ひよこ造船工房

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スピーカーケーブル末端処理&温度調節ハンダゴテ+α

2012年02月10日 | 特殊工作

 JBL4307スピーカーをバイワイヤー対応化(改造)する前の準備として、スピーカーケーブルの末端をキレイにしておきます それと合わせて、(今更ながら…)凄く便利な『温度調節はんだごて』も導入したのでご紹介。

 

 

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 上の写真が今回の主役『温度調節はんだごて』とハンダ(糸ハンダ)です。 これまでは電熱線だけの"こて"を、使い古しの湯飲みに置いていたので格段の進歩です

 

 

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 温度調節型のハンダにはボタンが付いてるのですが…。 この機種の調節ボタンとはこのこと。  表面に温度(もちろん摂氏)が刻印。

 

 

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 裏返すと端子があります。 これを…

 

 

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 本体のソケットに差し込んで温度を調節します。 ボタンというからポチポチとダイアルを回すのとばかり思ってましたが、こんな方式なんです。 おそらくボタン内に抵抗があって温度を制御しているのでしょうね。

 

 

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 今回、ハンダは直接の接触には用いませんので、材質・音質云々は関係ないと思います。 改めて見たら使用していたのは「無鉛銀ハンダ」でした。 無鉛+銀は扱いが物凄く大変らしいです。 (道理で…) 道具類はこの他に、よく切れるデザインナイフと定規があれば便利です。

 

 ちなみに、ここでいう末端処理とは、バラしたケーブル先端をハンダ留めするコトです。 こうする理由は、端子に差し込む際の引っ掛かりを無くし、付け替えを頻繁にしても先端部がバラけないようにするため。 また、AVアンプのような端子間が狭い場合もこのように処理すると接続のストレスが軽減します。

 

 

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 使用しているスピーカーケーブルは『カナレ4S8』。 非メッキ銅線です。 4コードなのは将来バイワイヤー・バイアンプをしたくなったときのためでした。 大当たりですね (バイワイヤーへの改造はフロントのJBL4307、2本のみ)

 

 

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 写真にあるのは使用していたケーブルなので既に少し剥けていますが、やり方は新規購入でも一緒です。 この『カナレ4S*』シリーズは被覆が二重になっていて介在も柔らかい素材なのでケーブル剥きペンチは使用不可。 黒い被覆はこのようにナイフでグルっと切る必要があります。

 

 力の入れ過ぎには注意。 この『カナレ4S*』の場合、内部に巻かれた紙のザワザワを刃先に感じたら深過ぎの証拠なので即力を抜いて刃を浅くします。

 

 最も外側の黒い被覆をどれだけの長さ剥くかは、スピーカーやアンプ装備のスピーカー端子の離れ具合で決めます。 剥く前に要シミュレート。

 

 

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 黒い被覆の下は巻き紙と木綿糸の介在があります。 邪魔なのでこれも切ります。 ケーブル本体をキズ付けないように注意。 ハサミを使ったり、この状態でナイフを入れることはせず、外側に引っ張りながらケーブルの方へ刃先を向けないように切ります。

 

 ケーブル本体の先端もペンチで挟んで切るより、ナイフで一周させたほうがキレイで正確に切れて、銅線も保護できます。 内部の銅線に刃を立てないようにココも十分注意

 

 

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 剥けました。 軽く撚っておきます。 剥く長さは15mm程度が良いと思います。 各種説明書によくある10mmではハンダ付けした部分を端子がモロに噛んでしまいますので。 …で、お次はいよいよハンダ付け。

 

 はんだごては先ほどの説明通り、任意の温度が書かれたチップ(ボタン)を本体に挿すんですが、ハンダ付けに良いとされている温度350~400℃辺りのボタンを取り付けます。 このこてに付属しているチップの温度では360℃が良さそうかな? 高くても焦げてしまいますので低めから攻めます (接続先が精密機器の場合、温度伝播速度の関係で、高めに設定して他に影響を少なく、手早く済ますのも良いですね)

 

 

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 構え方としてはこんな感じかしら? ハンダと銅線の間にコテを合わせ、双方から温めて且つ、とけたハンダを上から染みこませる様に。

 

 とけたハンダと銅線を2~3秒ほど熱していると、ハンダが玉状から変化し、じわっと銅線に染み込みます。 さらに銅線の周りに銀色の膜が浸潤し始めたら完了です。

 

 

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 全体に施してしまうと柔軟性がなくなり、接触性も悪くなるので剥いた部分の1/3程度、多くても半分程度で。 こちらは"スピーカー側"となります。 バラけないかどうか摘んで確認。

 

 

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 続いてアンプ側。 私の場合スピーカー側のバイワイヤーだけが希望ですので、アンプ側はこうしてまとめてしまいます。 まとめるときにはどの線を+/-にするかを十分に確認、出来ればメモしてください。 これは音質とは無関係、ショート事故を防ぐためです。 (私の場合、赤系のケーブルを+、白系(淡色側)のケーブルを-としました)

 

 

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 前項の要領で行います。 こちらは太いだけに温度管理がやや難しいです。 ハンダが染み込む前に被覆側に熱が回って被覆がとける場合があるので、軍手をはめた手の指先を水で濡らしてケーブルを持ってもいいかも。

 

 以上で処理は終了です。 アンプ側とスピーカー側の処理が違うのは、フロントをバイワイヤー化するためなのは勿論、双方の端子の締め付け形状の違いからです。

 

 最後に、今回の『カナレ4S8』のような複線を束ねて使用する場合は、撚り合わせる線の確認を十分行ってください。 ショート事故などでアンプを破損することもありますからね

 

 では、次回オーディオおバカ改造は、『JBL4307のバイワイヤー化』です。 お楽しみに~

 

 

 

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