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Pa'Lante!(パランテ!)

ジャズじゃ、ロックじゃ、サルサじゃ、ソウルじゃ、ファンクじゃ、歌謡曲じゃ、ジャージャー。

和田に倒される。

2008-04-06 23:04:06 | 日本のロック・ポップス


和田っつっても、峠ではなくアキ子さんです。
フツー倒されるべ。

ハイ。

で、ですね。
ワタシは和田アキ子のCDは3枚しか持ってないので、エラソーな事は言えませんが、初期の和田アキ子はやっぱりスゲェと思いますよ。ホントに滅茶苦茶ソウルフルです。

なぜに、今の和田アキ子が、「芸能界」の大物であって、「ニッポン・ソウル界」の大物でないのか(いや、あるかもしれんのですが)、ヒジョーに悲しむべきことだと思います。

では、初期音源のコンピを一枚。

『Dynamite Soul Wada Akiko』(1996)
あまりにもグレイトなので、誰もが知ってる最高のコンピ。
音源は68年から75年までのもの。
コンパイルはコモエスタ八重樫。
素晴らしい一枚ですね。
魂を揺さぶる、げろげろソウル。
歌謡曲とソウルの壮絶なぶつかり稽古。
朝青龍も豊ノ島も報道陣も真っ青。
中でも「ボーイ・アンド・ガール」は、あまりにも最高すぎて、ワタシは失禁を禁じえない(・・・禁じますけど)。ま、冗談抜きでも、ニッポン歌謡ソウルの最高の一曲でしょう(歌謡色は薄いですが)。アッコさんのボーカルのグルーヴ具合は凄まじいし、バックの演奏もノリまくってますしサ、ホントにカッコええで~。
アトランティックなジャケットも最高ね。ウィルソン・ピケットのパロディーけ、これ?

21世紀になってからは、コレも出ましたね。

『Free Soul Wada Akiko』(2004)
コンパイルは小西康陽。
音源は『Dynamite Soul Wada Akiko』と重なる68~75年を中心としながらも、80年代ものや、90年代後半になってからの、小西氏プロデュースのアザといヤツも入ってます。
歌い手としては、声が出なくなってたりして、決して良い状態ではない90年代のアキ子さんですが、90年代の楽曲も、意外に70年代前半までの楽曲と違和感なく続けて聴けます。まぁ、とにかくカッコいい。
収録曲的には、前掲の『Dynamite Soul Wada Akiko』と、何曲か重なってますが、コチラの一枚も、外せない一枚でしょう。

ちなみに、両方に入っている曲は下記の通り。

「バイ・バイ・アダム」
「どしゃぶりの雨の中で」
「ボーイ・アンド・ガール」
「ハート・ブレーク・ドール」

これらの初期の傑作は、グルーヴィな音楽が好きなら、まず「間違いない」音になってます。そこのアナタ、もう聴きましたか?聴いてなければ、聴くべきですよ。

聴いた方がイイと思いますよ。

・・・出来れば、腰で聴いてね~。

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人間椅子「桜の森の満開の下」

2008-04-05 00:54:04 | 日本のロック・ポップス
最近のJ-POPでは、春になると、マイナーキーで、"別れを前提としつつ前向きな"歌詞で、"桜"がタイトルに含まれている曲がヒットしますがね。アタクシとしては、サクラと言えば、これ!

人間椅子
「桜の森の満開の下」(1990)

タイトルは、ご存知、安吾ですワ。
い~や。死人というか、死体というか、そんな世界です。

夜。都会ではなく、山奥の桜の森の満開の下。
一人で歩けますか?
いや、自転車でもイイですよ。
そんで、自転車にとっての「下駄の鼻緒」である「チェーン」が切れるんですワ。
で、周りは妙に明るいンです。
はっきり言って怖いデスよね。

そういう曲です。

当然、サウンドもドロドロしてます。
ブラックサバス系の黒ミサ・サウンド。

これ、聴きながら、山奥の桜の森の満開の下で、乱歩の「鏡地獄」(1926)とか読んでたら、気ぃオカシクなるかもしれんね。

真夜中の林道。
・・・アナタなら行けます。
鋸山とか・・・?

ぜひ、お一人で、どうぞ。

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岩崎宏美サンの「万華鏡」(1979)は究極。

2008-03-29 06:49:53 | 日本のロック・ポップス
職場の歓送迎会というヤツがあって、さっき始発で帰ってきました。
で、本日は電車通勤でしたので、帰りは音楽を聴きながら帰ってきたんス。なぜか70年代のニッポン歌謡ポップを聴きたい気分だったので、平山三紀、和田アキ子、大場久美子、岩崎宏美、山口百恵あたりね。大場さん以外は歌のウマイ人ばかりですね。

で、やっぱり、ここらへんを聴くと、70年代の後半は歌謡ポップの爛熟期だったと改めて思うンすが、その中でも特にスンゲぇ一曲が岩崎宏美サンの「万華鏡」(1979)。この曲については、以前も一回書いてると思いますが、何度聴いても、完成度の高さにため息出ますワ。

ディスコ・サウンドのテイスト(ベースとドラム)に、打楽器はラテン・テイスト。ティンバレスと、コンガが効果的に使われていますね。中低域でボーカルのメロを追いかけるシングルノートのピアノも印象的だし、サビのあたりで出てくる、サルサ的なホーンのフレーズも強力。そんで、ストリングスの効き具合が、もぉ背筋ゾクゾクもんだし、背後で妖しい空気を演出しているエレピもイイね~。で、エレピは、エンディングへなだれ込んでからの、あんまり聞こえないトコでやってる細かいフレーズが更にスゲェですね。

そして、言うまでもなく、隙のない完璧なボーカル。どこで力を抜けばどこに着地するのかを完璧に理解してコントロールしてますね。これ、歌詞はコントロールできない感情を歌っているんスが、それを、当時二十歳そこそこのお姉さまが、完璧にコントロールされたボーカルで表現してるんですよね。スゲェ歌唱力だと思います。好みで言うならば、「"抜き"がもう少しさりげない方がいいかな」と思う部分もありますが、ホントこれは、好みの問題でしかないです。非の付けようはナイっス。

70年代後半はワタクシ、小学生でして、当時はこの曲の凄まじい完成度の高さなんか分かってませんでしたね。あったり前ですけど。で、こんなスゲぇ曲が、次々と「製造」されていた、当時のニッポン歌謡界って、今、考えるとスゲェ事になってたんすね、って朝帰りのワタシは思うのでありました。

フンっだ。(別に怒ってませんが)

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aiko「二人」。

2008-03-11 23:00:54 | 日本のロック・ポップス
天才aikoの楽曲としては並みの水準ってトコでしょうかね。
もちろん、全然悪くないです。

ただ、良くも悪くも、期待通りのaiko節って感じです。

aikoさん、今年、デビューして10年だそうで、ユーミンで言えば、『Pearl Pierce』(1982)の頃に当たるっつコトね。

ユーミンの場合も、「超」が付く天才的楽曲と言えば、やっぱり初期が多い気もするし(「きっと言える」とか)、そういう意味では、aikoさんにも、再び「花火」レベルの天才的楽曲を望むのは、ちょいと酷ってものかもしれませんね。

去年の「シアワセ」がかなり良かっただけに、ちょいと、期待しすぎたかな。


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pupa。

2008-03-03 22:57:04 | 日本のロック・ポップス
高橋幸宏師匠の新しいバンド、pupa(ピューパ)が発表になりましたね。


メンバーは、高野寛、高田漣、堀江博久、権藤知彦、原田知世、高橋幸宏。
マニアックで緻密な質の高い音楽が期待されますな。

アルバムの発売は初夏らしいですぞ。
音楽ファンは、乞うご期待!


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原田知世 live tour "music & me"。

2008-03-01 23:47:49 | 日本のロック・ポップス
行って来ました。
原田知世 live tour "music & me"。
恵比寿ザ・ガーデンホール。

やはり、原田知世というヒトは超一級のシンガーであると再認識致しましたよ。流石でした。

とは言うものの、ここ五年間の知世さんは、完全に女優業優先であり、その前の十年の音楽優先だったと思われる時代に比較すると、コンディション的には不十分な感じがしましたね。
技巧派である知世さんのヴォーカルの場合、修正が利くレコーディングよりライブの方が質が落ちるのは当然なのですが、恐らく歌いこみが、ここ数年間、足りなかったのであろうと思われる不安定さは、特に前半に少々ありました。

が、後半はスバラシかったですね。
特に「シンシア」と「色彩都市」には圧倒されました。

知世さんのヴォーカル・スタイルは、「常に声の響きに変化を持たせる」スタイルなワケで、「響かせ方」を常に意識する必要があるンですよね。つまり、自動操縦では出来ない、ギリギリのライン取りをやってるワケなんですが、後半は、ほぼ完璧なライン取りでした。

スゴかったっスよ。ホント。

ちなみに、今回のライブは、ゲストが超豪華でした。
最後なんか、大貫妙子サン、鈴木慶一サン、高橋幸宏師匠が、知世さんの横に並んじゃったりして、コレ、分かるヒトには、あんまりの豪華さに、鼻血がブブブ~、でしょ。

それから・・・!

なんと、幸宏師匠と、知世さんと、その他数人(高野寛氏などなど!)の強烈なプロジェクト(バンドって言ってましたけど)が進行中だそうですよ。レコーディングしてるって言ってました!

超スゲェ~ッッ!!!

正直なトコロ、女優としての原田知世サンにはあんまり興味がありません(ここ五年で多くの映画に出演されてますが、ワタシ、一つも見に行ってない)。
できれば、音楽優先で活動して欲しいもんです。

今日のライブでの歌声、そして、強力プロジェクトのハナシを聞くと、再び、音楽優先の活動に戻って欲しいと、本気でそう思います。



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原田知世『music & me』の悪いトコロ?

2008-01-08 22:56:15 | 日本のロック・ポップス
原田知世
『music & me』(2007)

このアルバムについては、今後も度々書くと思いますが、やっぱり、スンバラシイ出来のアルバムだと思います。

で、毎度ながら念のために言っておきますが、ワタシは、「長年の原田知世ファン」ではナイ!だから、ファンの贔屓目(耳)で、「スバラシイ」とか言っている訳ではナイ事を知って頂きたい。もう一つ付け加えますと、ワタシ、このアルバムに付いて来てるDVDは、未だ観ていない。「何でもOK」なファンならソッコーで観るでしょ?
だから、あくまでも音楽オタクの一人として、言っているワケで、ソコを踏まえて読んで頂きたいンす。

ん、じゃぁ、今回は、逆に、このアルバムの若干気に入らない部分を書いてみましょう。ハイ、3つあります。

1. 「シンシア」のアレンジと音色作り。
2. 「時をかける少女」のアレンジ。
3. ヴォーカルの音の切り方。

まず、1.です。
アレンジは、ピアノ入りのボサみたいな感じ。
そもそも、ボサに「逃げる」のは、お洒落に見せる安易な手段にも思えて、あんまり好きじゃナイ。モチロン、ボサ・アレンジでも、凄く良くなるのはタクサンありますけど、このアレンジについては、「安易」な部類に入ると思います。要するに、真似事です。で、そう感じた最大の理由は、ピアノの音色作り。ワザワザ高音をカットして、60年代のボサみたいにしてる。ジョビンの『Wave』(1967)とかの音色にしたかったンだと思うけど、ワタシ、こういうシミュレーションは要らないと思うンす。生のピアノのキラキラをワザワザ消す必要はないンじゃないかな~。あるいは、「ジョビン・プレイ、トモヨ・シング」みたいのをやりたかったのかな~とも思いますけどね。

2.については、ハッキリ言って、曲がボサ向きのコード進行じゃない。
または、ボサにアレンジするなら、もっと大胆なリハーモナイズすべきでねーのか?内声が微妙に移り変わって行くってのが、ボサの肝の一つのように思うのデスが、コレはそうなってナイ。つまり、滑らかには流れて行かない感じがあって、少々落ち着きが悪い。特にサビの後、落ち着きが悪いっス。ヴォーカル自体は、ヒジョーにスバラシイ出来だけに、勿体ない感じがします。

3.については、このアルバムに限らず、知世さんのヴォーカルの数少ない弱点の一つ。何カ所もある訳じゃないデスし、そもそも小柳ゆきみたいにドバ~っと歌って欲しいワケでもないし、伸ばせばイイってもんでもないんスが、「あら~、ソコで切るの~」と思う部分がチョットだけある(例えば「きみとぼく」の33秒あたり)。で、基本的には切り方も丁寧で非常に上手いンですけど、何カ所かだけ、切るタイミングが雑になってるトコがある訳なンす。基本的には、ブレスのタイミングのようなんで、仕方がナイと言えばそうなんデスが、全体が丁寧なだけに、ホント勿体ない。

と、このように、欠点だってあるにはある訳デスが、このアルバム、ワタシとしては、昨年買ったアルバムの中では、多分ベスト3に入ります。そんだけ、欠点を補って余りある魅力に溢れた、スンバラシイ音楽が詰ってるアルバムな訳デス。

音楽オタク推奨の、超高品質アルバム。
是非、聴かれては如何?
最大の特徴は、曲選び、人選、アレンジ、ヴォーカルなど、全てが「丁寧」であるコト。

ホントにエエで~。

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ドリームズ・カム・トゥルー『The Swinging Star』(1992)

2008-01-07 22:01:35 | 日本のロック・ポップス
ドリームズ・カム・トゥルー(Dreams Come True)
『The Swinging Star』(1992)

久々に聴いて思ったコト。

シンセ・ストリングスの音が、もう、今の耳ではダメね。
どうせなら、本物のストリングスにすりゃ良かったのにね。
予算が無かった訳でもナイでしょうに。
ま、コレが当時は新鮮だったのかな。
あと、音色づくりは、西川氏の仕事でもあったンだろうしな~、という思いも少々。・・・シンセの音色は、残念ながら、全般的に古臭~い感じ。

と言っても、楽曲も、アレンジも、ヴォーカルも演奏もスンバラシイので、トータルでは古びてはイナイのね~。

とにかく、ベースのセンスがイイ。
ヴォーカルの力量は、言わずもがなだがな。

曲によっては、出来上がりのサウンドが、○○っぽい、ってのは、本人達も分かってやってたコト。コレは、パクリじゃなくて、オマージュでしょう。ハッキリと分かり易い引用が何カ所かあるしね~。
あと、「晴れたらいいね」の後半がバカラックになって行ってたのには、今になって気が付きました。ラッパの音色とかも真似てるンすね。
相当に音楽好きなんでしょうね~。中村氏。好感持てるってモンす。
(あ、エラソーなコト言ってしまった・・・)

イヤ~、それにしても、楽しめますね。15年も前の作品なのに。
いいアルバムです。

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買えました・・・。

2007-12-22 10:51:22 | 日本のロック・ポップス
チケット、買えました・・・。
良かった・・・。



会場が小さいと、案外早く完売になってしまうという訳で、有り難や、「追加公演」。
ともかく、これで、五年数ヶ月振りに、現役唯一の女神の歌声がライヴで聴けると言う訳デス。

体調を万全にして、聴きにいくぞ。
(アミノバイタル摂って行ったりして・・・)

そう言う訳で、三月一日は、休輪日、決定。


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原田知世『music & me』(2007)その2

2007-11-29 21:58:03 | 日本のロック・ポップス
原田知世というヒトが、ものスゴいシンガーだというコトは、世間一般はあまり認識していないと思うので、この際ワタシが強調しておきます。

ホント、このヒトの歌唱力はスゲぇハイレベルよ!!!

念のため、言っておきますが、ワタシがココまでこの方に入れ込むようになったのは、ココ5年ほどの事であって、決して、25年来のスジガネ入りのファンとか言う訳ではナイのです。ハッキリ言って(何度も書いてますが)、角川映画の看板アイドル女優だった頃の原田知世には、全く興味が無かったンすよ。

私的第一次原田知世ブームは、1996年も押し迫った頃。

今、考えても実に強烈な三角コラボレーション(原田知世-鈴木慶一-トーレ・ヨハンソン)である、『clover』(1996)に収録の「100 LOVE-LETTERS」がCMソングとしてテレビから流れて来たのがキカッケです。
その後ほどなく、1997年の2月、傑作『I could be free』が発売されまして、コレは聴き込みました。コレで、原田知世というヒトは、音楽的にレベルの高いヒトだと、ワタシ、認識しました。

で、そっから5年、3~4枚のアルバムは聴いてませんで、その間、原田知世というヒトはワタシにとっては、高いレベルで音楽をやっているヒトという認識ではあっても、特別に追っかける存在でもなかったンですが、2002年春、何のキッカケかは覚えてないのデスが、1998年発表の『Blue Orange』を買いまして、そっからは、怒濤の如く、1992年以降の作品を買い漁って、聴きまくりました。

で、1992年以降の全部のアルバムが凄かった。

マニアックなサウンド。
考え抜かれた声の響かせ方。

実にトンデモなかった。

このヒトは、アイドル女優なんかでは全然ない。
作り上げるヒトだ!

ハッキリ言ってヒレフしました。

そんで、そっから3ヶ月くらい、音楽は原田知世しか聴かなかった。
ってのは言い過ぎかもしれませんが、確実に毎日聴いてました。
全然飽きませんでした。

今も飽きてない。
すげぇな~。

・・・と言う訳なんですが、長くなるので、今日のトコロはこのヘンで。

ちなみに、技巧的な歌唱力の凄まじさが一番分かるのは、前作の『My Pieces』(2002)だと思います。

もひとつ、ついで。

『ミュージック・マガジン』誌では、今回の『music & me』について、「卓越したシンガーの才気漲る」って、言葉で書いてましたね。30代後半から40代前半のヒトには、原田知世というヒトを25年前の歌唱力のママだと思っているヒトも多いでしょうから、認識を新たにして欲しいな~。

(つづく、・・・か?)

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五年振り!原田知世『music & me』(2007)

2007-11-28 23:42:04 | 日本のロック・ポップス
このヒトのヴォーカリストしての技巧のスゴさと、センスの良さ(人選を含め)があれば、最早、凡作を作る方が難しいのかもしれないデスね。
というのが、一聴した感想デス。

詳細は聴き込んでから書きますけど、いや、ホント、長く待ちましたね~。
前作の『My Pieces』(2002)から五年デスよ。長かった。

さて、この久しぶりの新作は、当然の如く、水準の高い作品に仕上がってますが、見事に地味です。ある意味、こんな地味な作品を堂々と作れるってのは、音楽作りの実力の高さの証拠ですね。人工甘味料一切なしで、素材とその調理法だけで、品の良い、滲み出す甘さを醸すって、抜群の腕が無いと出来ないデスよね。

しばらくヘビロテします。

ちなみに、五年振りのライヴがあるらしく、12/22の東京は既にソールド・アウトだそうです。すげぇショックです。来年2/22の方は、予約抽選ってのを申し込みましたけど、抽選かよ・・・。
大きな会場では、やらんのだろうから、仕方ないのかもしれないけど、行けなかったら悲し過ぎるぞ。
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松田聖子『The 9th Wave』(1985)

2007-11-16 23:11:40 | 日本のロック・ポップス
松田聖子
『The 9th Wave』(1985)

それまでの、センスの良い「40%ウェット」なアルバムとは一線を画した、透明でドライなサウンドの聖子サンの85年作品。
初期にあった音程のハズレも、この頃にはほとんど無くって、その上で、計算されたベタつかない色気で完成されたヴォーカルは、冗談抜きで、相当に大したモンすね。

サウンドは、先日チラっと触れた、大村雅朗サウンド。
全曲とも、大村氏のアレンジが施されているッス。
80年代半ばって、きっと大村氏のピークだったンでしょうね。
全編的にスッバラしいアレンジです。必聴。

サウンドを、少々ウザッたく説明すると、全くこのジャケ写通りのサウンドで、「澄んだ色彩に、輪郭がクッキリ」ってヤツです。色彩は、透明度の高いシンセサウンドでパステルに彩り、輪郭はシャープな音作りを施したエレクトリック・ギターでカッチリとナゾってマス。ホント、見事にジャケット通りデスよ。

このギターによる輪郭が、大村サウンドの肝だったと思うンすが、どうっスか、諸氏?
聖子サンのヴォーカルの完成度も、相当キテますし、一枚買っとけ、な一枚デスね、諸氏?

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ブーガルーとロードバイクと佐野元春。

2007-11-14 23:39:33 | 日本のロック・ポップス


佐野元春
『Back To The Street』(1980)

最初、LPで買ったのが、22~23年前。

色々な意味で縁があったと今、分かる。

ジャケに映る自転車。
紛れも無くロードバイクっスよ。
ほぼ確実にフレームはクロモリ。で、当然、Wレバー。
当時のニッポンのスポーツサイクルはランドナーが主役だったノだと思いますが、佐野氏、及び、その周辺のスタッフは、被写体にランドナーではなく、ロードバイクを選択したンですね。流石ッス。

さて、今や大御所である佐野元春氏ですが、このアルバムは氏が24歳になって間もなく発表されたデビューアルバムです。制作は23歳の時に進行していた筈ですが、今の耳で聴くと、佐野元春とは思えない、若気のイタリな楽曲も在ったりして、サスガに若かったンだなぁと思います。

アルバムとしても、とても名盤とは言えないデスね。
勿論、作詞作曲は全て佐野元春自身ですが、アレンジは佐野氏本人は1曲のみで、5曲はプロのアレンジャー=大村雅朗氏、そして、4曲が身内とも言える伊藤銀次氏デス(銀次氏はプロ・ミュージシャンですが、職業アレンジャーではナイ)。で、大村氏のアレンジと、銀次氏のアレンジが全然違う。ま、分かると思いますが、都会派ソロ・シンガー向けなアレンジと、ダウンタウン系バンドサウンドという違い。しかも、佐野氏自身がアレンジした楽曲のサウンドは、なんと4ビート。もぉ、統一感なしデス。
とは言っても、曲もアレンジも、それぞれにはイイんですよ。当時はよく分からなかった伊藤銀次アレンジのバンドサウンドの楽曲のイキの良さは、今、とっても好きになれるし、ある意味で産業的な大村氏のアレンジだって、ワタシ、好きですからね。(80年代半ばの大村サウンドはかなり好きデス。「そして僕は途方に暮れる」「My Revolution」とか、アルバム単位では松田聖子の『9th Wave』(1985)なんてスンバラシイよね、と思います)でも、元春~銀次サウンドで統一するってコトが出来なかったって、当時のレコード会社の限界なんデスかね~。
今の感覚なら、全曲が元春~銀次サウンドだったらもっと良いアルバムになったって分かりますけど、当時は、そういう英断もできなかっンでしょうね。海の物ともヤマの物とも分からぬ新人で、冒険は出来ないっスもんね。

あぁ、そして、もうひとつの縁でスがね。
あの「アンジェリーナ」の冒頭の歌詞です。

「シャンデリアの街で眠れずに
 トランジスターラジオでブガルー」

分かりましたね?
ワタシのハンドルネームであり、60年代末期にニューヨークで爆発的に流行した音楽、boogaloo(またはbugalu)が、歌詞に入ってます。佐野氏は、この、60年代末期に短い間だけ流行し、そんでアット言う間に廃れた、時代の徒花であるブーガルーを、その10年後に、ニューヨークから遠く離れた極東・東京で、しかも、ブーガルーなんて縁が無さそうなヒトビトに向けた楽曲に登場させていたのデス。

ヒトが目を向けていなくても、価値があるモノって、このヒトには分かるんでしょうね。佐野元春というヒトのセンスは、やっぱ、スゲェと思います。





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みゆき姐さんが教えてくれた「歌」と「音楽」の違い。

2007-11-13 00:31:18 | 日本のロック・ポップス
例えばaikoさんが好きだと言っても、ワタシの場合、歌詞は二の次なんであって、どうも、聴き方が違っているノではないかと思っていたのですが、あぁ、その秘密は、みゆき姐さんがバラしてくれた。

中島みゆき
『愛していると云ってくれ』(1978)

この、みゆき姐さんを代表する名盤。
一曲目が、コレは、明確に朗読であって、音楽ではナイのデスが、「今夜は 泣くと ・・・・・・思います」というフレーズのあと、間髪入れず、絞り出す、正に絞り出すような「怜子」がまずスゴイ。この冒頭、この瞬間は、ホントに相当なモンなのですが、ココで、あぁ、コレって映画とかドラマなんだと、分かった。
そもそも、あの震え声の中島みゆき唱法って、音楽的ではナイですからね。

で、その極めつけ。
五曲目の「化粧」という曲の、4分あたり。
「バカのくせに 愛してもらえるつもりでいたなんて」ってフレーズのとこ。
「いたなんて」の「た」から後の崩れ方、崩し方。
凄まじいデス。完全に座り込んで、ヘタリ込んでます。
情景が見えるもんね。
この曲は、ココ以外でも、凄まじい崩れ方を随所で見せる、ホントにスゲぇ歌唱なんですが、やっぱり、コレは相当「芝居」に近い。

で、ようやく分かった。
歌というヤツは、多くのヒトにとって、ドラマとか映画の一番イイトコロを切り取ったようなモンなんだべ、と。歌詞の前後のストーリーは自分の想像で補って作って、最も感動できるように自分で再構築した、主演が自分の映画の最高潮のクライマックス、そこに流れて来る最高にドラマチックなBGM、その合わせ技が「歌」なんだべ。つまり、映画のクライマックスを、たったの5分で味わえる、そんな装置が「歌」なんだべな、きっと。

あぁ、氷解、氷解。

「音楽」の一ジャンルだと思っていた「歌」が、実は「音楽」とは別ジャンルなんてね~。まぁ、衝撃デスなぁ~。

とは言え、日本語の「歌」がそもそも、「Song」とは別物であってサ、「和歌」ってモノの存在からも、ホントは、それは分かって居たのです。が、やっぱり「音楽」とは別の存在の「歌」を、こうまで具体的に明確に見せられると、ショックだな~。

ただし、どっちがイイとかワルイとか言う話ではナイですからね。
どっちも、それぞれにスバラシイものでアリマスから、フツーは考える必要なんてナイんでしょうね。

ソレにしても、みゆき姐さんは、「感情」である「歌」と、「生理」である「音楽」の橋渡しを、「歌」の側から長年担っているンだな。やっぱり、希有なスゲェ人デス。

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Perfume「ポリリズム」(2007)

2007-10-14 17:26:50 | 日本のロック・ポップス
全面的にヴォコーダー系のエフェクトをヴォーカルに施した楽曲。
要するに、あの、ロボット・ヴォイスが全面的に展開されるワケですが、コレ、相当に、秀逸なテクノポップっスね。

この曲は、NHKと公共広告機構の共同の環境・リサイクルキャンペーンのCFソングだそうで、ワタシも確かに、そのCFで知りました。で、聴いた瞬間、中田ヤスタカか、と思いましたが、やっぱりそうでした。

ま。音楽を良く知っているヒトが計算尽くで作ったアザトイ音楽デスので、オリジナリティは感じませんし、飽きも早いデス。

ですが、秀逸だと思います。
割とオススメ。

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