に出たのか、PCRでも偽陰性を示したのかは分からないです。(その日にはまだ新型コロナに感染されていなかった可能性もあるとは思いますが・・・)
抗原検査では、はっきりしませんでしたが・・・
PCR検査では、今度ははっきりとした結果が出ました。
PCR検査では、今度ははっきりとした結果が出ました。
保健所に報告して、ひとまず私たちの仕事は終了です。
そのはずでしたが、その後、もうひと悶着ありました。
同居家族の問題です。同居家族、当然、「濃厚接触者」として公的なPCR検査対象になると思ったのですが、保健所で「あなた方の場合は、濃厚接触者ではありません」と言われたのだそうです。そう言われて数時間経ったあと、子供さん(幼児)の発熱が発覚し、検査してもらえませんかと電話が掛かってきました。それで「症状が出て来て、局面が変わったので、もう一度保健所に相談してください。それで、思わしい返事が無ければ、こちらで何とか考えます。」と言いました。その後、電話が掛かって来ないので、保健所が対応してくれたのだと思っています。
それにしても、同居家族でも、片方(大人はマスクをしていましたが、乳幼児には無理)がマスクをしていたら濃厚接触者と認めないのですね。驚きました。保健行政がそれだけ切羽詰まっているのでしょう。
日本医師会の濃厚接触者に関する説明を以下に提示します。
Q どのような状況だと濃厚接触者とされるのか?
国⽴感染症研究所の定義によると、新型コロナウイルス感染症と診断された患者と以下のような状況 で感染可能期間に接触した者とされています 。なお、感染可能期間とは、コロナウイルス感染症を疑 う症状を呈した2⽇前から隔離開始までの期間とされます。
この定義は、WHO の「世界における COVID-19 サーベイランスに関する暫定ガイダンス(Global surveillance for COVID-19 caused by human infection with COVID-19 virus Interim guidance 20 March 2020)」を参考としたものです。
患者(確定例)と同居あるいは⻑時間の接触(⾞内、航空機内等)があった者
適切な感染防護無しに患者(確定例)を診察、看護もしくは介護していた者
患者(確定例)の気道分泌物もしくは体液等の汚染物質に直接触れた可能性が⾼い者
その他:⼿で触れることのできる距離(⽬安として1メートル)で、必要な感染予防策無しで、患 者(確定例)と15分以上の接触があった者(周辺の環境や接触の状況等個々の状況周辺の環境や 接触の状況等個々の状況から患者の感染性を総合的に判断する)。
この定義だと、同居者は100%濃厚接触者ですよね。
でも、そんなことにすると、濃厚接触者が増えてしまって、保健行政がパンクしてしまうようです。何とか減らそうとしているようですが、何が何でも減らせば良いというものではありません。無理があり過ぎです。そして、こそこそ定義を変えるのではなく、明示していただきたいです。
抗原検査、PCR検査の偽陰性問題、濃厚接触者の定義が気になった一日でした。