役目を終えたお札たち。寿命は千円札で1年、それ以外は4~5年だそうです。お土産にいただきました
旧館から新館の間にあるクスの木とイチョウの木。実はこちらにも歴史がありました。樹齢100年以上のクスの木は豊臣秀吉の時代、大坂城からの距離20町(2.2km)を示す目印として植えられたものの子孫だと伝えられています。一方、イチョウの木は樹齢200~300年と推定され、江戸時代に島原藩蔵屋敷の中にあったものを移築したそうです。大名の蔵屋敷が多かった中之島ならではのエピソードです。
最後にやってきたのは体験コーナー。日本銀行大阪支店の歴史をたどる資料や、お札を運ぶパレットや紙幣と金が交換できた時代の秤量器などが展示されています。パレットで運ぶお札の量は1台40億円 もちろん模擬券ですが実際に積まれていました。ホームセンターでペットボトルの箱が積まれるごとく、こんなにどっかりと1万円札が乗った台を日夜運んでいる人がいるなんて信じられません。こちらは触れないですが、別室には体験用の1億円の束が置かれていました。
ところで、模擬とはいえ、こんなにお金があったら、とリアルに想像できるだけで不思議にテンションはあがってしまうもので、一緒にまわっていたおじさまたちがにわかに活気づき(笑)、嬉々として1億円の束を持ちあげあいっこしている姿が妙に微笑ましかったです。もちろん、私もしっかり持ちあげてきました A3のコピー用紙一束よりも少し大き目なくらいですが、遙かに軽かったです。
さて、ここで教えていただいたのが偽札の見分け方。見学者全員が千円札を手元に用意して実習です。まずはお馴染みの透かしの技術から。真ん中に野口英世の顔が浮かび上がってくるのは良く知られていますが、もうひとつあるのをご存じでしょうか。野口英世の左肩上の辺りに縦に一本、棒の透かしが入っているんです。すき入れバーパターンとよばれるこの棒は、5千円札には2本、1万円札には3本入っています。
続いて傾けてのチェック。左下の枠の中にパール印刷による「千円」という文字が、さらに傾けると代わって「1000」の数字が浮かび上がってきます。高額紙幣だと花の模様や日銀のマークといったさらに細かい模様が浮かび上がってくるようになっています。
そのほかにも、右上の線の間にマイクロ文字で「NIPPON GINKO」と書かれていたり、印刷インクも表面に盛り上がるように印刷されているなどさまざまな工夫が。面白かったのが、表の印章には特殊発光インキが使われていて、紫外線を当てるとオレンジ色に光るんです! これは知りませんでした
さて、3日間に渡ってお送りしてきました日本銀行大阪支店ツアー、いかがだったでしょうか。
日常業務から明治へのタイムスリップ、そして楽しい体験コーナーと盛りだくさんの1時間20分。とっても面白いツアーでした。何気なしに使っていたお金ですが、これからは見るたびに偽札チェックをしてしまいそうです
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