goo blog サービス終了のお知らせ 

ぶーくん読書録

今まで読んできた本について、いろいろ書いてみる。
ほとんど、ネタバレ!!

歌枕殺人事件 内田 康夫

2006年02月06日 | 内田 康夫
1990年7月 
双葉社 
浅見家恒例のカルタ大会で知り合った朝倉理絵の父親は歌枕をめぐるたびを趣味としていた。
ところが、三年前、末の松山を見に行ったっきり変死体として発見されるのだ。
そこで、浅見光彦と朝倉理絵は理絵の父親の死の真相を突き止めるべき、旅に出るのだ。
ところが、そこで、さらに十二年前の女性教師の死にあたり、その女性と理絵の父親の事件につながりがあるのではないかと、調査をするのだが、以外な人間がこの二人とかかわっていたのだ。
浅見光彦シリーズでは、光彦が完全に追い詰めることなく、最後は釈然としない終わり方をする事が多い。この作品もそうである。
やっぱり、悪は悪なのだが、人の良さがでるのだろうか・・・・

鐘 内田 康夫

2006年01月31日 | 内田 康夫
1993年10月 
講談社ノベルズ 
浅見光彦がよる自宅にいる時に檀家世話人を務める聖林寺の鐘が鳴った。
しかも、鳴る筈の無い変な時間帯であるため、光彦も不吉な予感をかんじるのだが、そのとおり、その鐘に血が滴っていたという住職の話を聞いたのだ。
それから約10後に隅田川に男の変死体が発見されるのだ。
その男の顔には、聖林寺の鐘の文様がついていたのだ。
そして、その男のポケットから出てきた”琴電”の切符を頼りに推理を開始する。そして、その先には自殺を装った殺人事件に遭遇し、ある同人誌の存在に気付く。過去の雪山の転落事故、飛び込み自殺、鐘の文様の死体それらが一つにつながっていく時、同じ文様を持った7つ目の鐘の謎が解けていくのだ。

幸福の手紙 内田 康夫

2006年01月26日 | 内田 康夫
1996年10月 
実業之日本社 
井の頭公園でバラバラ死体が発見された。
その後、雑誌記者の長谷が殺害され、さらに世田谷のマンションで女性が毒殺された。
一見別々の事件のようだが、奇妙につながっていたのだ。
長谷の「半分の馬」という言葉を頼りに、浅見光彦は北海道十勝へ飛ぶ、「半分の馬」「ニッショー」の二つの言葉が意味する事をさがすため、グリュック王国からカナディアン王国へのみちすがらになにかヒントがないか、探していたところ、偶然、「神田日勝」という画家の記念館に行き当たり、そこで日勝絶筆の半分の馬の絵を見つける。そこから、幸福の手紙と不幸の手紙にいきつくのだが、犯人は一つの秘密を守る為にちょっとした勘違いで殺人を犯していくのだ。
ところで、この神田日勝・・・十勝出身の私は、結構知っているのだ。
町の公民館に作品が飾ってあったり、なにかしら作品を目にする事が多かったきがする。
この本を読んで、それほど知名度が高くないといいうことに驚いたのだ。

イーハトーブの幽霊 内田 康夫

2006年01月22日 | 内田 康夫
1997/6/1 
中央公論社 
浅見光彦は岩手県花巻祭りの取材中「イギリス海岸」での死亡事件を知る。
さらに「さいかち淵」での毒殺死体・・・宮沢賢治ゆかりの地での”みたて”殺人。
光彦は、これで「銀河鉄道」が出てくれば完全に宮沢賢治の世界だと、感じていた頃またもや一人の男が電車の下敷きとなって死亡したのだ。
話の根源は子供の頃の転校生(風の又三郎)へのいじめとかなしい事故だった。
しかし、今回、宮沢賢治をモチーフにしているのだが、あんまりパッとしない・・・
読んでいて、宮沢賢治の雰囲気がまったく感じられないのだ。
しかも、電車に轢かれて死ぬ=銀河鉄道というのはいただけなかった。
あくまでも、銀河鉄道は、川でおぼれて死んでしまったカンパネルラと共に汽車に乗って旅をする。それなら、やはり死んでるところは川であってほしかった。
からすうりの灯篭でも一緒にしておけばわかりそうなものだ。
わたしは、宮沢賢治がすきであるので、今回の作品はちょっといただけなかった。

氷雪の殺人 内田 康夫

2006年01月16日 | 内田 康夫
2001年9月 
実業之日本社 
西嶺通信機のエリートビジネスマンが、北海道の利尻島で変死をする。警察では、自殺として処理されたが、ある人物が浅見光彦に再調査を依頼した。西嶺通信機は防衛産業にも精通していた。利尻島での変死は、殺人事件だと直感した光彦は事件を追ううちに1枚のCDを手に入れる。そこには、西嶺通信機と防衛庁の癒着に気付き兄をも巻き込み、事件の解明をするが・・・・納得の行かない結末だが、そうせざるを得ない社会の仕組みに歯噛みする。

贄門島 内田 康夫

2006年01月11日 | 内田 康夫
2005年1月 
実業之日本社 
浅見光彦は取材のついでに、21年前父親が海難事故にあった時に助けられたという美瀬島の人々にお礼を言う為、島へ渡る。
その際、房総半島で会った平子というルポライターも一緒に渡ったのだが、島で行方知れずとなる。
時期を同じくして、光彦の父と交流のあった、代議士の秘書である増田が水死体で発見される。
さらには、元、美瀬島で教鞭をとっていた石橋洋子が失踪するのだ。
それらすべてが、美瀬島へとつながっていく。
外部を遮断し、治外法権のような生活を営んできた島の秘密を知った光彦は・・・・・戦前戦後の朝鮮半島の話など、かなり深い話となっている。

札幌殺人事件 内田 康夫

2006年01月04日 | 内田 康夫
1994年12月 
光文社 
札幌のイベント会社の専務春恵は社長で夫である伸夫の行動に不審を抱き、かつての部下である戸田に夫と交流のあるプロモーターの白井の身辺調査を依頼する。
ところが、その戸田が白井を追って札幌で失踪してしまうのだ。
そこで、浅見光彦に戸田の行方を探してくれるように調査を依頼するのだが、そこで光彦を待ち受けていたのは、北大植物公園での殺人事件と、ひかり公園での殺人だった。
さらに、さっぽろドーム建設に係る北海道開発局と、産業スパイ、事件の根はかなり深いところで、一つに繋がっていた。最後に白井が取った行動とは・・・・今回の浅見光彦の役割は、結局白井の引き立て役に終止していたような気がする。

鄙の記憶 内田 康夫

2006年01月03日 | 内田 康夫
2000年11月 
幻冬社 
静岡県の寸又峡で二人の男が相次いで殺害される。
浅見光彦はその謎に挑む、ところが共に謎を追っていた記者が、秋田へと向かいそのまま行方知れずになってしまう。
秋田で、資産家の老女の強盗殺人という事件に端を発し、人間関係が蜘蛛の糸のように絡み合う。
ある一家の障害事件から、ある刑事の家族の死の原因・・
ちょっとの時間のずれで起らずともよい殺人が起きてしまう。
浅見光彦の今回の解決方法は・・・

崇徳伝説殺人事件 内田 康夫

2005年12月28日 | 内田 康夫
1998年7月 
ハルキノベルズ 
特別養護老人ホームでの事件の写真のネガを、他の人間と間違えられて光彦が手に入れる。
ところが、本来そのネガを受け取るはずであったフリーライターが殺害されたのだ。
そこから、白峰園グループの確執が崇徳上皇の伝説と似ている事に気付く。
愛情が深いがゆえの憎しみが事件の根本で物悲しい結末なのだ。

ユタが愛した探偵 内田 康夫

2005年12月25日 | 内田 康夫
2001年12月 
徳間書店 
ユタとは沖縄のいわゆるイタコのような人である。
簡単に言うと、霊感のある人とでもいいましょうか、今回、浅見光彦は沖縄で死体として発見された「裏の真相社」の編集長・風間が自殺なのか、殺人なのかを調べてほしいと、依頼される。
すると、以前に彦根で行われたブクブク茶会のニュース番組に出ていた、ユタでもある式香桜里と風間の関係に気付く。
さらに、その関連は、香桜里の両親の事故死の真相にもつながっていく。
難しい解決である。

ランキングに参加しました

人気ブログランキングへ