Pa'Lante!(パランテ!)

ジャズじゃ、ロックじゃ、サルサじゃ、ソウルじゃ、ファンクじゃ、歌謡曲じゃ、ジャージャー。

グロリア・エステファンからラテン地獄への、インヴィテーション。

2006-02-04 11:52:52 | Latin American Music
グロリア・エステファン(Gloria Estefan)
「Mi Tierra」(1993)

紛れもぬぇ名盤でゴザイマす。
1990年代のラテンを語る上で(と言うより、キューバ系ラテンを語る上で)、絶対に無視できない、超大型名盤、必聴盤。
あるいは、問題作。
とにかく、知らなきゃハナシにならない、というアルバムです。
音楽的な芳醇度の高さは、アホみたいなアルコール度の「ロンリコ」級ですので、気をつけてお聴き下さい。

さて。
このアルバムですが、音楽的なベースは、キューバのソンであります。
ハナから注釈で恐縮でありますが、ソンというのは、スペイン領であったキューバで、ヨーロッパとアフリカの音楽が交雑されて19世紀から20世紀にかけて産まれた、混血音楽でありまして、サルサの直接的な先祖に当たります。

そんで、このソンは、エレガンスと野性がブレンドされた音楽なんですが、現代のワシらの耳からすると、どちらかと言うと、エレガントな印象を受けるかもしれません。が、当然のように、複数のパーカッションが平然とポリリズムを展開しておりますし、当時の上流階級にとっては、あからさまな下品であったろうという想像は簡単にツキマス。が、しかし、今の耳で聴くと、どう考えても下品ではナイ。

ソンという音楽は、今のヒトには鄙びて聴こえるかもしれませんが、ハッキリ言って、美しい。
特にこのアルバムの音は、際立って美しいです。
抑制の美学って、こういうコトなんでしょう。
理性でコントロールしたカタチのスキマから、それを越えて滲み出す情熱とか激情っていうのが、こんなに美しいモノなのか、というコトが体感できる。凄いアルバムです。

と言ったトコロで、本日分の紙面が尽きました。(紙面じゃないが。)

この項は続きマス。



Mi Tierra
Gloria Estefan
Sony

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