マンガ 安倍晴明&陰陽師がよくわかる本 川合 章子

2001年
講談社SOPHIA BOOKS
☆



題名にある、”マンガ”というのは
この本では、図解にあたります。

図解があり文章も噛み砕いた表現で
よくわかるように書かれています。

陰陽道の説明と、陰陽道の歴史を日本の歴史と照らし合わせながら
説明してあります。
ただ、今の歴史の教科書を見ていないので
なんとも言えませんが・・・
歴史の解釈が甘い、
日本史と陰陽道というはおもしろかったですが、
いかんせん、時代考証が甘いのが気になった。

たぶん、陰陽師系の本を読むときに
一番初めに読んでいれば、入りやすく良かったのかもしれない。

安倍晴明と陰陽道の秘術

2003年
新人物往来社

☆☆

こちらの本は、
スーパーヒーロー安倍晴明ではなく、
史実としての安倍晴明を紹介している。

特に、
陰陽道に力を入れて紹介してあり、
写真や図でわかりやすく
儀式の仕方、占いの仕方がせつめいされていて
占いは、実践できるくらいの説明がある。

単純に、陰陽道を知りたい場合はこの本がお薦めである。

安倍晴明と陰陽道 長谷川 卓 (著), 冬木 亮子 (著)

2000年
ワニのNEW新書
☆☆

こちらも陰陽道について解り易く解説されている。
干支と方位なども細かく説明されていて
暦がわかりやすくなった。

後半は、古典で紹介されている
安倍晴明の伝承が紹介されていて
読み物として面白い。
紹介されている古典も読んでみようと思った。

陰陽道とは何か―日本史を呪縛する神秘の原理 戸矢 学

2005年
PHP新書
☆☆

陰陽師、安倍晴明は有名なので知っているが、
はて、その大本である陰陽道とはどういうものなのかが気になった。

もともと、風水にもあまり興味がないので、さらにわからない。

そこで、この本である。

陰陽師についてでは、晴明をはじめ有名な陰陽師の紹介からはじまり、
原理では、陰陽五行説や鬼門の概念など
実に分かりやすく説明されている。

最後は、風水についての説明もあるので、
ちょっと家の中を見回してみるのもいいかも・・

陰陽道とは何か―日本史を呪縛する神秘の原理 (PHP新書)

家計簿の中の昭和 澤地 久枝

2009年
文春文庫
☆☆

思っていたのとは違うが、
それでも、私が知るはずのない昭和を感じ、ノスタルジックに浸ることが出来る。

あくまでも、ノンフィクションであり、
その時代を生きた著者であるから
読む側に情景を映させることが出来るのだろう。

エッセイというよりは、
今で言う”ブログ”的な感覚で読むことが出来る。

作者の澤地久枝さんは
戦後、満州から着の身着のままで引き上げてきて
戦後を生きてきた、
その回顧録を、
その当時つけていた、家計簿の記述とともに書かれている。
当時からあまり変わらぬ値段のものや
海外旅行などは、ものすごく高かったりと
当時の物価を考えながら読んでいくと面白い。

”昭和”についての本を出版しているようなので
他の作品を読んでみようと思う。

家計簿の中の昭和 (文春文庫)

バベル消滅 飛鳥部 勝則

2001年
角川文庫
☆



版画館の警備員、風見国彦は不思議な少女にであう。
彼女は毎日決まった時間にやってきて
アントニスゾーンの版画「バベルの塔の崩壊」の前に立ち尽くしていた。

田村正義が教鞭をとっている学校で殺人事件が起こる。
第一発見者の田村は、殺人現場に置かれていたバベルの塔の絵に気付く。
事件は連続性を帯びてきて、現場には必ず”バベルの塔”があった。

飛鳥部氏の作品は、最後になって「えっ？それ？」って感じが多いが、
今回は、途中で犯人が分かるというか、そこまでも織り込み済みなんでしょう。
人の精神の均衡がくずれるところを表現していたんでしょうか。

ただ、主人公の一人が終始”大人”であった事が、
この本自体があやうい雰囲気の中で均衡をとっていた気がする。

バベル消滅 (角川文庫)

繍花大盗 陸小鳳伝奇シリーズ 2 古龍

2006年
早稲田出版
☆☆



四本眉毛の異名を持つ陸小鳳シリーズの第２弾である。

江湖を騒がす盗賊　繍花大盗
その名の通り牡丹の刺繍をする髭をはやした男である。
そして、牡丹の刺繍と供に文字通り針によって”目潰し”する。

繍花大盗に目を潰された江重威の親友であり名捕り手の金九齢の依頼により
事件の解決に奔走する。

最後の謎が解けたとき、全ての黒幕と裏切りが明らかになる。

古龍流痛快活劇


繍花大盗 陸小鳳伝奇シリーズ 2