ぶらっとJAPAN

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ぐりとぐら展 ~兵庫県 伊丹市立美術館 ~

2015-05-09 21:33:41 | アート

 なつかしい絵本『ぐりとぐら』の原画展に行ってきました(^^)

 昆陽池公園に行った帰りに偶然、この美術館で開催予告を見てから楽しみにしていたんです。

チケットも可愛い卵のかたち。

 中川李枝子さんと山脇百合子さん姉妹によるこの絵本、今年で誕生50周年。全部で7作、累計2400万部にものぼる双子の野ねずみ『ぐりとぐら』のお話です。絵本好きの日本人なら90%以上の方が読んだことあるのではないでしょうか。

 私は十分すぎるほど大人ですが、やっぱり子供の頃読んでました。現在小学生の姪っ子も絵本とカルタを持ってますから、今も読み継がれているのは間違いないです。

 展覧会には、お二人の処女作『いやいやえん』と『そらいろのたね』の原画も展示されていて、2つとも読んだ記憶があるのは驚きでした。

 ぐりとぐらの原画は、各作品のストーリーに沿って展示されています。3つほどお話を知っていましたが、好きなのはやっぱり1作目。

ふわふわのカステラを焼くやつです。

 食いしん坊で料理上手の野ねずみたち、そして「大好きなもの(卵)がでっかい」、「ありえないくらい美味しそうなカステラ」、「道具をもってお出かけ」、「あらゆる種類の動物と仲良くなる」という子供心をわしづかみまくる物語は、そりゃもう間違いなく好きでしょうって感じです。

 ストーリーだけでなく絵も可愛いんです。シンプルなラインに混じりけのない明るい色、登場人物は動物なんだけど、顔が妙に人間っぽいので親しみが湧きます。

 それから、感情が素直に出ている表情と、地面から3センチぐらい浮いてるんじゃ? と思わせるフェアリー感(笑)。なんていうのかな、重力に縛られず自由でいる感じがすごくおとぎ噺っぽいんです。それが突き抜けた明るさとなって、読んでると心にさわやかな風が吹くというか。

  ぐりとぐらの話じゃないんだけど、男の子とうさぎがくんがいろいろ競争をして、中に飛びっくらをしてる絵があって、二人とも息を止めて思いっきりぽーんと地面をけり、ぐんぐん空中を飛んでいくさまが、なんだかとっても良かった。マトリックスも真っ青の滞空時間の長さなのに、迷いがない真剣さが素敵。濁った感情がないんです。

 ぐりとぐらに戻りますが、もう一ついいなと思うのは、彼らが双子なこと。いっつも同じ動きをしている二人が、とても微笑ましい。おそろいの服を着た幼い兄弟に「かわい~」と萌える感じです。

  シンクロ=仲良しというイメージがあるからでしょうね。見ていて、ふふふ、と笑いが漏れてしまいます。主人公が一人だったら全然印象が違ったんじゃないでしょうか。

  今回の展示は、原画のほかにそれぞれのモチーフがオブジェとして置かれていて、ぐりとぐらの世界をより具体的に体感できるようになっています。

 熊さんセーターの毛糸とか、地図とかあって子供たちも周りをぐるぐる回って楽しそう。中でも卵は撮影できるとあって大人気! 皆さま、記念撮影に余念がありません。中には物語同様、卵を押すところをカメラに収めてもらっている人もいました。私も、なんとか自撮りしようとしましたが上手くいかず、(卵が近くなりすぎて、真っ白な背景になるだけ(^^;))しかたなく無人のアップです。

 いい卵だと思いませんか? 昔と違って最近はこうした3Dアートも身近に楽しめるようになって、今の子供たちがうらやましいです。

 ところで、じつはこの展覧会が開催されている伊丹市立美術館とその周辺は、ちょっとした歴史探訪スポットになってるんです。

 ちょっと蔵っぽいですよね。その理由は、伊丹市で栄えていた産業に関係がありました。

 というわけで、明日はこの美術館に隣接する歴史的建物についてアップです(^^)/ 

 

  冒頭の看板の絵は、1作目の『ぐりとぐら』で最後にみんなでカステラを食べるシーンなのですが、本来は見開きのページなので実はトリミングされてしまってるんです。で、館内にあった完璧バージョンの左右を撮ってペイントでくっつけてみました。左右の色が違うのはご愛嬌ってことで(^^;

 ここには実にさまざまの動物がいるんですよ。あんまり意外で可愛いのは個別にクローズアップて文の途中に挿入しました。あ、でもカニ忘れたな(笑)。

 ほかにどんな動物が描かれているか、ぜひチェックしてみてください!

 

コメント (4)
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