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ぶーくん読書録

今まで読んできた本について、いろいろ書いてみる。
ほとんど、ネタバレ!!

QED 伊勢の曙光  高田 崇史

2012年04月03日 | 高田 崇史
2011年
講談社ノベルス
☆☆


長く続いたシリーズが終わってしまうのはちょっとさみしいものがある。
薬剤師、桑原崇と棚旗奈々が
現代に起こった事件を歴史のミステリーとともに謎を解くというシリーズである。

町おこしの為、海風神社の秘宝である鮑真珠「天の雫」をもって上京した神職が
何者かによって殺害される。
さらに、後を追うように一緒に上京していた神職の姉が自殺する。

ジャーナリストの小松崎の元に神山禮子が現れ、
今回の事件の容疑者とされている幼馴染を助けてほしいと話を持ち込んでくる。
小松崎はそこから崇に話を持って行くが、
場所が伊勢と言うことで崇は”伊勢神宮”の謎を解くということを条件に引き受ける。

いつものごとく、現在の事件についてはちょっと微妙ですが、
歴史ミステリーの部分は
神話の根本に踏み込んだ内容で面白かった。

伊勢神宮が本当に祀っているのは誰なのか。
天照大神は男神か女神か・・
実は、わたしも世界的に見て太陽神が女性と言うのが珍しく、
どちらかというと太陽=男性、月=女性の中で
なぜ、天照大神は女性なんだろう?と、思ったことがあった。
今回の謎解きで、
「あああ・なるほど、そういう解釈もあるかもしれない」と、
納得する部分もあり、面白かった。

さらに、今回はQEDシリーズの最終ということで、
結構、全員集合的な感じなのと、
崇と奈々の関係に決着がついて、
親ではないけど、ほっとしましたww

二人の今後も知りたいので、
スピンオフなどで二人のことがでてくるいいな~と、思いました。

カンナ 出雲の顕在 高田 崇史

2011年11月25日 | 高田 崇史
2011年
講談社ノベルス



盗まれた社伝を取り返すために、
忍びの末裔で出賀茂神社の跡取り、鴨志田甲斐が活躍するシリーズの
第8弾である。

はっきり言って、面白くないシリーズであるが、
QEDの作家であるので、いつかは面白くなんじゃないかと
ずっと、読んできた・・・
そして、前回はようやく面白くなってきたかもしれないと思ったが・・
気のせいだったようだ。

今回は、ますますひどくなってきて
この作品をいったいどうしたいのか・・
と、いうよりも出す本を間違えているというか
講談社ノベルは当たり外れが多く、奇想天外なものもあるが、
この作品は、それよりもちょっとキテる・・
ライトノベルで出すほうがよかったなじゃないだろうか的な話になって来た。

社伝を持った諒司が出雲に竜之介を呼び出し、
竜之介の家系の秘密を打ち明ける。
そして、一連の謎を話し始めるのだが、

それが、天照大神系の天皇家と月読大神系の天皇家があって、
今は、天照系であるが、月読系の末裔である竜之介を担ぎ出し、
日本の根本の仕組みをかえようということであるらしい・・

ただ、なんかシナリオとか雑だし、
今回は大国主と素戔嗚の謎を考査しながら
天照と月読の謎にせまるのだが、
その謎解きも、
え~~~~~っ・・・と、読んで困惑するレベル・・

でも、ここまで付き合ってきたので
このシリーズが終わるまでは付き合っていきたいと思いますが

・・・

はやく、終わらないかな・・・

カンナ 天満の葬列 高田 崇史

2011年06月18日 | 高田 崇史
2011年
講談社ノベルス




出賀茂神社の跡取りで忍者の末裔である甲斐が
盗まれた社伝の行方を探しながら、歴史の謎を解くシリーズの第7弾。

実際、あまりすきなシリーズではないが、
ほとんど惰性で読んでいる。

今回は、菅原道真が大怨霊といわれる訳を考査する。

丹波が何者かに襲われ、海に投げ込まれ怪我を負った。
大学に復学した貴湖は急ぎ帰郷する。
丹波が拉致される際に聞いた声が志乃芙に似ていると聞き
甲斐は志乃芙に会いに行くが・・

連絡を受けた龍之介も
謎の組織に襲われかけたところを諒司に助けられる。

甲斐は、婚約者の”家”に狙われることになる。

物事が一気に動き始めて、ようやく面白くなってきたな・・と、いう印象を受けた。

鬼神伝 神の巻 高田 崇史

2011年04月22日 | 高田 崇史
2004年
講談社




二つ驚いたことがある。

一つは、この作品は映画化されるということだ
鬼神伝

もう一つは、この本はシリーズの2作目で1作目を読んでいないということ・・・

高田崇史氏のQEDシリーズが大好きで、最新作はまだかまだかと首を長くして待っているが、
なかなか出ない。
そこで、氏の他作品を読んでいるが、
この作品は、児童書のような感じの本である。

いかんせん、前作をよんでいないので作品中で理解するほかないのだが、
主人公天童純はひょんなことから平安の時代にタイムスリップする。
そこで、初めは人間の側で鬼たちと戦っていたが、本当の敵とはなんなのかを知り鬼たちのともに人間に戦いを挑んだらしい、さらには純は素戔嗚の末裔で草薙の剣を振い、雄龍霊(おろち)を駆り戦いに勝利したといのが前作らしい(読んでないのでわからないが)

そして、この作品では
またもや、平安では戦が勃発して、純の力が必要となり鬼たちに召還される。

この本だけを読んでいるとイマイチわかりにくいかもしれないが、
高田氏のほかの作品を読んでいくと、平安の人間というのは、「貴族」に限定され
鬼とよばれるものの中には、朝廷にたてつく人々も含まれている。
この作品は、単純に「貴族」VS「八百万の神や鬼」と言う図式で
貴族たちと言っても、貴族が召還した「神」との戦いとなっている。

貴族との戦いに勝機を見るも、はかりごとにより雄龍霊が石に戻され窮地に立つが、
窮地を救ってくれたのは、大切な仲間だった。

カンナ 鎌倉の血陣 高田 崇史

2010年08月31日 | 高田 崇史
2010年
講談社ノベルス
☆☆



なんや、かんや言いながら読んでしまう「カンナ」シリーズであるが、
今回は、舞台が鎌倉ということもありなかなか面白かった。

主人公、鴨志田甲斐は婚約者とともに
鎌倉で行われるお茶会に招かれていくことになる。

そこで、お茶会の主催者とその息子が殺害されるという事件に遭遇するが・・

源氏が三代で絶えた理由の考査と主催者親子の死に関するなぞが解けていく。

QEDシリーズのように、明確に謎解きをするわけではないし、
現在の忍者合戦的なところが、やっぱりいまいち性に合わない・・・・・

しかし、このカンナシリーズのなかでは面白かった。

カンナ 戸隠の殺皆 高田 崇史

2010年04月19日 | 高田 崇史
2010年
講談社ノベルス



盗まれた出賀茂神社の社伝「蘇我大臣馬子傳暦」をめぐる謎を解くシリーズである。

今回は、長野 戸隠にある隠岩戸宮を訪れたところ、
宮司の殺害現場に行き当たる。
「傳暦」をめぐる、組織間の対立に、
天照大神の天の岩戸伝説、戸隠に伝わる鬼女「紅葉」そして、九頭龍神の
謎が一つに繋がる。

QEDシリーズに比べて、歴史ミステリ部分が弱く、
現在の忍者の話がメインとなっているので、なんとなく物足りないが
毎回、今度こそは!と、思って読んでしまう・・・



カンナ 戸隠の殺皆 (講談社ノベルス)

QED 出雲神伝説 高田 崇史

2009年12月24日 | 高田 崇史
2009年
講談社ノベルス
☆☆


今回は、出雲神流をめぐる事件と歴史の謎をといていく。
いつものことながら、事件のミステリ部分はおいておいて、
出雲の起こりは、奈良なのか島根なのかという謎がなかなか面白かった。

大国主や野見宿禰は何度もQEDに出て来たので、
おさらい的になっている。

ただ、出雲神流は遥か昔に存在した忍び集団であるという話と、
出賀茂神社がでてくるあたり、
「カンナ」シリーズとシンクロさせるのだろうか?


QED 出雲神伝説 (講談社ノベルス)

毒草師 白蛇の洗礼 高田 崇史

2009年10月08日 | 高田 崇史
2008年
朝日新聞出版





“毒草師”の御名形史紋が活躍するシリーズである。

今回は、濃茶の席で殺人事件が起こる。
西田は編集長に茶道を習いに行き、あわよくば事件の取材をするように言う。
不承不承ながら、お稽古を始めるも、そのには素敵な女性との出会いが・・・・

ところが、その彼女に疑いがかかり、その疑いを晴らす為に調査を始める。
千利休はキリシタンであったという話が主軸にあり、
利休=キリシタンの謎解きと”毒体質”をからめて事件を解決する。

毒草師 白蛇の洗礼

カンナ 奥州の覇者 高田 崇史

2009年07月23日 | 高田 崇史
2009年
講談社ノベルス




本当にヤケクソです。

副題が”奥州”だったので、楽しみだった。
つい最近、平泉へ旅行に行ってきたからだ。

この「カンナ」に関してはシリーズ4作目である。
すべてにおいての軸になるのは、
主人公鴨志田甲斐の家である神社の社伝を盗まれ、
その盗まれた社伝を甲斐がしたっている早乙女諒司が取り返すも
諒司がそのまま失踪してしまう。
その諒司を追って各地で色々な事件と歴史の謎を解くという作品である。

しかし、同作家のQEDシリーズに比べると歴史の謎も謎解きも実につまらない。
しかし、続けて読んでいるので今回も読むことにしたのだが、
ひどい・・・

今回、奥州とうことだが、
坂上田村麻呂とアテルイについての疑問が投げかけられる。
アテルイと悪路王が同一人物であるという説があり
達谷窟のいわれがちょっとでてくる。
さらに、田村麻呂とヤマトタケルの類似点などが上げられているが、
もともと、征夷大将軍、坂上田村麻呂と大変な役職でありながら
蝦夷討伐で京から遠ざけられる事自体、京に居てもらいたくないとうのが見え見えである。
さらに、やけに華々しい話が(伝説的)なところも
わざとらしい、
ヤマトタケルが父親に疎まれて地方討伐に行かされる件にそっくりである。
素人でも考えつくような話がこの本に書かれているのだ。

辟易した。

全体的に、こちらのシリーズは浅すぎる。

カンナ 奥州の覇者 (講談社ノベルス)

QED 諏訪の神霊 高田 崇史

2009年05月11日 | 高田 崇史
2008年
講談社ノベルス




今回の謎は諏訪の御柱祭。
めずらしくタタルさんから奈々へお誘いである。

諏訪では、新興住宅地の一軒で殺人事件が起きていた。
そして、それは連続殺人へと繋がっていく。

一方、タタルと奈々は大学時代の知り合いの緑川と
タタルの中学時代の知人である鴨志田とともに御柱祭の謎に挑む。

御柱祭りでの死亡事故と、新興住宅地での連続殺人事件がからんで、
さらには、御柱の謎へとつながっていくが、
なんとなく、いままでにくらべると、随分とパワーダウンした感がいなめない。

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