ぶーくん読書録

今まで読んできた本について、いろいろ書いてみる。
ほとんど、ネタバレ!!

ねじの回転―February moment  恩田 陸

2010年02月08日 | 恩田 陸
2005年 
集英社文庫
☆☆



歴史にはIFは無い、しかし、あのときこうだったらと考える事がある。
たとえば、織田信長があの日、本能寺に行かなければとか、
徳川慶喜が大政奉還しなければとか・・・
そして、五・一五事件で首謀者達の刑が重ければ二・二六事件も起こっていたかどうか・・とか、

この本は、AIDSという病が蔓延して多数の人が死んでいった。
国連は過去の時代に行き、この病が発生しないように”いじった”のだが、
そのことで、さらなるHIDSという病を発生させてしまうことになる。

そこで、今度は世界が変わる幾つかの分岐点を
もともとの状態にする為のプロジェクトが始まる。
その選ばれた歴史の一つが、陸軍の青年将校が1936年2月26日に起こしたクーデター未遂事件、
二・二六事件である。

歴史の再生中に時々挟まれる物語がある。

再生中に”史実”ではない方向に向かった時に挟まれる物語に
日本がアメリカの中の一つの州になっているという部分があった。
それは、”史実”ではこのとき死ななかった人物が死亡したことにより起こる。

国連に協力している、首謀者の一人の将校が
歴史を変えようと考える、
国連クルーは”国連”のシナリオになるように躍起になる。

今、自分が感じている歴史は本当の”史実”なのか

東條 英機を殺害してきたという件があった。
それで、第二次世界大戦での日本の行く末が変わると・・
しかしそれはリセットされてしまう。

ああ、なるほどうまいこと考えるな~とただただ感心した一冊でした。

ねじの回転―February moment (上) (集英社文庫)


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