ぶーくん読書録

今まで読んできた本について、いろいろ書いてみる。
ほとんど、ネタバレ!!

アンドロイドは電気羊の夢を見るか?  フィリップ・K・ディック

2013年06月10日 | 小説-日本-
1977年
ハヤカワ文庫 SF

☆☆

こういうSF物は、初めにその世界観を自分の脳内に構築することから始めないといけない。
まず、この世界は最終戦争後であること、
どうやら、その戦争は核戦争で汚染のため、人類はほかの星に移民しているか
もしくは少数派であるが、地球にとどまっているかであること。
アンドロイドと人間が共存した世界であること。
そして、生物のほとんどが絶滅して、
生き物は大変高価であるが、
自分が”人間”であることの証として、ペットを必要としていた。



主人公リックは、犯罪を犯したアンドロイドを狩る賞金稼ぎを生業としていた。
”生きた”羊を飼っていたが、その羊が死んだあとは電気羊を飼っていた。
そんなある日、仕事の指令が入る。
火星で犯罪を犯した8人のアンドロイドを始末するということだった、
このアンドロイドは、ネクサス6型という、非常に高性能なアンドロイドで
学習して”感情”を持つ。

リックはネクサス6型を見極められるかの調査をするため、
製造元のローゼン協会へ向かう、そこでレイチェルと出会う。

レイチェルに好意を持ったリックは、
同時にアンドロイドに対して、人間に対するような感情をもつことで、
自分の仕事に不安を覚えるが・・・

物事に感情移入できるのが”人間”であり、
アンドロイドには持つことができないもの、
さらに、”人間”であっても、非適合者であれば”人間”として扱われない.
人間らしくあるために、宗教を信じることで感情移入をする、
または、”生きた”ペットを飼うことで感情をコントロールする世界.

映画「ブレードランナー」の原作とのことで、映画は見てないのですが、
結構原作と違っているということなので映画も是非見てみたい。

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