Pa'Lante!(パランテ!)

ジャズじゃ、ロックじゃ、サルサじゃ、ソウルじゃ、ファンクじゃ、歌謡曲じゃ、ジャージャー。

インドのベルボトム・アクション・サウンドを聴く。

2006-09-16 23:20:22 | その他の音楽


V.A.
『The Bombay Connection』

サブタイトルが「Funk From Bollywood Action Thrillers 1977-1984」となってます。"Bollywood"とは、簡単に言うとインドの映画や映画産業を指す言葉。インド映画の多くがボンベイ(ムンバイ)で作られる事と、ハリウッドを掛けて作られた言葉だそうで、インド娯楽音楽に走り始めると、第一コーナーで出くわす言葉のようです。
んで、1977年から84年のBollywoodのアクション・スリラーから、ファンキー度の高い傑作曲をコンパイルしたのがこのアルバム、なんでしょうね、きっと。
まぁ、そういうコトでしょう。

コンピ・タイトルは「French Connection」を意識しているんでしょうが、あの映画の音楽は重厚でしたから、ピッタリなタイトルでは無いです。音楽的には、「黒いジャガー」(「Shaft」)とか「スーパーフライ」とか、そっち系統の音楽のインド版です。あと、「燃えよドラゴン」とかも近い空気です。

サウンド自体は、ギターのカッティングや、コンガやボンゴ、そしてオルガンなんかを活かした黒いファンキー・チューンが中心。ホーンの強烈な咆哮もアリマス。インド楽器はほとんどフィーチュアされていないので、フツーに聴かせれば、インド物とは気がつかないような曲も多いです。もちろん誰が聴いても「インドでしょ、コレ?」な部分も多数あります。

感想はですね。
「要するにワタシが聴きたかったのはコレだ!」です。
マジでカッコいい部分が65%。
インド映画音楽ならではのブッ飛び加減にクラクラする部分が35%。
つまり、「おぉ、超クール!!!」と二回言ったら、「インドだ~、ほえほえ~」と一回言う計算です。
ワタシのような初心者には最適なインド濃度かもしれません。

そして、このCD、内容的にも言う事ナシなんですが、ワタシのようなインド映画音楽初心者には、詳細な解説のブックレットも嬉しい。
なんとオールカラーで32頁。
作曲者の紹介に、各映画と曲の解説。映画のシーンやポスターの写真も満載。
歌詞まで載ってます。
スバ~ラシー!

これが、ブックレットの表紙。
英語なんで、少し頑張らんと読めんが貴重な情報デス。

しかし、スゲェ画像ですね。
全身、赤づくめの捕われた印度男と、銃を構える印度美女。
一体、どういうシーンなんだ?
思わず、"赤づくめ"なんて、有り得ないコトバを使ってしまったが、そんな言葉を使わざるを得ない程の衝撃が走る。
だが、しかし、振り返って見れば我が国の娯楽映像文化にも、このような衝撃は事欠かない。
カネゴンとか、サナギマンとか、印度人に見せたら、きっと彼らもビビるであろう。

ついでに裏ジャケ。

ダイバーに軍人に拳銃を持った恰幅のよいオッサン二人。
トドメ刺されまくり。コレで、このCDに間違いは無いとワタシは確信した。

ついでに言うと、このCDはドイツのレコード会社が出したもの。
独逸の会社が出した「米国の影響を受けた印度音楽」CDを日本人が聴くという訳です。
嗚呼、インタァ~ナ~ショナ~ル。

ぢゃ。
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レイ・バレットのサルサの極北・その二。

2006-09-16 01:23:36 | Salsa / New York Latin
レイ・バレット(Ray Barretto)
『Rhythm Of Life』(1982)

今年に入ってからの、ファニア・レーベルの怒濤のリイシューのお陰で、最近ようやく入手したんですけどね、このアルバムは、ハッキリ言って相当スゴイ。
「ラティーナ」誌でのレイ・バレット追悼記事に併載されていたディスク・ガイドでは、ウィリー・ナガサキ師は、このアルバムをレイ・バレットの頂点の一つとされていたんですが、これは納得ですね。

内容は、シャープでキレキレでビシビシのハード・サルサ。
そんで、ハードでありながら、原理主義的ではなくって究極的に洗練されているという超絶がココにはあります。
辿り着いたサルサの極北"その二"でありますね。

79年の傑作"その一"である『Rican/Struction』と並ぶ究極のサルサ名盤と断言してしまいましょう。

カッコえぇ~で!!!
コメント (2)
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