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シャクチリソバ・7~花

 小山内裏公園“戦車道路”で見られる「シャクチリソバ(赤地利蕎麦)」。タデ科ソバ属の多年草で、普通のソバに対して本種は根が残るので「シュッコンソバ(宿根蕎麦)」とも呼ばれる。花径は7~8ミリで、花弁のように見えるのは萼片。ピンク色の葯を付けた雄蕊は8本ある。
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オオイタビ・3~花嚢

 クワ科イチジク属の「オオイタビ(大崖石榴)」。茎から出る気根で岩や樹に固着して拡がっていく。壁面緑化などに利用されることもあり、その葉はわずか1~2センチと小さい。当地では長池公園の遊歩道脇や民家の石垣などで見られるが、剪定されるので葉は大きくならない。偶に肉厚になった長さ4~5センチの成葉を見ることがあるが、もっと大きくならないと花や果実は出来ない。ここは若葉台小学校付近の道路脇で、壁面に拡がった蔓から太い枝が立ち上がり、葉は長さ10センチ以上になっている。そして葉腋には長さ7~8センチの大きな花嚢が見えた。写真でわかるように花嚢の右側に幼葉が見えるが、左側の葉との大きさの違いがわかるだろう。
 オオイタビは雌雄異株でイチジク属の他種と同様に、花は壷状の隠頭花序の中に咲きイチジクコバチ類によって授粉される。雄株の花嚢に入った雌コバチは卵を産み付け、その中で育ったオスとメスが交尾して翅を持つメスだけが外に出て別の花嚢へ移ることができる。雌株の花嚢に入った雌コバチはそこで死ぬが身体に付いている花粉によって果実が出来るので、雌株の果嚢は食べられる。一方、雄株の花嚢に入った雌コバチはそこで産卵し寄生によって果実のように大きくなるが、こちらは食べられない。雄株の花嚢と雌株の花嚢は外見では区別できないようだ。
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