本日令和3年2月13日午後2時より、田原本町保健センターにて新型コロナワクチン接種についての説明会が開催されました。
未知のワクチンで、町としても、医師会としても分からないことだらけなのです。どこに向けて質問したらいいのかすら分からない疑問が山積しています。
少なくとも、奈良県では当初、医療関係者に接種する間は、ワクチンは県内一か所に配送され、そこのディープフリーザーに貯蔵され、解凍した状態で冷蔵で地域の接種会場に移送されるそうです。(田原本町の接種会場は、国保中央病院・あすかホールでの接種を予定。)
当分の間、日本で接種されるワクチンは、ファイザー社のものです。非常に不安定なRNAワクチンで、-75℃前後での保存が基本です。先日、航空便で日本国内に40万回分のワクチンが輸入されましたが、その間も、日本全国の自治体への配送も、超低温で送られ、ディープフリーザーなる超低温冷凍庫に保存されます。その後、各接種会場への輸送は、冷蔵なのだそうです。それは、ファイザー社との契約で決められたことなのだそうですが・・・・
解凍してしまえば、5日以内に使用しないといけません。という事は、日々劣化していくのではと・・・思いますよねぇ。
解凍してしまえば、5日以内に使用しないといけません。という事は、日々劣化していくのではと・・・思いますよねぇ。
超低温のまま輸送した方が良いのではないかと、誰もが思われたようです・・・が、私達末端の医師が口を挟める問題ではなさそうでした。
冷蔵状態では、バイク便や自転車での移送はダメ、シェイクするなとはっきり記されているそうで、在宅患者へのワクチン接種は困難だなぁと感じていたのですが・・・・どうなのでしょうねぇ。 質問しても仕方ないので、これは黙っておりました。各会場で、その日に使用しないと廃棄しないといけなくなるワクチンの余りが生じた場合、どうするかは考慮しておいてくださいね とは言いましたが、この問題も、日本全国で考えないといけない問題であって、各自治体単位で簡単に答えを出せる問題ではないと思います。みんなで最善の答えを探していくしかないですね。
接種会場においては、やはり、問診が最大の問題であり、最終的に接種するか接種しないかは医師が判断するしかないので、接種自体は看護師に任せて、医師は問診の最終判断に重きを置くべきだ、時間を割くべきだという意見が出て、その通りだと思いました。厚生労働省も、基本的にはそう判断していると思っています。
ワクチン接種にかかる時間が、当初は医師一人当たり時間20人(1人3分)、2回目の接種が多くなる頃から、時間当たり1人30人(1人2分)で設定されていました。そんなの、無理だという意見が出ました。やってみないと分かりません。何の問題なければ、1人1分もかからないかもしれませんが、ひとたび問題が起きたら、どれだけ時間を取られるのか分からないですよね。ですから、やはり、複数の医師が会場に居る、集団接種が無難だと感じています。持病の把握とかでは、かかりつけ医による個別接種にも利点はあるのですが・・・・危機管理と言う面では・・・未知のワクチンに対する体制としては危険すぎると思われます。
今回の会合で、我が医師会の医師達の意気が高いことは十分に分かりました。開業医は、3月後半くらいから、半年間位は休日返上で駆り出されることになるのかもしれませんが、皆、この非常時なので仕方がないだろう、出来る事はしますよ!!という力強い意志を感じました。私も、負けずに頑張りたいと思っております。体と頭が付いてくる限りですが!!!