今まで青山熊治の絵は3~4点扱いましたが、一番お気に入りの一点「ヴイグル族の女性」です。
熊治(1886-1932)は、1911年に当時の「満州」を旅行して、この絵を描いています。
この絵を描くまでの画業を振り返ると、
20歳のデビュー作は鉱山の「老抗夫」、
21~24歳の東京美術学校の卒業制作が「アイヌ」、
1911年の25歳で、東京新橋ガード下の煙突掃除夫をモデルにした「金仏」が文展の最高賞を受賞しました。
このあと「満州」で描いたのが、この凛々しい顔をしたウイグルの女性です。
時代はぎりぎり明治時代。
底辺に生きる人、差別される人をモデルにした尋常ではない眼差しの画家です。
(紙ボードに油 25,5×20,5センチ)
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