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Pa'Lante!(パランテ!)

ジャズじゃ、ロックじゃ、サルサじゃ、ソウルじゃ、ファンクじゃ、歌謡曲じゃ、ジャージャー。

ファンキー・サルサにイチコロでダウンよ。

2005-08-24 21:23:26 | Salsa / New York Latin
ボビー・ヴァレンティン(Bobby Valentin)
「Rey Del Bajo」(1974)

クールなニューヨーク的佇まいと、お気楽ノリのカリブが見事に混在。
なんですが。
個人的にはニューヨーク的クール・ファンキー系サルサにイチコロよ、なのでありました。
こういうサルサからは、ニューヨーク・ラテンはジャズやソウルと物理的にも音楽的にも隣り合わせだという事を如実に感じ取れます。
ホーン・セクションでサックスが大活躍するのも、やはりジャズ的に都会感覚な感じがしますし、ピアノの、特にソロにおける和声はもっとハッキリと「ジャズ的」を感じると思います。ジャズ好きの友人にココラ辺を聴かせると、ピアノがカッコいいねぇ~、と大概シビレテ動かなくなります。(リズム的には、流石にラテンなのでもっとエグイ事をヤリマスが。)

しかし、かっこイーネっ!
特に好きなのが下記の二曲!
「Codazos」。クールに細かく刻むパーカッションに乗るダイナミックなホーンセクションと、ラッパやサックスのソロ。見事にクッキ~ン!ベース・ソロもかな~り痺れさせクレマス!
「Coco Seco」。ソウル・ラテン最高の一曲。ギターやドラムも入り、よりソウルなサウンド。大気圏離脱直前でスペイシー一歩手前のファンキー加減。最高。

そんな、スウィンギング・ファンキー・サルサ。貴方に捧げるアフロ・ヘアーとこの一枚。なモンで、よ~ろし~くね~。
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サルサの大看板、ウィリー・コローンはココから聴きこけ!

2005-08-24 07:52:27 | Salsa / New York Latin
サルサの大看板、ウィリー・コローン(Willie Colon)をまだ聴いた事がナイという不幸な人は、この初期ベスト盤あたりからドーゾ。

「Crime Pays」

発表年は正確には分かりませんが1972年だと思います。
1967年に17歳でデビューして、5年のキャリアを経てのベスト盤。
初期のウィリー・コローンの特徴であるゴツゴツ系ピアノやトロンボーン二本の荒っぽいアンサンブルが聴ける。ボーカルは当然エクトル・ラボー(Hector Lavoe)。
ゴリゴリしたサウンドに、ギラギラしたラボーのボーカル!
キレイにまとめたダンス・ホール・ミュージックには無い、ある意味ロック的なカッコよさ。
実によろし。

ちなみにジャケ写の赤い帽子のオトコがウィリー・コローン。とても、二十歳チョットには見えません。
老けづくりの研究にもドーゾ。ハイ。
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突っ走り系サルサ。

2005-08-23 23:17:57 | Salsa / New York Latin
ロベルト・ロエーナ(Roberto Roena)
「Roberto Roena Y Su Apollo Sound 4」(1972)

70年代のサルサが実に強力だったと言う事を証明するかのような一枚ッス。
熱くて、クサくて、ハイ・テンションで、楽しくて、哀しくて、美してくて、しつこくて、馬鹿馬鹿しいという、「サルサ」の見本みたいです。
この頃のロベルト・ロエーナは、オシャレ系サルサには見向きもせず(というか、この頃まだ、オシャレ系サルサはあんまりないが・・・)、「粋」という方向に多少は寄るが、それでも熱い方向に突っ走る姿がカッコいい・・・。

アレンジやアンサンブルはその後に比べるとオーソドックス。
ファズ・ギターが炸裂したりする事もないが、やはり強烈。力強い一枚。
冒頭の「Con Los Pobres Estoy」のイントロの、ゴリゴリしたピアノと、突き上げるトランペット。切れ味バツグン、ではナイ。ちょっとぐらい切れが悪くても力で切り裂く、くらいのとんでもない勢い。
ワタシがサルサを聴き始めた頃に、特に強烈な印象を受けた一枚の、その冒頭のナンバーなので個人的思い入れもアリマスが、その後、何百枚かのサルサを聴いた後でも、やっぱ、これは強力。コーフンするもん。

ジャケもまた、ニューヨリカン&プエルトリカンのパワーを感じずにいられない。
このジャケから受ける期待に違わない素晴らしいサルサでゴザイマス。
是非、手にした上で、レジまで突っ走って頂きたい。
ボレロもいいぜよ。
コメント (2)
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サルサ地獄へ、いらっしゃぁ~い!

2005-08-07 13:51:28 | Salsa / New York Latin
本です。

「サルサ~ラテン・ティスク・ガイド」
(ブルース・インターアクションズ刊、1995)

1920年代~1995年までの、サルサおよびその源流、周辺を巻き込んで、530以上のディスクを紹介してくれています。本編以外の記事にも多くのディスクが紹介されているので、その総数は600を軽く超えてマス!!!スゴ~い!

執筆陣は、サルサを取り巻く第一線にいるツワモノ数十名。
サルサ~ラテンへの愛に溢れたこのディスク・ガイドは、大手音楽出版社が出すような、形だけ整った通り一遍のディスク・ガイドとはヒトアジもフタアジも違います。要するに信用デキル!!!スゴ~い!

ディスクガイド記事の他にも、現役ミュージシャンへのインタビューや(キューバ、ニュー・ヨーク、プエルト・リコ、そしてもちろん国内ミュージシャンも)、楽理的な解説記事、ダンスの基本ステップ講座まであり、多角的にサルサ~ラテン・ミュージックへの興味が湧くように作られていています!!!スゴ~い!

ブ厚いが雑誌コードなので書籍ではありません。
「black music review 1995年11月号増刊号」だそうです。
ハイ。
間もなく刊行から10年もたつ訳ですので、今では、通常の書店の店頭にある訳ないし、取り次ぎの在庫にも残ってる訳ないし、版元サンが今更増刷するはずもないので、古本屋サンで見かけたら速攻「買い」の一冊です。

実はワタクシのサルサ方向への魔の入り口はこの本だったのです。

さぁ、レッツゴー古書店。
そして、サルサ地獄へ、いらっしゃぁ~い!


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「1974年のChico」の巻

2005-07-24 12:15:29 | Salsa / New York Latin
チコ・メンドーサ(Chico Mendoza)が率いたという70年代のサルサ・バンド。オチョ(Ocho)でゴザイマス。

「Numero Tres」(1974)

"Ocho"とはスペイン語で「8」の事ですね。
ハイ、8人編成です。バンド名に芸はありません。

音楽的には、基本線はサルサ。
ですが、何だかメチャクチャ黒っぽい。
一般的にサルサで「黒っぽさ」って言ったら「アフロ色」というニュアンスが濃厚だったりするんですが、このバンドの持つ「黒っぽさ」は、そうじゃないです。どこかクールなファンク臭という事だと思います。
要するに都会臭いんですワ。

一つは、ホーンの編成。
サックスだけの3管編成なんです。(フルート持ち替えあり)
という事で、トランペットみたいに空に向けて突き抜けないでしょ?
だから、あんまり太陽が見えないんですワ。(必殺技・勝手な見解!・・・恐縮です。)
そして、また、ホーン以外の彩りが、一般的サルサでは多用されない楽器。
スナワチ、リーダーのチコ・メンドーサが操るヴィブラフォンだったりオルガンだったりする訳ですね。もちろんピアノもありますが。
ま、これらの相乗効果もあってか、サルサ的アンサンブルの中でもファンク臭、ソウル臭、ジャズ臭が濃いんだと思います。(和声的にはテンションバリバリだったりは全然しませんが)

写真見る限りだと、全員黒人のようです。
白黒混合が一般的なサルサにおいては、全員がブラックっていうのは、意外に珍しい。
ま、そういう点も含めて、NYブラック・サルサ、と言っておきます。
曲目的にも、JBのカヴァーやってたりしますしね。
カッコいいでっせ!!!
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コレがサルサじゃー!

2005-07-18 12:46:48 | Salsa / New York Latin
ウィリー・ロサリオ(Willie Rosario)
「The Salsa Legend」(1986)

コレがサルサじゃー!
文句あっかー!
小難しい事は全部排除しましたー!
そしてテンポは全曲同じじゃー!(およそ190!)

と言う事で梅雨明けを記念しまして、正しいサルサを一枚。
ひたすらココチ良いテンポでダンスビートを送り続ける「サルサ・マシーン=ウィリー・ロサリオ楽団」の隠れたケッ作。

とにかくポイントはココチ良いテンポ!
鮮やかな場面転換も含めて全て一定のテンポ!

サウンドはシンプル。
パーカッション陣とピアノ、ベースで極上グルーヴを作り出し、
このグルーヴに乗って哀愁のボーカルがアナタのココロを惑わし、
そして、華麗に歌う4本のトランペットとバリトンサックスがブリブリとアナタの腰を直撃!

目新しさはないものの、決して古くもならない、ティピカルなサルサの極上盤!
夏なんデスもの、是非お聴きあれ!
というか、浴びちまえ~!

ウィリー・ロサリオの有名盤としては、その名もズバリ「The Salsa Machine」(1983)があります。サウンドのキャラとしては一緒なので、そっちもヨ~ロシ~クネ~!
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サルサを聴いて地獄へ行こう!

2005-07-08 23:56:18 | Salsa / New York Latin
エクトル・ラボー(Hector LaVoe)
「De Ti Depende (it's up to you)」(1976)

エクトル・ラボー!
このヒトの歌声から迸るスサマジイ色気は狂気なの?
怖いとすら本当に思う。

「サルサの声」と言われた、天才シンガー。
ジャズ・シンガーで言えばビリー・ホリデイ、ロック・シンガーならばジョン・レノンにあたるような、シーンを代表する超大物。サルサを生んだNYラテン社会の悲劇を体現してしまったような悲しいジンセイを送ってしまったと言う意味でも彼らに似ている?

この、「De Ti Depende」は、ソロとしては二作目。恐らく、最高傑作と言われる一枚。
タイトル曲の「De Ti Depende」(貴方まかせに)や「Periodico De Ayer」(昨日の新聞)は、なんでこんなに哀しくも美しいのでしょうか?
「Hacha Y Machete」や「Felices Horas」のこのギラギラしたグルーヴは一体何なんでしょうか?
ココロ掻きむしる、この凄み!悪魔に魂を売って手に入れたんでしょ?そうとしか思えない!
こんな声と表現力を持ったシンガーは、ほんと、他にはどこにも居ない!唯一無二!
「サルサの声」なんて言われていましたが、全く典型ではなく、完全に個性派。そういう意味でもビリー・ホリデイに近いかも。
とにかく、その「歌」を堪能できる最高のアルバムです。

それにしても、ジャケットからも伝わってくるでしょう?狂気というか。
ヤバイ背景を背負っているオトコの色気っていうか凄み。

あぁ、恐ろしい一枚。
正にサルサ地獄の大正門。ココから始まるイモヅル式サルサ地獄。
音楽好きなら、ゼッタイに聴くべき一枚。
これ聴いてイッショに地獄に行きましょうね!
(御大エクトルは、1994年にアッチに行ってマス。ニコニコして待ってるワ!怖え~!)

(前年の「La Voz」(1975)から、「Que Sentimiento」(1981)までは、どれもが素晴らし過ぎる傑作で、実は甲乙つけ難いデス。何だか時代的には沢田研二御大と全盛期が重なりますね。)
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激情をエレガンスで。哀しくて美しいサルサの最高峰。

2005-06-15 22:56:14 | Salsa / New York Latin
ロベルト・ロエーナ(Roberto Roena)
「Looking Out For "Numero Uno"」(1980)

アポロ・サウンドを率いたロベルト・ロエーナは、サルサにギュンギュン唸るギターを入れちゃったりと、そういう事もするヒトなんですが、この一枚は、奇を衒う部分は全くないですね。
尖鋭的なモノはなく、ある意味、保守的。正攻法のサルサの完成形。
センチメンタルなメロディに流されてしまう事はなく、かつ、激情がリズムに溢れすぎる事もない。
あくまでも表現はエレガント。でも、どうしても滲み出て来る熱さ。これが言葉にならないほど美しい。
見事にギリギリのバランスを取って出来上がった希有な、本当に希有な一枚。
ロベルト・ロエーナの到達点、ではなく、70年代サルサの到達点。

本当にカッコいい音楽とはこういう事なのね。
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緊張感ビシビシ! NYサルサの極北!! レイ・バレットを聴け!!!

2005-05-14 23:49:59 | Salsa / New York Latin
思わずタイトルでビックリマークを6個も使うほど興奮するのである!
今日は、レイ・バレット(Ray Barretto)の傑作「Rican/Struction」(1979)!!
そう、1970年代に隆盛を極めた「ニューヨーク・ラテン=サルサ」の頂点の一つがココなのよ!!!
カッコいいのよ!
もう、ジッとしてはいられないのよ!
いいから聴きなさい!
寝てる場合じゃないのよ!
と思わず興奮するコト、請け合いの傑作です。
あ、さて、ラテンというと、テキトー、アバウト、おマヌケ、お気楽、という印象が強いかと思いますけど、まあ、もちろんそういう面もありますが、70年代のニューヨーク・サルサは、緊張感ビシビシなんですね。はい。1960年末頃から盛り上がったサルサの初期は、思わず聴く者を興奮させる緊張感やら熱気がすごいですが、まだ荒削りな感もあり、全般的には音楽的な成熟は70年代末に向けて高まって行ったという感じがします。70年代後期のサルサには、熱気と緊張感とラテン的開放感のバランスが絶妙な傑作が多く生まれましたが、この作品はサルサのいいところが全部入った、スバラシイ一枚です。
ラテンですからリズム・アンサンブルの複雑さ・緻密さは当然ですが、和声の面でもテンション・ビシビシで、思わず手に汗握る緊張感溢れるサウンドで、かつドラマチックに展開して、また、それが、ダンサブルな音楽になっていて、あんた、こりゃ、すごいよ。各管楽器のソロもアンサンブルもカッコええし、文句なし!
コメント (1)
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