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ぶーくん読書録

今まで読んできた本について、いろいろ書いてみる。
ほとんど、ネタバレ!!

邪魅の雫 京極 夏彦

2009年06月02日 | 京極 夏彦
2006年
講談社ノベルス




はっきり言うとがっかりだった。
前作の陰摩羅鬼も微妙だった、それでものすごく期待した。

ある意味、シリーズ物はマンネリが必要だと思う。
たとえば、水戸黄門ものこり何分できちんと印籠をだす。
これが、最後まで印籠も出さず、ただのちりめん問屋の隠居では肩透かしである。

やはり、レギュラーメンバーがそこかしこで事件に遭遇して、
その事件が一本につながり、
京極堂の憑き物落とし。このパターンが分かっていても面白い。

そして、この作品だが、
毒殺死体が発見される、それは連続殺人の様相をみせて
そして、どの事件にも”女性”が絡んでくる。
さらに、この毒は特殊で、一滴たらせばよい。
女性達が一本の線に繋がっていくと・・・

陰摩羅鬼の瑕 京極 夏彦

2009年05月29日 | 京極 夏彦
2003年
講談社ノベルス




妖怪シリーズで期待するのは、
さまざまなところで発生する火柱が、最終的に大きな業火となり、
京極堂により鎮静化する。

今回の作品は、じつに静に始まって静に終わっていく。
白樺湖畔に聳える屋敷に住んでいる伯爵は過去4度結婚初夜に花嫁を殺されるという呪われた経験があり、
今回5度目の結婚ではもう殺されないようにするため、
榎木津と関口はその屋敷に向かう。

生命の死と肉体の死、世界の中の常識と”家”の常識
もう、前半から話が読めてとてもだるい・・・

塗仏の宴  京極 夏彦

2009年05月26日 | 京極 夏彦
1998年
講談社ノベルス
☆☆☆



こちらは、「宴の支度」と「宴の始末」の二冊からなる。
表紙は、「宴の支度」は”ぬっぺぽう”
「宴の始末」は表題の”塗仏”である。
支度は、始まりの話としてぬっぺぽうの話が、
始末ですべての謎が解けるようになっている。

とある村が忽然と消滅してしまった、
その調査をしてほしいと小説家の関口のもとに依頼がくる。
その村には、不老不死のものがあるという、
そして、関口は調査に向かう。

狂骨の夢にでてきた、朱美が沼津で首吊りをしようとした男を助ける。
この男に、新興宗教と富山の薬売りががらんでくる。

巷では、華仙姑処女という霊媒師が人気を博していた

気をあやつるという気道会という組織が華仙姑処女を追っていた。

木場はストーカー事件を追っていた

そして、関口が殺人事件の容疑者として拘束される。
ばらばらに起こる事件、一見まったく違うようで何か引っかかる、
それが、宴の支度

宴の始末で、バラバラに見えた事件がどんどん一つに繋がっていく、
長い時間をかけた壮絶な復讐劇の終焉である。

絡新婦の理 京極 夏彦

2009年05月14日 | 京極 夏彦
1996年
講談社ノベルス
☆☆☆



これはすごかった。

刑事の木場は目潰し魔事件を追っていた。
一人目は妙子という犯人の近所に住んでいた娘。
二人目は川野弓栄という水商売の女。
三人目は山本純子という女学校の教師。
四人目は前島八千代とう大店の女将。
共通点は”女”とうことである。

名門の基督系女学校では、
ひそかに黒魔術が流行していた。
そして、黒い聖母が呪った相手を消してくれるという。

同じような”形”をした事件が別方向から起こり、
その中央には絡新婦がいる。

最初は、バラバラでどうなるのかと思ったが、
最終的には絡新婦(じょろうぐも)の糸の中であった。

鉄鼠の檻 京極 夏彦

2009年05月13日 | 京極 夏彦
1996年
講談社ノベルス
☆☆



箱根の老舗旅館では骨董屋の今川が取引相手を待っていたが、
5日たっても待ち人はこない。
この旅館には1作目で出てきた久遠寺家の当主であった善親も滞在していた。

雑誌記者の鳥口は京極堂の妹である敦子とともに、
箱根山中にある寺に行くところであった。
ところが旅館で今川、久遠寺とともに、旅館の庭で僧侶の遺体を発見する。
しかも、忽然とあらわれたのだ。

そして、山中の禅寺で次々と事件が起きる。

「禅問答」と「悟り」
この二つが最大のキーワードであるが、
分かりにくい題材を見事に語ってあった。


狂骨の夢 京極 夏彦

2009年05月10日 | 京極 夏彦
1995年
講談社ノベルス
☆☆



夫を四度も殺したと言う女と、
伊佐間が厨子の海岸で出会ったある女を殺したと言う女
刑事の木場の知り合いの男、降旗は精神科医であったが、
自身が強迫観念に取り付かれる。
その降旗と神を信じない牧師白丘。
そして次ぎ次ぎとおこる不可解な事件。

その先には”髑髏”というキーワードに繋がっていき
京極堂の憑き物落しにより、それぞれの過去が繋がっていく。


姑獲鳥(うぶめ)の夏 京極 夏彦

2009年05月06日 | 京極 夏彦
1994年
KODANSHA NOVELS
☆☆



久遠寺病院には姉妹がいた。
その妹は妊娠二十箇月になっても出産の兆しがないという。

”探偵”榎木津の元に、姉の久遠寺涼子が失踪した妹の夫を探して欲しいと依頼にやってきた。
この時、話を聞いたのが小説家の関口であるが、
この失踪した夫、牧朗は知人であった。
関口は榎木津とともに久遠寺家へ赴くがそこで榎木津の暴走が始まり、
関口がなんとか謎を解こうと奮起するが・・・

久遠寺病院の赤子の失踪事件と
牧朗と関口の関係、そして姉妹との係わり、

京極堂の憑き物落としにより、真相が暴かれる。
一見不可思議な事柄も最後には納得の行く説明があり
うならされる。

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