ぶーくん読書録

今まで読んできた本について、いろいろ書いてみる。
ほとんど、ネタバレ!!

捕食 渡辺 球

2012年10月28日 | 小説-日本-
2011年
角川ホラー文庫


就職活動に失敗した輝は、
レストランで便宜上の契約社員として働いていた。
上司に客のカードのスキミングをするよう強要され
実行に移そうとするが、
常連客である黒川に見破られてしまう。

危険を感じた上司に、その場で解雇を言い渡された輝は
黒川の誘いにのり、黒川の運営するライフケアセンターに就職することになる。

ところが、そのライフケアセンターとは、
ホームレスを救済することを名目に
建物内に隔離して、彼らが受け取るはずの生活保護費を搾取する会社だった。

輝や黒川にかかわる人物たちの
過去から現在までの話が
合間合間に挿入されているため、
時間を読むのが初めは戸惑うが
話がすすむにつれて、それらの時間と人物が一つにつながってくる。

ただ、
その人物たちの話は、
胸が悪くなるほどの話で、しかし、次のページをめくりたくなる。
一体この先に光があるのだろうか?と、思いながら読んでいたが
光のない話であった。

最後は、話の締めが早急すぎて
なんなの?コレ?という感じになってしまい
とても残念だった。

救いのない話ではあるが、最後の最後、ささやかなハッピーエンドが待っていたのは
最後まで読んでよかったと思ったが
金庸の連城訣を思い出した。


儚い羊たちの祝宴 米澤 穂信

2012年10月27日 | 小説-日本-
2008年
新潮社




どうでもいいような作家名って覚えてない。
次回もこの人の作品を読みたい!!って思う場合は
きっちり覚えてるので、というか
どちらかというと作家読みするので、しっかり覚えている。

ところが・・

帯の
「あらゆる予想は、最後の最後で覆される」
と、いう言葉につられて購入してみた。

いくつかの短編が入っているのですが、
最後にそれらの短編が集約される?と、いった感じ?になります。

?がついてるのは、なんだそりゃ・・・と、私が思ったからです。

全編を通して一貫してるのは、
昭和初期なのか大正なのかそのあたりの時代設定、
お嬢様と召使の話になります。
そして、キーワードのようにでてくるのが
お嬢様が学校で活動している読書の会
4つのミステリ短編となっていて
最後に、おや?と、いう結末になっている。
ところが、
2作目までは、それは新鮮なのですが
後半は、もういいよ・・・と、なる。
ちょと苦しいかんじになるからだ

奇をてらったものは、てらいすぎると平凡になるの典型みたいなもので、

そこでようやく思い出した!

この作家

あの「氷菓」の作家さんであった!

実は、
以前、氷菓を読み増して
酷評しております。

氷菓 米澤 穂信

前回の”氷菓”の意味が、なんじゃそりゃ?って思ったのと同じに
この最後の描きおろし部分
題名の儚い羊たちの祝宴であるが、
もうね~、強引すぎる・・後付?って、感じだ。

短編部分はそこそこ楽しめましたが
最後に、まとめた部分が最悪だった。

心霊探偵八雲9 救いの魂 神永 学

2012年10月26日 | 小説-日本-
2012年
角川書店



前作の8巻はちょっと物語が動いてきて、面白くなってきた。


で、今回の9巻の帯に
「最終章、突入」と、書かれていて
ぶっちゃけ、ここで幕引きするのが一番良いように感じた。

と、いうのも
一巻目はもともと違う題名で出版されていた作品で
名前を変えてブレイクしたというくらいで、
きっちり書きこんだ感じというか、あと霊が見えるが基本なので
犯人を知っていて、それをどう落としていくかが新鮮で面白かった。


しかし、
そのあとは、基本は事件はチープだし、恨みの元がレイプって多すぎな感じ、
やっぱり文章もイマイチなんですよ・・
八雲VSとーちゃんになってくると
ますます、事件とかが微妙でね・・


で、今回の9巻!!
最終巻だと思い込んで読んだら、最終章・・・やられました・・まだ続きますw


高校時代の同級生の妹が生霊となって、八雲の前にたすけてほしいと現れる。
彼女は、家で暴漢におそわれて意識不明に陥っているとのことだった。


富士の樹海に心霊映像を撮るために入ったカップルが
焼死体を発見する。
死んでいたのは、新興宗教団体のメンバーだった。


二つの事件はつながっていると直感した八雲は二つの事件を調べていくが・・


途中で、八雲が拉致られて富士の樹海に放置されるシーンがあるのですが、
霊が見える八雲にとって地獄の場所だと思うのですが、
ここの描写がなんか、あっさりして・・・
さらに、この樹海で精神をやられた八雲を助けるのがヒロインの晴香なのだが、
そのシーンもあっさりで・・

わたしとしては、ある意味この二つって重要なんじゃなの?って、思ったんですよ・・
ほかにもいろいろ文章については
あれ?って、思うことがおおいんですよね・・


ただ、ここまで付き合ってきたので
なんとか最後まで読んでいこうと思います。

歴史の授業で教えない 日本軍激闘の舞台裏 日本軍の謎検証委員会

2012年10月25日 | 歴史・時代物
2012年
彩図社
☆☆

日清戦争から太平洋戦争までの
戦争の起こりから日本軍の戦いを
沢山の資料とともに時系列にまとめられた本で
学校で教わらない部分、をきっちり補える本でした。

教科書にはとても書けないような内容も多く、
ただ、それは日本人としてしっかりわかってなければならないことでもあると思うので
今回、この本を読んでよかったとおもう。

面白いエピソードなどもかかれていて
第一次世界大戦で捕虜となった
ユーハイム氏がバウムクーヘンの実演を行ったという話があり、
戦争の中でも、こういう話があったのかと
面白く思う反面、

第二次世界大戦での日本の玉砕計画に心が痛んだ。

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