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カイノキ・5~開花

 作家の高橋源一郎氏がほぼ20年を掛けて『論語』全巻を現代語に翻訳した労作の『一億三千万人のための論語教室』(河出新書)が7万部を突破し評判になっている。これは単に現代文にするだけではなく、孔子ならこの時代にどのように人々を導くかという視点で語られている。先日の読売新聞でも取り上げられていたが、例えば、“君子は和して同ぜず”を、『仲良くすることは大切だが、だからといってよくわかっていないのに、“いいね!”ボタンを連打するのは考えもの』とか、“人にして恒なければ以て巫医(ふい)を作(な)すべからず” は、『ことの善悪を判断する恒(秤=はかり)を自分の中に持てという教え。自粛しろと言われて、はい!自粛!では、判断を他人の物差しに委ねていて自分は空っぽ。秤が無い。自粛で困る人、行き場を失う人など様々な人のことを考え、どういう自粛が良いのか、自分なりの物差しを持つことが秤。そもそも自粛は自分でするもの。命令されてするものではない。』などなど。我々の日常の行動を見直すきっかけになる。
 写真は下柚木“大学セミナーハウス”に植栽されている「カイノキ(楷樹)」。ウルシ科カイノキ属の落葉高木で、その対生の葉が綺麗に揃っている偶数羽状複葉であることから“楷書”の名はこれに因んでいる。孔子の墓にその弟子がカイノキを植えたことから“学問の木”ともされている。昨夏にここにあることを知り、その葉や果実を観察して、今春の開花を待っていた。カイノキは雌雄異株で写真は雌花序の様子。10メートルを超える高木なので望遠レンズで撮ったものをトリミングした。
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コケリンドウ・5~道端

 鑓水“絹の道”の道端に咲いている「コケリンドウ(苔竜胆)」。リンドウ科リンドウ属の越年草もしくは二年草で花径はわずか5~6ミリ。ここはアスファルト道路のすぐ脇で歩行者が踏んでしまいそうな場所。しかしこうして毎年可憐な姿を見せてくれる。
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タガラシ

 キンポウゲ科キンポウゲ属の「タガラシ(田辛子)」。ニュータウンでは水田が極めて少なく、そこに生育する野草がなかなか見つけられない。つい先日、水田雑草のコオニタビラコをやっと見つけたところだが、このタガラシもブログ開始から16年間見たことが無かった。同じ仲間のキツネノボタンなどは普通に見られるので、タガラシの名前を忘れていたこともある。この界隈では堀之内沖ノ谷戸公園や大塚宮田公園付近の川岸などでわずかに確認されているようだが、堀之内寺沢里山公園の先の宮嶽谷戸でも見られると聞き探索してみた。1度目はケキツネノボタンしか見つけられなかったが、再度訪れてやっと見つけることができた。花はキツネノボタンに似ているが葉先は丸く、果実はキツネノボタンより細長い楕円形になる。その名は、噛むと辛みがあるということだが、田に蔓延って田を枯らすという説もある。
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ケキツネノボタン・2~堀之内寺沢里山公園

 堀之内寺沢里山公園で見られる「ケキツネノボタン(毛狐の牡丹)」。キンポウゲ科キンポウゲ属の多年草で、キツネノボタンに似るが全体に毛が多いことから名付けられている。キツネノボタンは痩果に残る花柱が巻く傾向があり、写真に見える痩果の先端は真っ直ぐ尖っているので一応ケキツネノボタンとしておこう。厳密には痩果の縁に3稜あるのがケキツネノボタンの特徴になる。
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