ぶーくん読書録

今まで読んできた本について、いろいろ書いてみる。
ほとんど、ネタバレ!!

1Q84 BOOK 3 村上 春樹

2011年01月29日 | 小説-日本-
2010年
新潮社
☆☆


Book3に入ってから、物語は
天吾
青豆
そして、牛河の3人の話になる。

天吾は眠り続けている父のものとへ行く、
そしてふかえりは天吾の部屋に留まるが、
天吾の留守中にNHKの集金人と告げるものがドアの前に現れる。

青豆は自分の中に新しい命が宿ったことに気付く、
青豆はその小さなものは天吾の子だと確信する。
そして、天吾と会うために毎日公園を見続ける青豆の部屋のドアの前に
NHKの集金人と告げるものがあらわれる。

牛河は教団の依頼により青豆の行方を探すが、
その過程で、天吾と青豆のつながりに気付き、天吾の住むマンションに潜伏する。
そして、その部屋にもNHKの集金人と告げるものがあらわれる。

天吾が留守の間にあらわれたというNHKの集金人を自分の”父”ではないかと考える。
そして、この集金人がおとずれるあいてには”二つの月”が見えている。

ある意味、牛河により天吾と青豆の距離が近づいていく、
そして、牛河は役目を終えてリトルピープルがくうきさなぎを作る。

天吾と青豆は1Q84の出口を出ていくが
しかし、その1984の世界は初めの1984とはなにか違う、
その違いは本当に違うのか、違わないのか今はまだわからない。

3冊目にして二人はようやくめぐり合うことができて
ここで終了すれば、究極の純愛小説のようにおもうし、
これで完結するとある意味美しいなともおもうが、
BOOK1が4月ー6月
BOOK2が7月ー9月
BOOK3が10月ー12月
と、いうことはこの先BOOK4の1月ー3月があるということだろうな・・・
さらに、牛河からつくられたさなぎの謎ものこる
高速道路の女性というピースがまだ明確な登場人物としてでていないし、
もどってきた1984がもともといた1984のミラー反転の世界かもしれないという示唆があること、
教団の謎、青豆の中の小さなもの
まだなぞはたくさんのこっているが、
この3巻目で終了でもいいような気がする。


踊るベリー・メリー・クリスマス―フルメタル・パニック!  賀東 招二

2011年01月20日 | 賀東 招二
2003年
富士見ファンタジア文庫
☆☆


以前、修学旅行のために乗り込んだ飛行機がハイジャックされた。
そのお詫びにと、クリスマスに一泊二日で豪華客船へ招待された。

しかし、宗介はミスリルでの用事を理由に不参加となる。

そして、当日、
なんと今度は、シージャックに合うことになる。
ところが、このシージャック犯、かなめにとって見覚えのある面々だった。

前回の香港での事件の際、
この豪華客船でのアマルガムの作戦に気付いたミスリルのSRT部隊は部単独で
”シージャック犯”のふりをして潜入するが・・・

小型ASが大量に搭載されていたことで、苦戦を強いられるもかろうじて切り抜けることができた。

長編シリーズもアマルガムの謎が深まってきてどんどん面白くなってきた。


あてにならない六法全書?―フルメタル・パニック! 賀東 招二

2011年01月19日 | 賀東 招二
2002年
富士見ファンタジア文庫



慢性的な部室不足の中、部屋が一室空くという。
そこで、部室を持っていない部の壮絶な部室争奪戦がおこなわれることなった。
その戦い方は、
各部の精鋭がより多くナンパをした部の勝利ということだった。
の「ままならないブルーバード」

先の戦いで厳重な検査と整備が必要になった潜水艦、その艦長であるテッサはこれを機に
休暇をとることにしたのだが、
その休暇先が陣代高校への短期留学だった。
マデューカス中佐のプレッシャーに耐えながらのテッサの護衛でさすがの宗介も・・
の「女神の来日」

の全6編

長編シリーズはシリアスでスピード感のある作品だが、
こちらの短編シリーズは学園コメディとなっている。
しかし、6冊目となって若干息切れ気味なのか・・・
今回はあまり面白いとおもうのが無かったような気がする。

1Q84 BOOK 2  村上 春樹

2011年01月18日 | 小説-日本-
2009年
新潮社



青豆と天吾はそれぞれ離れた位置から一つの場所へとつながりつつある。

青豆は宗教団体の代表を暗殺するべく接触する。
しかし、その代表は青豆がなにをするのかお見通しだった。
そして、青豆に自分を殺せば青豆の命は失われるが天吾は助かる。
しかし、殺さなければ天吾が死ぬことになるといわれる。
青豆はずっと思い続けてきた天吾を生かすことを選択し、
無事仕事を終わらせて、
ある賭けにでる。

天吾は施設にいる父親の元へ向かう、
そこで自分の血が父親とつながっていないことを確認する。
年上の彼女が消えてしまった。
そして、編集者の小松も消えてしまう。
天吾のまわりで何かが変わってきてそれはまるで
自分で書き直した「くうきさなぎ」の世界に入れ替わり
その象徴が2つの月であると気付く。


青豆と天吾がお互いに中学の頃の恋心を抱きつつ今に至るため
二人の間は”純愛”というものになるのだろうか
そのため、それぞれの奔放な行為の記述や
宗教の代表者による少女への行為など、
いい加減、もういいですよ・・・と、言いたくなる部分もある。

簡単にすると、
1Q84の世界で青豆と天吾はめぐりあえるでしょうか?と、言う話だと思う。

本の世界1Q84と現実のゆがみ、ちょっとドグラマグラ的かなと思うが、
今のところだとわたしはドグラマグラに軍配だな・・・
実際、文体は読みやすいのに、苦痛があるのも事実だ。

どうにもならない五里霧中?―フルメタル・パニック! 賀東 招二

2011年01月11日 | 賀東 招二
2001年
士見ファンタジア文庫



美樹原組の組員は弱いこのままでは龍神会にシマを荒らされる一方である。
そこで、宗介に白羽の矢が立ち、軍隊式で鍛えるのだが・・
の「仁義なきファンシー」

老人が故あって会うことができなかった孫に会いに来たのだが
手土産の”大切なもの”をスられてしまう。
行きがかり上、宗介が探しものを取り返すため捜査を始めるが・・
の「迷子のオールド・ドック」

船長のテッサは前日それと知らずマオにお酒をのまされ正体不明に・・
その時、なくしてしまったぬいぐるみと記憶を取り戻すため、
艦内を捜索するが・・・
の「わりとヒマな戦隊長の一日」

の全6編
相変わらずのドタバタコメディで、笑ってしまう。

たぶん、これでシリーズの半分くらいは読み終わっただろうか・・

1Q84 BOOK 1 村上 春樹

2011年01月09日 | 小説-日本-
2009年
新潮社



昔、村上春樹の作品が好きだった。
「羊をめぐる冒険」を恩師に紹介された、「ぶーくんならきっと気に入るよ」と、言われた。確かに面白くて、しばらく読み漁った。
とくに、羊男がでてくるのは実に面白かった。
そして、ノルウェイの森が発表され、その装丁の美しさに魅了された。
上巻が赤、下巻が緑でシンプルだがクリスマスのようなデザインがとても気に入った。

そして、わくわくして読んだ・・・・
それ以降、村上春樹氏の作品は読んでない。

今回、超!久しぶりに作品を手にした。

青豆は”仕事”に向かうためタクシーに乗っていたが、
首都高速で渋滞に巻き込まれる
仕方なく、高速道路の非常階段から下の世界へ下りることにした。
青豆は滞りなく仕事を終えるが、
この日から、世界がすこしづつ変わっていって・・

天吾は小説家のたまごであるが、小説の新人賞の応募作を読む仕事をしていたが、
その中に、気になる作品を見つける。
ふかえりという少女が書いたものだが技術も表現力なくそのままでは賞をとることは困難だった。
そこで、編集者とともに天吾が書き直しすることになる。

青豆と天吾の物語を交互に語られていくが
天吾がいるせかいは月が二つ
青豆は首都高のフェンスを越えたときに
いままで、ちがう歴史があり月が二つある世界に迷い込んだことに気づく
そして、その世界を前にいた世界1984と区別するため1Q84と名付けた

別々に語られる二つの話が少しづつ一つにつながっていく先に
”山梨”を拠点とする”新興宗教”があり、なにかを彷彿とさせる。

どちらのパートも、
”性”についての話がおおく、たぶん二人の主人公は過去につながりがるようで
その二人の純愛みたいなのを表現したいために、
しつこく書いているのだとおもうが(ただ、まだ1冊目なので自分の推測にしかならないが)ただ、またこの話か・・と辟易するのも事実だ。

この先どうなっていくのか、気にもなるが若干めんどくさくもある。
2冊目3冊目をおいおい読んでいくことにしよう。

終わるデイ・バイ・デイ上下 ―フルメタル・パニック! 賀東 招二

2011年01月06日 | 賀東 招二
2000年・2001年
富士見ファンタジア文庫
☆☆



いつものごとく、宗介が学校で騒動を起こしているときに呼び出しがかかる。
ダナンのシージャックでの内通者を追い詰めている
クルツとマオの援護だった。

シチリアのマフィアのもとから、
内通者を拘束するも、マフィアのASに攻撃され間一髪のところで
ミスリルの見知らぬASに助けられる。

作戦終了後、宗介は東京にもどり
平和な日常生活を送る、そしてかなめとの距離を縮めつつ
あらためて、自分のやるべきことを再確認する宗介に本部からの指令のメールが届く。

かなめの護衛任務からの解任と今後一切の接触を禁じる指令だった。
そして最重要課題としてアーバレストでのラムダドライバの起動に専念するように命令される。

組織への不満と、アーバレストへの不信で
作戦行動中の香港で任務を放棄し町をさまよう。

その香港では、ラムダドライバを搭載したASが単独で破壊行動を起こしていた。

ミスリルの仲間やかなめや陣代高校のクラスメイトと過ごすうちに
今まで持たなかった感情を持ち始めた宗介の”人”としての成長が描かれていて
ここまでシリーズを読んできた中で、一番面白かった。

同情できない四面楚歌?―フルメタル・パニック! 賀東 招二 

2011年01月04日 | 賀東 招二
2000年
富士見ファンタジア文庫




知性、品格ともに備わる変人の生徒会長の過去の調査をはじめたかなめと宗介
本来なら、もっと上の高校に入るべき人がなぜこの学校を選んだのか・・
の「追憶のイノセント」

曹長に昇進して、部下を選ぶために訓練所に向かう。
クルツと宗介との出会いを描いた
「エンゲージ・シックス・セブン」

全5編の短編

今回の短編集はなんとなくパワーがないような感が・・・
基本的に、このシリーズの短編集は
お約束的なワンパターンなのだが、
それがなんとなく安心して読める。
しかし、ちょっと息切れのような感じだった。

揺れるイントゥ・ザ・ブルー―フルメタル・パニック!  賀東 招二

2011年01月04日 | 賀東 招二
2000年
富士見ファンタジア文庫
☆☆



かなめをメリダ島へさそった宗介、うきうき気分のかなめだったが、
実はテッサからの要請だったと知り不機嫌になる。

しかし、不測の事態が生じて
乗っていたセスナから直接、テッサの乗っている潜水艦へ向かうことになったのだが・・・

艦内では、潜水艦トゥアハー・デ・ダナンの一周年とちどりへの数々の事件の解決にたいするお礼のパーティが開かれていたが、
現在とある島での武力抗争の鎮圧に向けての作戦行動中で、作戦海域へ向けて航行していた。

作戦中、宗介はアーバレストと共に戦うが、
ラムダドライバの起動に失敗する。アーバレストへの不信感を募らせながら
艦に帰還するが、
仲間の裏切りにより、トゥアハー・デ・ダナンを敵に占拠されてしまう。


短編と違い、長編はシリアスで戦闘が中心である。
こちらは、ハラハラドキドキの展開で、読み応えがある。

自慢にならない三冠王?―フルメタル・パニック!  賀東 招二

2011年01月03日 | 賀東 招二
1999年
富士見ファンタジア文庫




フルメタの短編集

恭子がウマのきぐるみの変質者におそわれポニーテールにされてしまう。
そこで、かなめが囮になりその護衛として宗介はぼん太くんのきぐるみで待機するのだが・・・
の「押し売りのフェティッシュ」

何事にも動じない宗介を驚かせようと、
幽霊がでるという廃院へ誘うことに。
ところが、次から次へと不可解なことが起こって・・・
の「暗闇のペイシェント」

ひょんなことから、ミスリルの大佐であるテッサとSRTのAS操縦士のマオがけんかをする。
喧嘩の決着方法として、
ASによる勝負をすることになるが、
SRTの曹長をつとめるマオに対してAS搭乗経験0のテッサが立てた作戦とは・・
の「猫と仔猫のR&R」

など全6編

短編集は、基本的にコメディタッチなので、
肩肘はらずに読めて面白い。

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